サラリーマンが学ぶダンス夏期講習〜8/25「ダンスヒストリーDay」〜

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全国青春ダンスカップ By GENERATIONS高校TV_シングル

今回のコラムでは、8月末に開催されたイベント「ダンス夏期講習〜これであなたもダンスが分かる〜」をとりあげます。会期中何日か参加しましたが、その中で8月25日「ダンスヒストリーDay」について書いていきます。

「ダンス夏期講習」とは?

フォーマーアクションのKITEさんがプロデュースするダンスイベント。8月23日(土)〜29日(金)の一週間、新宿の映画館WALD9(バルトナイン)で開催されました。イベントは2部構成で、前半は観客参加型のダンスコンテスト、後半は各日ごとに異なるカテゴリー内容でした。

前半のコンテストは、配布されたコースターで投票します。tohyo前半の終わりには、今年2月に開催されたPLB feat. NSBの映像の一部をスクリーンで上映する時間が設けられていました。これがまた大迫力ですごくいい。
WALD9といえば、東京近郊にお住まい方の大半は一度は行ったことがある、なじみのある場所だと思います。
新宿の足の運びやすい場所、映画館の見やすく傾斜のついた座席の配置、フカフカの椅子、売店があるから飲食に困らないところなどなど、とても快適で、会社帰りの平日の夜を楽しく過ごせました。

今回のコラムでとりあげるのは、8月25日(月)の「ダンスヒストリーDay」。ダンス界の巨匠である、KAZUさん、HORIEさん、OHJIさんの3名をコメンテーターとしてお招きし、当時のダンス事情や時代背景を語っていただく内容でした。3名の息のあったトークがおもしろく、笑いっぱなしの約90分でした。
ここからはその内容の一部を、手元のメモを元にご紹介していきます。

1970年代

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当時のディスコ情勢の話や、SAMさんや坂見誠二さんがどういう活動をされていたかの話があって興味深かったです。
80年代の生まれの私にとって、70年代は想像もつかない時代。ダンスを抜きにしても、若者文化の話はとてもおもしろかったです。

3名のダンスを始めた動機の「モテたかった!」が印象的でした。
この話を聞いて1つ思い出したことがあります。私の元上司の趣味はスキーです。若い頃から何十年も滑り続けているベテランで、冬は毎年休みをとって北海道に滑りに行く熱心なスキーヤーです。ある時、スキーをはじめたきっかけを尋ねたら、「モテるため」と言っていました。
その時はピンとこなかったんですが、今なら「そういう時代だったんだなぁ」と納得できます。

その他「暴走族もストリート文化」論とか、「POPのヒットはゴリラのドラミング」論など、目から鱗の説がたくさん飛び出しました。

1980年代

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映画『ブレイクダンス』をきっかけに日本にブレイクダンスが流行したエピソードにはじまり、その後のディスコブームとダンスブームの低迷、ニュージャックスウィングの来日といった内容でした。

ブレイクダンスが日本にやってきたことは、単に「新しいものが1つ海外からやってきた」というだけの出来事ではありませんでした。
若者にとって自分自身の名を挙げるチャンスや、世代交代のチャンスなど、いろんなチャンスを運んできた希望のような出来事。彼らのアイデンティティにとって、とても意味のある出来事だったんですね。
聞いているこちらも、当時の若者たちの気持ちの高まりを想像して、胸が躍りました。

1990年代

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90年代は、ニュージャックスウィングの流行と、第二次ダンスブームについての話が中心でした。
ニュージャックスウィングの流行によって、変わっていくダンス事情の因果関係が面白かったです。

立ち踊りのニュージャックスウィングが流行ったことで、それまでのブレイクダンスとは打って変わって、技のできるできないの差がなくなります。それにより、ダンサーは技を深く追求するのではなく、次々に新しいステップを求めることにエネルギーを傾けるようになりました。
当時はアメリカに行って新しいステップを日本に持ち帰ったダンサーが注目され、3ヶ月周期くらいでステップの流行が入れ替わったそうです。
「まさかそんなことになったとは」と驚きました。

理屈では理解できますが、自分がいいと思うものを追求するより、流行を追いかけることを優先しているように見えて、現在とのギャップを感じます。

一方、ニュージャックスウィング以外のジャンルには風当たりの強い時代。
ポッパーなどは「未だにそんなんやってんだ」と言われ、KAZUさんはブガルーを封印し、HORIEさんは隠れB-BOYになったそうです。

