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【DDA開催直前】インドネシアのダンスアイコンHamdiと日本人ダンサーTECCHY&KATSUYAにインタビュー

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株式会社パルコと国際交流基金アジアセンター(以下、アジアセンター)が共同で、日本と東南アジアを代表するストリートダンサーの共演「DANCE DANCE ASIA—Crossing the Movements東京公演2018(ダンス・ダンス・アジア ~クロッシング・ザ・ムーヴメンツ~東京公演2018 以下:DDA)」を開催する。

DANCE DANCE ASIA HP : http://dancedanceasia.com/

今回の公演はVince Mendoza(ヴィンス・メンドーザ / フィリピン)、黄帝心仙人(こうていせんにん / 日本)、Hamdi Fabas(ハムディ・ファバス / インドネシア)の3氏がそれぞれ振付・演出する3作品で構成されたトリプルビルで、日本、フィリピン、インドネシア、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシアから気鋭のダンサーの出演が決定している。

今回Dewsでは、3作品のうちの1つ「Soul Train」を手がけるインドネシアのストリートダンスシーンのパイオニア、Hamdi Fabas(以下Hamdi)とその出演者であるKATSUYA、TECCHYにインタビューを敢行。
BBOY、BGIRLをメインにポッパーのTECCHYを1人を迎えた斬新な構成となった今作はいかなるものか。

STAFF
まずはじめにHamdiさんが「DDA」で振り付けをすることになった経緯を教えてください。
Hamdi
元々、ジャカルタで、自分がストリートダンスのパイオニア的な存在としてイベントを開催していたのですが、国際交流基金アジアセンターの方からご連絡をいただき、インドネシアのダンサー事情、アジアのダンサーがどうなっているっていうところから会話が始まりました。

それで私のクルーの話や主催イベントの話などを共有していたら、私達とやりませんか?と誘って頂けたのがきっかけですね。

STAFF
振り付けはどのタイミングでお願いされたんですか?

Hamdi
その後、連絡をお互い取り合っていたら、ある日、PARCOの担当の方から、「DDA」のプロダクションを手伝ってくれないかという連絡をいただきました。
それから2017年に振り付けが決まって、インドネシアの外でやったことがないということもあり、海外でもチャレンジをしたかったのでやることになりました。

STAFF
ありがとうございます。
今回、ダンサーメンバーが、KATSUYAさん、TECCHYさんをはじめ、各国の有名ダンサーが参加してますけども、メンバーはどのように決まったんですか?

Hamdi
DDAでは2015年からダンサーのデータベースを作っていて、各国のダンサーをデータベースと照らし合わせて見ていたときに、TECCHYのポッピングに凄く魅力を感じて、自分のやりたいと描いている作品に必要だと思いました。
KATSUYAは、パワームーブやフリーズを含めたBBOYのスタイルが好きで、どうしても欲しいということでチームに入れてもらいました。
その他の海外ダンサーでいうと、Le Huu Phuocがエネルギーとパッションに満ち溢れていて迫力があります。 NOVIE ONEはインドネシアのBGIRLですがインドネシアの伝統芸能であるポリネシアンダンスもできるんですね。
B-boy Chenoはもともとリストには入っていなかったんですが、彼のスタイルもユニークで先をいっているものだったので私から直接リクエストしました。
今は、このメンバーで、それぞれお互いのものを活かしつつ、それぞれの個性で互いに高め合い、リハーサルを通じて進化しています。

STAFF
確かにとてもバラエティに飛んだメンバーですね。
お二人は話を聞いた時どう思いましたか?

KATSUYA
僕は個人的には、「DDA」のプロジェクトに関わらせてもらうのは、2、3回目くらいで、The90sJPNというチームで何度か出演させていただいているんです。
インドネシアは行ってないんですけど、ベトナムとタイに行かせてもらいました。

今回の話を頂いたときは、いつもは個人的にはバトルとかショーとか、そういうのが主なんですけど、舞台はそれらとは違うものですし、フィーリングや演じきる部分もふくめ、普段できないような表現をできるし、それをやるためのプロセスは自分にとってもチャレンジになるし、勉強にもなり、自分のダンスにも返ってくると思うから、ぜひやってみたいなと思いました。

STAFF
特にBBOYは舞台公演など出る機会は少ないですもんね。
TECCHYさんは、「DDA」に出演するのは初めてですか?

