ユースオリンピック競技にブレイキン(ブレイクダンス)が正式採用。そのルールや選出方法とは


5月11日、公益社団法人日本ダンススポーツ連盟(JDSF)は、昨年末の国際オリンピック委員会(IOC)理事会において、2018年ブエノスアイレスユースオリンピック(BAYOG)にダンススポーツ競技種目としてブレイキン(ブレイクダンス)が正式採用されたこと、またBAYOGへの最終予選となるWDSF世界ユースブレイキン選手権(WDSF World Youth Breaking Championships)が2018年5月に東京で開催されることについて、報道関係各位への記者発表会を行った。

会見には、JDSFブレイクダンス部の部員に任命されたダンスシーンの著名ダンサーが登壇。
各役職は以下の通り。

部長 : KATSU1
副部長 : Narumi
副部長 : NORI
部長補佐 : 藤原理一郎
法制委員長・弁護士 : NONman
広報委員長 : Abe
広報副委員長 : wingzero
ブレイキン アンバサダー : TAISUKE
ブレイキン アンバサダー : ISSEI
審判委員長 : KATSU1
審判副委員長 : Narumi
審判委員 : KAZUHIRO
学校教育委員長 : WATA
ジュニア委員会顧問 : KATSU
ジュニア委員長 : KAKU
ジュニア副委員長 : Doubleu
ジュニア委員 : CHOPPA→

国内大会上位ユース : Shigekix、MANATO、SHO、RAM

会見は、JDSF代表理事 齊藤斗志二の挨拶でスタート。

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そして部長を務めるKATSU1によりヒップホップカルチャーの歴史、ブレイキン、ブレイクダンスの語源やトップロック、フットワーク、パワームーブ、フリーズの四大要素などと、ブレイキンについての概要がわかりやすく説明された。

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その後、競技ルールと出場者の選出方法を発表。
発表された内容を簡潔にまとめてみた。

オリンピックでのブレイキンのバトルルール

ユースオリンピック競技として、客観的で適切な審判システムを採用するために国内ブレイキン専門家を集めて検討し、2017年1月に提案書を提出。
提出内容は、以下の通り。
種目はB-Boys、B-Girlsの個人戦と男女二人のミックスチーム(Breaking Mixed Team)の3つに別れており、
技術要素では、各技ごとに難易度を設定。それに合わせてBAFS(ブレイクダンスアートフォームスコア)と言うものを定義し、ファンデーション(基本技術)、ミュージカリティ(音楽性)、バトルプレゼンテーション(相手との駆け引きや戦術)と個人戦では、オリジナリティ&クリエイティビティ(個性や技の配分など)、ミックスチームでは、オリジナリティ&クリエイティビティの代わりにパートナリングスキルの4項目を審査するとのことだ。
またオリンピック競技ということで、ジェスチャーなどは認められているが公序良俗に反するものは減点対象になる。
※まだ提出のみで最終決定ではなく、上記ルールで進めていきたいという意向を示した段階。

選手定数

来年5月に日本で開催予定であるWDSFワールドユースブレイキン世界選手権によって決定される出場資格枠男女各9名、開催国枠としてアルゼンチンから男女各1名、まだ未開発の地域の中での優秀な選手を救うために設けられた三者委員会招待枠が男女各2名ということで男女合計で24名が出場できる人数となる。
また、WDSFワールドユースブレイキン世界選手権出場の認定を得るには、2017年8月から開催される動画審査を通る必要がある。
こちらは、特設サイトBREAKING FOR GOLD(https://www.breakingforgold.com/)によってエントリーすることができ45秒以内の動画を10名の有名ダンサーが審査する。審査されたダンサーには個別に改善の為のフィードバックを送るという情報も記載されている。

[動画審査員]
B-Girl A.T.
B-Boy Crazy Legs
B-Girl Jeskills
B-Boy KATSU1
B-Boy Lamine
B-Boy Mounir
B-Boy Moy
B-Girl Narumi
B-Boy Renegade
B-Boy Storm

出場資格

出場資格はオリンピック憲章に則っており、年齢は2000年1月1日から2002年12月31日に誕生した者。
有効な国際WDSFライセンスを所有していること、WDSFワールドユースブレイキン世界選手権への参加も満たす必要がある。


JDSFは、本日もブレイキン関係者向けのアンチ・ドーピング指導を行ない、元々ストリートで行われていたダンスをスポーツ医科学的なサポート体制を駆使して日本のブレイクダンスを更にレベルアップさせていきたいという意向を示した。
会見後半には、ブレイキン アンバサダーであるTAISUKE、ISSEIがバトルのデモンストレーションを実施。
滅多に見ることの出来ない日本トップBBOY同士のバトルは記者陣を沸かせオリンピックの期待を煽った。

最後にJDSFブレイクダンス部の部長を務めるKATSU1にコメントを頂戴した。
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[固くなりすぎないようにとこのポーズ]

——-関わることになった経緯——-
最初は、僕もブエノスアイレスユースオリンピックでブレイキンが行われることをネットの記事で見つけたんですよ。
どこがやってるんだろーとかなんで決まったんだろうーって考えていたら自分に連絡がきたんです。
僕はブレイキンがスポーツとして扱われることに疑問を抱いていたので、言うことははっきり言おうという気持ちでお会いしたんですね。
そしたら彼らも元はスポーツではないところから生まれてきた側面もあり、ものすごく理解してくれました。
そして、仮に僕らがこの誘いを断ったとしてもユースオリンピックでブレイキンは決定しているのでやると仰ったので、それだと本当に僕らや先輩方が大切にしてきたものが消えてしまう可能性もあり、やることを決めました。
一番は、海外の友達から「お前がやらないとダメだ」というプッシュを沢山頂いたのが大きいです。

——-カルチャーをオリンピックとしてスポーツ、競技することについて——-
一般の人になるべく勝ち負けの理由もしっかりと見せなくてはいけない、そうするとポイント制になっていき、よりスポーツ化しますよね。
なのでブレイキンがオリンピック競技化することは凄いことだけど、これはこれとして捉えてほしいです。
オリンピックは注目度があると思うので、ヒップホップカルチャーやブレイキンを一般の人に知らしめていくきっかけの一つになればいいと思います。
ユースオリンピックということもあり、若い子たちに目指せる場所を作ってあげられる可能性があり、夢を与えることができると思います。

——-どんな大会にしたいですか?——-
バスケットボールのイメージですね。NBA、AND 1みたいな。
スポーツだけどカルチャー臭さがあって、オリンピック競技もあるけどそこで金メダルを取るのが全てじゃないという部分もあるきがして。
僕は、これが出来たことによってカルチャーが変わるとは思っていませんし、これはこれとして捉えてほしいです。
あとはやっぱり、このシーンを作ってきてくれた先輩達がいるから注目度が上がってこういう形になったわけなので、リスペクトを込めて忘れないように知らしめていきたいとも思っています。

——-最後に出場を目指す若きダンサーに一言——-
思いっきりやって下さい。それだけです。
カルチャーを知っている人もスポーツを知っている人もみんなで一つのものを作っている新しい場所で、自分の試せる場所がもう一つ増えてチャンスだと思うので、頑張ってもらいたいです。

公益社団法人日本ダンススポーツ連盟(JDSF)
http://www.jdsf.or.jp/

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