「DANCE ALIVE HERO’S予選リベンジしますか?」世界を獲ったバトラー達が集結したAlaventaが新たなフィールドに挑み続ける訳とは

2017年11月18日、日本発、世界最大規模を誇るストリートダンスバトルイベント「DANCE ALIVE HERO’S 2018」の北海道予選がZANæDUにて行われた。今シーズンからルールを革新し、ポイントランキング制度を廃止、優勝者のみが決勝へ進むというシビアなルールとなった。一発決勝大会出場を勝ち取るために北海道外からも多くのトップダンサーが出場した中、HOUSE SIDEで見事優勝に輝いたのはshu_hei(TOKYO FOOTWORKZ/consciencia)。東京予選で惜しくも2位となった汚名をすすぎ、見事ファイナルへの進出を決めた。ファイナルでKAZANEへのリベンジが果たされるかにも注目だ。

そして今回は各々がダンスバトルで世界タイトルを持ち、今年のJAPAN DANCE DELIGHT FINALでも3位となったチームAlaventaの3人にインタビュー。SANTAのその体型を活かした高いボディコントロール、Miyuの変幻自在なビートアプローチ、JUNPEIの爆発力や空間支配力と、それぞれの強みが輝る、今最も研ぎ澄まされている若手HOUSE次世代チームだ。北海道予選では準決勝で同チーム対決、決勝へはMiyuが勝ち進むも惜しくも2位となった。両国国技館でDANCE ALIVE HERO’S(以下アライブ)のファイナルでは常連メンバーとして、世界中の強豪が集まるバトルでの優勝経験者として、世界から注目されている3人に、バトルや今後の活動についてどう考えているのかを語ってもらった。

STAFF
今日はよろしくお願いします。3人いるので簡単な自己紹介からお願いしてよろしいですか?

SANTA
AlaventaリーダーのSANTAです。レペゼンチームはPINOCCHIOとAlaventaです。

JUNPEI
AlaventaのJUNPEIです。もともと大阪でTWIN FORCEというチームをやっていて、今20歳です。

Miyu
Miyuです。元々ONPARADEというチームで活動させていただいて、今年からAlaventaで一緒に活動しています。

STAFF
スタードラフト会議という番組で拝見していました、よろしくお願いします(笑)。比較的新しいチームですが、Alaventaのチーム名の由来は何なんですか?

SANTA
名前の由来はちょっと恥ずかしいんですが、alaが翼という意味で、ventaはJuventas(ジュベンタ、ユウェンタ)という青春の神様がいて、青春を注ぎ込みたいという想いからつけました。もともと若くて、夢を語ったり、熱苦しい感じの3人なので。

STAFF
青春ですね。SNSなどで拝見しますがかなり仲がいい印象ですが。

Alaventa一同
仲はいいですね。気持ち悪いくらいに(笑)。

STAFF
アライブ北海道予選に参加していかがでした?

SANTA
準決勝でMiyuと当たって力が抜けてしまいました(笑)。話すと長くなるんですが、一応3人とも未成年だった頃に世界での大会で優勝を経験しています。その世界タイトルを持った3人がチームを組んで、もっと幅広く活動して多くの人にダンスを知ってもらって、下の世代も続いてこれるように夢を与えようということで、バトルだけでなくいろんな挑戦をしています。そうした経緯で今年はバトルだけに集中する年にはしませんでした。でも、Alaventaで両国の舞台にはいたいね、という話をしていて、アライブに挑戦してチーム内で一人でも残ればいいね、という気概で参戦しました。そのため、世界大会とか闘志むき出しの時はやったるぞ!となるんですが、今回はモチベーションがふわっとしていたため、バトル前格闘技を見て闘志を高めたにもかかわらず、目の前にMiyuを前にして力が抜けてしまいました。やっぱりやりたいと思ったことに対して目的とか情熱が強くないとダメなんだと痛感し反省していました(笑)。

STAFF
なるほど(笑)。今後のアライブ予選は、挑戦しますか?

SANTA
次のアライブ予選、関西は3人とも出ます。

JUNPEI
久々のバトルです!

SANTA
次こそは、ほかのチームや、ほかのハウサーに3人とも負けるつもりはない!でも、チーム内で当たっても今度はもうちょっといいバトルをつくろう(笑)。ほかのチームに負けるつもりはない、僕としてはチームで戦いに行くという気持ちが強いです。クルーバトルの個人戦に出ている感覚です。Alaventaの誰かが(決勝の舞台に)出れば目的は果たせるなと思っています。

STAFF
ちゃんと運命共同体でやっていくんですね。ショーからも絆の強さが伝わってきますからね。

JUNPEI
運命共同体!その通りですね。

SANTA
そういう熱い年頃だと思ってください(笑)。

STAFF
いつかでも今でもいいのですが、お三方それぞれ、倒したい相手、戦いたい相手、目標にしている相手はいますか??