TECCHY
はい、初めてです。
僕の場合はBBOY TAISUKEの紹介で担当さんと繋がりました。
それで今名前が挙がった海外のChenoだったりNOVIE ONEだったり Le Huu Phuocだったり、KATSUYAの名前も聞いていて、そのメンバーと一緒に踊ることができる違うジャンルのメンバーを探しているというところから興味はないかと誘っていただきました。

KATSUYAは一方的にずっと知っていたし、レッスンが並びなんですが、ステップを見ててメチャカッコいいと思っていたので機会としては触れ合うチャンスだと思い、前向きに考えて参加することになりました。

STAFF
ありがとうございます。
今回テーマが「Soul Train」とありますが、アメリカのTV番組の「Soul Train」と関連性はあるんですか?

「Soul Train」とは?
1971年から2006年までアメリカ合衆国で放送されたダンス音楽番組である。 毎回変わる豪華アーティストと、そのライブ演奏に合わせてソウルトレイン・ダンサーが踊るコーナーが人気を博し、そのダンサーの中からは80年代の人気グループシャラマーも誕生した。

Hamdi
昔の「Soul Train」というTV番組がダンサーの中ではあまりにも有名なので、多くの人が一つの箱の中で順番に踊るラインダンスのようなイメージをすると思うのですが、実際にはそうではなくて、ソウルが魂でトレインが電車ということで、魂は基本的に止まることなく進みゆくものであり、例えばそれを電車に例えるのであれば、A駅からB駅に、そしてC駅にと進んでいくという意味合いでも「Soul Train」という名前を使っています。

あとは、踊りの時でもそうですが、自分たちが音楽を聴いたときに、体が勝手に動いているというよりも、魂が体を動かしているという意味合いも含んでいます。
「Soul Train」というのは、魂と電車ですが、この電車というのは人生なり音楽なり、いろんなものに捉えられます。
地球に生まれて終わりではなくて、A地点からB地点、B地点からまた次へと、これから人間がずっと進んでいくんだ、という人生のプロセスを踊りで表現できればいいかなと思います。
その中でも特に強調したいことがあって、例えば皆さん、朝起きて会社に行って帰ってきてというように毎日のルーティーンがあって、それを行っている理由には、何かを手に入れたい、何かを成功したいというのが目的としてあると思うんですね。
必ずしも全員が成功するわけではなくて、成功する人もいればしない人もいるし、年を取って満足する人もいればそうでない人もいて、そういう喜怒哀楽的な部分っていうのを特に強調しています。

STAFF
ありがとうございます。
リハーサルはどんな雰囲気ですか?

KATSUYA
Hamdiが全てを作って振り付けを踊るというよりは、自分も意見をいったり皆で作っているイメージで、毎回いい雰囲気でリハーサルができています。

TECCHY
結構落ち着いて、ここはこういう雰囲気っていうのを伝えてくれるんで、それに合わせて自分らが感じたものをそこに出して、みんなで進めてくって感じです。

STAFF
リハーサルで大変なところとかはありますか?

KATSUYA
気持ちの作り方が難しい分、ダンスのスキルというかテクニックじゃない表現の部分がちょっと難しいですね。

STAFF
いつもとは違うところもありますもんね。
そんな中で、一番の見所というか、それぞれお聞きしたいんですけど。

Hamdi
まず一つは、万人が見て全く同じものを感じるのではなくて、それぞれ見た人の視点から自分の人生に当てはまるものが沢山あるかなと思います。
完全に新しいかはわからないのですが、フリースタイルというのが、なぜストリートダンスと呼ばれるかというと、スタジオや舞台で踊る人たちが振り付け師に教えられたものを上手く踊るのに対して、彼らは自由に踊るというところに差があるので、これを統合させるというところが一つの見所だと思います。
あと、今回作品中でDJを担当するDJ HIROKINGとも話したのですが、ポッパーならポッパー用の、ヒップホップならヒップホップ用っていう感じでダンスと音楽のアプローチも少しマンネリ化している傾向もあるので、彼も新しいことがやりたくて、ダンサーも新しいことをやりたくてという想いが重なってこの舞台があるので、正しいやり方かどうかはわからないけど、その観点で言えば新しいものは見せられると思います。

