BMXレーシングが今アツい!BMXフリースタイルとの違いは?

BMXレーシングは日本人選手が多く活躍しており、とても注目されている競技です。この記事では、BMXレーシングの魅力などについて解説しています。

スポーツの世界は年々進化しており、新しいスポーツも続々と登場しています。
東京オリンピックにおいても、新しい競技が正式種として採用されており、中でもBMXフリースタイルが人気となりました。
同時に、同じくBMXを用いた競技であるBMXレーシングについても、注目を集めている状況です。

では、BMXレーシングとは一体どのような競技なのでしょうか?
この記事では、BMXレーシングの概要や、BMXフリースタイルとの違いについて詳しく解説します。

BMXはどんなスポーツ?

BMXの発祥は1970年初頭と言われており、大人のモトクロスに憧れた少年たちが、自転車でまねたことが始まりと言われています。
モトクロスと言えば、派手なアクションが魅力的な競技ですが、BMXもアメリカのカルフォルニアで広まり、瞬く間に少年の心を鷲掴みとしたのです。
また、単に競技性に人気が集まっただけでなく、特にBMXレースで選手が着用するヘルメットやレーシングジャージなどがおしゃれであったことも人気の所以です。

さらに、子供たちにとって唯一の乗り物である自転車のレースであるという点でも、人気を集めました。
BMXには、主にBMXレースとBMXフリースタイルの2種目に分類されます。
それぞれの特徴は、次の通りです。

BMXレース

BMXレースは、5〜6才から大人まで、幅広い年代の方が参加できるスポーツです。
選手は、自分自身をコントロールして走行する高度なテクニックやバランス感覚、そして他の選手との駆け引きなどが要求されるのが特徴です。
また、レースを通じてフェアプレーとスポーツマンシップの精神が学ぶことが可能であり、体力、知力、気力などといった、青少年の心と心身を発達させるスポーツとなっています。

大きく起伏のあるダートコースをBMXに乗って走行して、ゴールへの着順で順位を決めます。
一度のレースに参加するのは最大8名までとなりますが、コースの長さは400mほどに設定され、熱いレースが繰り広げられます。
スタート地点のことをスタートヒルと呼び、8mの高所に設定されているために、加速をつけて各コースを周回するのです。

一般的にはインコースが有利ですが、コースや選手の特徴によりアウトコースが有利となる場合もあります。
レース中は、コース上にある大小のこぶを華麗にジャンプしたり、アスファルトで形成された傾斜のあるコーナーとなるバームにおいてコース取りしつつ、約40秒でゴールまで駆け抜けます。
レース中には、転倒や選手同士の接触も頻繁に発生していることから、BMXレースは「自転車の格闘技」と呼ばれることも多いです。

BMXフリースタイル

BMXフリースタイルは、技の難易度や完成度、トリックの組み合わせ、ジャンプの高さなどを競います。
とにかく華麗さを競う競技として人気となっていますが、BMXフリースタイルには主に以下の種目が存在します。
・BMXパーク
・BMXストリート
・BMXフラットランド
・BMXダート

BMXパークは、決まったフィールド内で様々なトリックを繰り出す種目となっており、東京オリンピックで大きな注目を集めました。
パーク内にはジャンプセクションなどが用意されており、選手たちはコースの地形を活かしながら迫力ある演技を見せるのが特徴です。

BMXストリートは、街中に存在する壁や階段、手すりなどを利用してトリックを披露する競技です。
自転車1台あれば、誰でもできることからフリースタイルの中で最も競技人口が多いという特徴がありますが、街中において無許可でフリースタイル演技を行ってはなりません。

BMXフラットランドは、塗装されたエリアで技を披露する競技となります。
制限時間約3分の中で、様々な技を披露して完成度や構成について採点を受けて、順位が決定します。

BMXダートは、セクションやジャンプ台が土で形成したコースを利用し、トリックを披露する競技です。
舗装した路面ではないために、スピードはあまり出ない一方で、パワーや技の華麗さが問われます。

BMXレーシングのルールや見どころは?

BMXレーシングでは、8人ゲートとなっているために、8人以下の場合は3回走して順位が決定しますが、参加人数が多いケースでは予選などが行われるのが一般的です。
人数に応じた配分がされた後に、各組同じメンバーが3 回走行し、その順位により次のステージに進む形となります。
ランダムスタートゲートと呼ばれる、シグナル点灯までの時間が0.1秒~2.7秒とランダムに設定されていることで、選手がタイミングを取りにくく、スタートの公平性が担保されています。

BMXレーシングは、スピード感あふれるレースと、ダイナミックなジャンプも持ち合わせており、さらに選手同士の接触によるバトル要素もあり、様々な楽しみ方が可能です。

日本の有名選手を紹介

BMXレーシングでは、世界の舞台でも活躍する日本人選手が存在します。
ここでは、特に有名な日本人選手について紹介します。

長迫 吉拓

長迫 吉拓選手は、リオオリンピックに出場した後にトラックに挑戦するなど、BMXとのかけ持ちでスピードに磨きを掛けています。
2020年東京オリンピック自転車BMXレースに日本代表として出場しましたが、1回戦で1組の5位となり準決勝には進めることはできませんでした。
但し、18年アジア大会金メダルなど輝かしい実績を残している選手です。

生年月日:1993年9月16日
出身地:岡山県
大会成績履歴等:2020年UCIワールドカップ第1戦6位、2011-15、17、20年全日本選手権大会優勝

中井 飛馬

中井 飛馬選手は、5歳の頃からBMXレースを始めて11歳の時には世界選手権(年齢別クラス)で決勝進出を果たすなど、頭角を現しています。
12歳で本場アメリカの強豪チームにスカウトされ海外転戦を開始し、2017年の全日本選手権1位、世界選手権で日本人最高の4位、さらに2018年 世界ランキング1位(ジュニアエリートクラス)と輝かしい戦績を収めています。

生年月日:2000年6月24日
出身地:新潟県
大会成績履歴等:2018年アジア選手権大会ジュニア優勝、2019年全日本選手権大会エリート優勝

畠山 紗英

畠山 紗英選手は、4歳からBMXレースを始めて、その後に急速に力を付けて年齢別では世界選手権で3度の優勝を達成しています。
2014年からは、日本人として初めてRedBull社とBMXレーサーとしてアスリート契約を結んで、大きな話題を呼びました。
ワールドカップシリーズにて世界トップレベルで戦っており、日本の競技レベル向上と競技普及のため最前線で活躍しています。

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