JUNPEI
SDKという世界の大会の5ON5のクルーバトルで優勝しました。その年にHOUSEでSANTAがソロで優勝しました。なのでバトルでいつか倒せればいいなと思うのはSANTAぐらいですかね。

SANTA
やめてくれよ(笑)。でも昔バトルで当たってるんだよね。

JUNPEI
そう、ベスト・キッドという映画のライバル役の子役(ワン・ツェンウェイ)にそっくりで覚えてて、また別のイベントでSANTAって名前なんだ、と認識した年に、SANTAはアライブファイナルのキッズサイドでベスト4、翌年に優勝したんですよ。戦った相手すごい人や!と思って。何年か後に、SDKアジア予選でもベスト8で当たってスコーンと負けました(笑)。でもクルーで優勝できたので一緒のタイミングでチェコでの決勝に行って、そこでもハウスにエントリーしたらベスト8で当たって負けて…勝てないんですよ(笑)。なのでほかの人よりも倒したい、倒せればいいなと思っています。

Miyu
私は…悩みますね。
日本人でいうとSHUHOさんHIROさんが私に大きな影響を与えてくださったから今の自分がいるし今のダンスがありますので、そういった方々に勝ちたいですね。お二人と当たっていいバトルをするのも恩返しの一つだと思っています。

STAFF
いいですね。先輩ダンサーとしては嬉しいんじゃないでしょうか。

SANTA
僕は、倒したい相手はいないというか、倒すという認識ではなくJUNPEIとのバトルもそうですが、負けたくない!という認識なんです。そこに勝つ意味があるかないかが大切で、優勝賞金はもらえるけどそれで終わってしまう、というバトルにあまり出ないようにしてるんです。ダンスを使って相手を倒す意味がない。ダンスで高めあえて、そこで優勝することで、意味がある環境ではスイッチが入ります。例えば両国の舞台でチームメイトと当たることができれば、リーダーだし、潰す(笑)!みたいな気持ちになります。そんな大きな舞台では、自分の師匠のKENJIさんやPInOさんでも、GLASS HOPPERのお二人やHIROさんでも、オリジネーターでも誰が開いてでも負けないつもりで挑むと思います。普段は誰かを倒したい相手として認識してるわけではないですし、お互い熱くなって高めあっていいバトルができればと思っています!

STAFF
なるほど、意味のあるバトルで勝ちたい、負けたくないという姿勢なんですね。最後に今後やバトルについて一言づつお願いします。

Miyu
関西予選では3人で挑戦するので、誰か一人が両国に残ってしっかりAlaventaをレペゼンできるように、3人で頑張りたいと思います!それから一般の人とかダンサーじゃない人にもハウスダンスの良さとか自分たちのダンスが広まって伝わればいいと思っています。映像とか新しいことをやろうと思ってるので応援してくれたら嬉しいです。

JUNPEI
関西予選は、楽しみます!楽しめばいいダンスはできるはずなので。バチバチで頑張る、とかでなく、踊って予選上がって誰か優勝すれば、とリラックスして臨めばいいダンスもできると思うので頑張ります。僕自身も今はバトルは好きな時に好きなタイミングで出ることができればいい、それより今はいろんな曲、変な曲でハウスの振付とか、ハウスっぽいけどハウスじゃないものもつくりたいです。僕はHIPHOPもやっていてそこからインスパイアされた振付をつくるのにハマっているので、いろんなところから要素を引き出して進化させて振付をつくることができればいいかなと思っています。映像もやっているので僕らのtwitterやinstagramやYouTubeをチェックしていただければと思います!

SANTA
関西のアライブを経て両国にAlaventaがいないと寂しいなと思うし、HOUSE SIDEは盛り上がると思うので、どういう形でも両国には滑り込みます!
僕らがハウスっぽくないものを創ろうとしてるのは、ハウスっていろんなところから融合されてオリジネーターが作って、僕らの大好きなPINOCCHIO、GLASS HOPPER、ALMA、尊敬する大先輩たちがつくりだしてきました。大先輩たちがどんどん新しいものを創ってきたんだから、僕らもマネするとか後ろをたどるのでなくて、僕らも新しいものを創るのが本当の尊敬だと思います。ハウスっぽくないかもしれないけど、新しい形で創り上げるのが今の目標で、バトルでも誰かの真似でなく自分のオリジナルで勝たないと意味がないと思っています。バトルの大きいイベントではハウスサイドに出ますし、ハウサーという部分は捨てたくないし、ストリートダンスで学んできたのは僕らの強みだから、そこを捨てて新しいものを創りたいというのではなく、両方うまくやりたいと思っています。

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