新しいステップを追い求めたり、時代の流れにあわせて自分のやってきたジャンルを封印したりという話を聞くと、つい、自由や個性の無いマイナスなイメージを受けます。
実際そういう側面もあったでしょう。
だけど、時代の流行ににあわせて自分自身を変えていくのは、外に向かう気持ちと、新しい物を求める貪欲さを持ち続けていないとできないことだと思います。
この時代の人たちは、すごく精力的だったんだと解釈しました。

2000年以降

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この辺りのテレビ番組は記憶にありますが、「BLOOM」の存在は知りませんでした。当時私はこの番組が放映される地域に住んでいなかったのかもしれません。
イベント後に調べて、見てみたいと思いました。

おわりに

年代ごとにさっとまとめていきました。実際にはもっと国内・外問わずいろんなダンサーの細かいエピソードが登場し、とても聞き応えのある内容でした。

イベントの最後に、まとめとして3名が話されていた内容がとても印象深かったので、それぞれ一部をご紹介します。

【HORIEさん】
「40〜50代になると自分や家族、まわりの幸せのことを考える。そして幸せを手に入れるために踊るようになる」
「でも若い人はぬるくならずに、目の前の敵をぶっ殺す!が20代には似合っている。仮想敵でもいい」
「血みどろの戦いを経て悟りを開くことがあってもいい」

“幸せを手に入れるために踊る”と、“目の前の敵をぶっ殺す!と思って踊る”は真逆のこと。それを両方肯定できる懐の広さがかっこいいです。また、両方肯定できるのはそれぞれの良さを理由づけられる実体験あってのことだと思うので、生き様を感じる言葉だと思いました。

【OHJIさん】
「自分にダンスの才能があると思ったことはない」「ずっとダンスが好きだった。新しい物が好きだった。」
「人から努力と言ってもらうのはいいけど、努力とは自分では思わない」「ただ好きなことにチャレンジして続けた32年だった」
「できるだけ長く続けてほしい」「あきらめたり、すねたりせずに、ダンスを愛してほしい」

若いダンサーに向けて言う“すねたりせずに”という言葉の、そのたった一言に、人間の大きさや温かさなど、いろんなものが濃縮されてつまっている気がしました。

【KAZUさん】
「コンテストやバトルを目標とするのはいいことだけど、目的は自分がかっこいいと思うことを極めること」
「優勝を目的とすると、達成した時に虚無感を感じる。だから目的は自分のダンスを極めること」「感動したことを自分の体で表現できるようにすること」
「目標と目的を考えて」

勝利したのに理由もわからず虚無感を感じたことが、何度もあります。なのでこのKAZUさんの言葉には、「そういうことだったのか」とすごく納得させられました。

このイベントはダンスイベントでしたが、私の近くに座っていたお客さんは皆さん熱心にメモを取りながら話を聞いていて、ダンスイベントとしてはちょっと変わった雰囲気でした。
ダンスは理屈抜きで感覚的に楽しめるものです。だけど、今回のイベントのように、ダンスを通じて知的好奇心を満たす楽しみ方も、とても新鮮でおもしろかったです。

おまけ

このイベントのプロデューサーは、KITEさんでした。
KITEさんといえば、私はこの動画冒頭の「皆さんおはようございます。朝ご飯は食べましたか? KITEです」がとても好きです。

あまりに気に入りすぎて、一時期、プレゼンをする時の一言目として拝借させていただき、「朝ご飯は食べましたか? ○○です」でプレゼンを始めていた時期がありました。

すると、オーディエンスからいろんな反応が返ってきます。
突然の質問に驚いた顔をする人、堂々と「はい」と答える人、申し訳なさそうにはにかむ人(朝ご飯を抜いてきたのでしょう)、皆さん共通して、顔をあげてこっちを向いてくれます。
仕事でプレゼンをする時に、耳を当たりのいい出だしが思いつかない方や、一言目が緊張でどうしても出てこない方は、試してみるときっと楽しいですよ。

明日もお仕事がんばりましょう!

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ストリートダンスと女性アイドルの熱いファン。
サークル・KAFLY(http://kafly48.minibird.jp/)で女性アイドルのミニコミ誌を定期発行しています。今一推しのアイドルは東京パフォーマンスドールの橘二葉ちゃん。
苦手な食べ物はなすびとマンゴー。

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