【カリスマコラム#8】『ダンスで権利を持つことを真剣に考えてみる③』

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株式会社アノマリー,代表,カリスマカンタロ

権利を持つ意思

はい、遂に本題です。ダンサーが自身の権利を持つ為にまず必要なことは、自身でその意思を持つことからでしょう。

というのは、長らくダンサーは他人が作った音楽で踊ることが主だったからです。これは良いも悪いもありません。そこにいい音楽があって、その音楽に反応したら踊ることになるので自然でしょう。

そして時代は移り変わり、アーティストとダンサーは音楽との関わり方で『権利』という部分では袂を別れてきました。

前回のコラム参照

歌い手は主役になり、ダンサーはいつしかサポート側になっていきました。それは音楽業界という業界が大きくなればなるほど差が広がっていきます。

一方でクラブシーンでのダンサーの影響力はそれはそれは凄かったでしょう。僕がクラブに通いだす頃はその全盛期ではないので話しを聞くだけですが、当時のダンサーの持つ影響力は多方面でも大きかったと聞きます。

権利に関してはダンサーは自身のダンスの権利というものは、その概念すらないので持てませんでした。ある曲に関しての振り付けというものは権利を主張できますが、それを法的に守る団体的なものは存在していません。

しかし時代は変わり、ダンサーも権利をいよいよ主張できるタイミングが来たと僕は思っています。

IT革命によりみんなが気軽に世界中にアクセスができ、そして自身のことを世界中に発信できるのです。そんな中でダンサーもあらゆるSNSを使い自己表現をし始めています。結果海外に多くのフォロワーを作ることに成功するダンサーも出てきました。そして、いよいよその次のフェーズは、その発信するもの全てが自分の権利となることに意識を向けることが重要になってきます。
 
 

音楽を創る仲間と共に

ではダンサーが自分の踊りを自分の権利とする為には、まず音楽の権利を持つ必要があります。音楽を必要としないダンサーであればこの問題はありません。しかしながらダンサーの殆どが音楽を必要とします。

それでは自身の音楽を手に入れる為にはどうすればいい?

まずその一つは音楽を作れる人を仲間に入れましょう。音楽を作ると言ってもそれは色々あるので一概には言えませんが、重要なのは自分のダンスを表現できる音を作れる人と結託をするということです。

自分ごとですが、その当時Xyon(ザイオン)というHOUSEチームでダンスディライトというダンスコンテンストの大会に出場した際に、自身で権利を持つ音源で挑戦したことがあります。

この目的は、当時DVDが売れていた頃このディライトのDVDも人気でした。しかし音源の権利処理の問題があり、全チーム音源が差し替えられていたのです。そうしなければ販売できない状況でした。そんな中で僕は自身のチームの作品が違う音で世に出るのが嫌で、それなら自身で権利処理できた音源で勝負したいと思ったのです。

そこでまず自分たちのチームの好む音を作れるトラックメイカーを探します。人づてで知り合いましたサワサキヨシヒロ(https://itunes.apple.com/jp/album/bubble-up/id1100636138)さんという方がいまして、彼の作ったテクノ、ハウスが気になり、自分たちのイメージを伝えて楽曲制作を依頼しました。
確か15万円ほどでお願いしました。高いか安いかは人それぞれですが、僕らはその当時で精一杯の金額でした。サワサキ氏からしたら安かったでしょう。

しかしながら、そこには共通のビジョンがあり、そのビジョンを達成するためにお互いで作り上げていきました。akufenの曲が流行ってたので、そのテイストを入れたり、他にも好きな音をオーダーして。結果として最高の音楽が出来上がり、その楽曲でディライトに出場。

その後もDVDでは、僕らとはむつんサーブ(自身で作った音源)というチームだけ差し替えられずそのままの生感で届けられていました。この時に、音楽の権利を持つことでダンスが自分のモノになる感覚を得ました。

今もあちこちのイベントで、そのようなダンサーが出てきたり、生バンドとセッションしたりと権利を主張できるパフォーマンスは増えてきています。

そう、この流れをダンス界において当然の流れとしたいのが僕の今回の主張になります。ダンサーが踊ることに本気ならば、自身が踊る音楽に対しても向き合い権利を主張できるようなシーンになれたらと思います。
 
 

まずは探そう!

言うのは簡単かもしれません。全く人脈もない中で自分たちが好むトラックを、音楽を作ってくれる人に出会えないかもしれません。

しかし、今は簡単にSNSで聞くことができる時代です。自分たちのダンスが上がっていけば自然とそういう方とは出会えるようになると思います。そして日頃からアンテナを張っていきましょう。何かことあるごとに、そういえばいい音楽作れる人いないかな?って話題に出せば結構繋がるもんです。

これは20歳の頃からいろんな人に聞いて回っていろんなことで人脈が広がった本人が言うので間違いないです。まずはアクションです。恥ずかしいということこそ僕は生きてる上で一番の弊害だと思います。本気で自身で音楽作れる人と出会いたいならその意識を持って、まずあちこち動いてみることです。案外この部分は原始的じゃないかなと。そこに今のIT革命がもたらしたSNSなどを使い更に効率よくしていく。お互いにビジョンや、感覚が合えば自然と次のステップに行くでしょう。
 
 

好きな音楽で踊ることはそのままでいい

自分たちで作った音楽だけでなく、たとえば今流行りの音楽や、好きな音楽で踊りたくなったら?

自由に踊ればいいと思います。その時はもちろん自分の権利は持てませんから、ただその場を楽しんで心の底から出てくるパッションで踊りましょう!僕が提案してるのはダンサーとして自分の踊りに付加価値をつけて権利を生みたい場合においての話なので。

ダンサーの未来のカタチの1つ

そんな中で今回のコラムではダンスを権利にする上で音楽の権利を持つことをステップにあげました。上記では自身でまず動いてみようとも呼びかけました。もちろん、それを聞いてすぐに行動を起こしてみよう!という勢いのある方は早速動かれるでしょう。しかし、いやいや!とは言うけどそんな簡単に動けたら誰でもやるよw という方でも音楽を自由に選んで使える時代にしたいと思っています。アイデアはありまして、早速動いています。

よくある問題で、例えばトラックを作った本人は使ってくれて嬉しいと思ってるけど、権利を守る団体・管理団体がそれを使うなら利用料を払いなさいとなる不思議かつ当然の現象があります。(著作管理団体の登録している場合)
そこには作り手とユーザーの想いと、その中間に入ってる業者との業務でそこに狭間が生じていますね。

作り手は自身で選択して著作権管理団体に登録してるので、そうなるに決まっています。そうなんです、今のトラックメイカーは自身の音楽の権利を守るために管理団体に預けてるんですね。しかしながら、それで今の時代首が絞まってることもしばしば。

例えばのケースですが、iTunesがここまで広がるまでに、その当時SonyMusicはiTunesに音楽の配信の許可をしてませんでしたが、アーティストはより多くの人に買ってもらえる機会があるので早くiTunesで販売してほしいという声が上がってました(あまりにプラットフォームになったので今では配信を開始し、販売可能な曲も多数あります)。

自分の音楽が使われてる個人的な映像がYoutubeで拡散されまくって話題になってる中で、管理団体から削除依頼があり消されるというようなこともありました。

『自分の作る曲、自分の権利物、をどこの範囲まで認め、どこを管理するのか』

これからの時代は、権利を管理会社に委託するのではなく、自身でどのようにするかを考えていく時代に突入すると考えています。もっとオープンに、そしてもっとユーザーが喜ぶカタチで、権利者とユーザーの距離が近くなるプラットフォームが形成されていくべきなのではと考えています。双方に利用規定を知った上で、堂々と使い合う時代へ。

新しいプラットフォームができればダンサーの表現の仕方も変わってくるのではないでしょうか?グレーゾーンではなく、オープンで権利を主張でき、また利益も生み出せる。そんなプラットフォームを。

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Dance innovator / Anomaly代表取締役CEO(Founder•Dancer•Producer)/ Xyon /DANCE@LIVE / BeatBuddyBoi / CharimeloPictures / カリスマ理念「負ける気がしねぇ」/ 好きな言葉は「大丈夫だ、全部上手くいく

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