STAFF
確かに歴史も長くなってきて、その歴史に則った固定観念が強すぎる部分もあるかもしれないですね。

KATSUYA
正直まだ未完成ですし、どんな作品になるか分からない部分はあります。
けど単純にダンスの面で言えば、みんなスキルがあるのはもちろんですが、そういう実力のあるダンサーたちの普段とはちょっと違う部分が見られると思うんですよ。
表現の仕方やアプローチ、そういうのも見てもらえるとすごい面白いかなとも思います。

TECCHY
そうですね。
あとは、それぞれその国で注目度のあるストリートダンサーでそれが一つの舞台で一つの作品を踊るというのは、普段のショーではなかなかできない経験なんで、その新鮮さはやっぱ見所ですかね。

STAFF
リハーサルをみるとTECCHYさんが急に出てくるみたいなシーンも多いですよね!

TECCHY
そうですね。ジャンルが違う分、出るポイントも特別なところが多かったりします。
個人的にもチャレンジの部分が沢山あるので楽しみです。
あとはもう、見所は自分のトップロックですかね・・・これ冗談ですけど(笑)。

一同
(笑)。

STAFF
普段TECCHYさんのトップロックは中々見れないですもんね。

TECCHY
ブレイキンもは元々やっていたことがあるのですが、第一線で活躍しているBBOYと一緒に踊れるっていうのは、すごく貴重な機会ですよね。
僕は沖縄に住んでいる時にBBOYのクルーにも入っていましたが、その中で唯一のポッパーだったんですよ。
BBOYクルーの中に1人ポッパーがいるっていうポジションも、昔はあって、自分の中ではカッコいいと思うポイントだったので、今回BBOYの中でポッパーとしているこのスタンスにワクワクしています。

STAFF
確かに昔、そういうクルーいましたよね。

KATSUYA
そうですね!
クルーの中のポッパー対決みたいなのありましたね(笑)。

STAFF
今はキレイに分かれてるぶんあの時代が懐かしく感じますね。
では最後Hamdiさんに、この作品の想いを見てくれてる人に向けてお願いします。

Hamdi
さっき言ったように万人が同じ意見で見るのではなくて、自分も入り込んで、もしかしたらポッパーの人と共通しているところがあるとか、もしかしたらBBOYの人と共通しているところがあるとか、一緒にその時間を過ごして、舞台が終わった時には、入ってくる前と違う自分になったような感覚を共有できたら嬉しいです。

STAFF
ありがとうございます。
まだまだリハーサルは沢山あるかと思いますが、とても楽しみです。ありがとうございました。

DANCE DANCE ASIA–Crossing the Movements 東京公演2018 作品概要


公演日程 : 2018年3月23日(金)~3月25日(日)
会場 : 東京芸術劇場 シアターイースト(東京都豊島区西池袋1-8-1)
チケット料金 : 一般3,500円(全席指定・税込)
※ご同伴のお子さまの割引販売がございます。(2,000円/3歳以上小学生まで)
学生2,500円(全席指定・税込)
※大学生・専門学生・中高生の方対象
※当日、入場時に学生証をご提示ください。
※お一人様につきチケット1枚が必要です。
※3歳未満のお子様のご入場はお断りさせて頂きます。
※営利目的の転売禁止。
※車イスでご来場予定のお客様は、ご購入の席番号を公演前日までにパルコステージ宛にご連絡ください。

【チケット発売 / お問い合わせ】
パルコステージTel.: 03-3477-5858(月~土 11:00~19:00/日・祝 11:00~15:00)
http://www.parco-play.com/

Hilatas<君を導く光>
振付・演出:Vince Mendoza (ヴィンス・メンドーザ)(フィリピン)
振付/演出補佐 ドラマトゥルク:Fabien Prioville(ファビアン・プリオヴィル)(フランス)
出演: Bboy Allen (フィリピン)、Bird (シンガポール)、Khenobu (マレーシア)、松田尚子 (日本)、Rhosam V. Prudenciado Jr. “Sickledsam” (フィリピン)、Salt (インドネシア)

宇宙-Space-
振付・演出:黄帝心仙人(こうていせんにん)(日本)
脚本:鈴木おさむ(日本)
出演:James Wong (フィリピン)、Miyu (日本)、Pythos Harris(インドネシア)、 You Kaneko (日本)、ZAIHAR(シンガポール)

Soul Train
振付・演出:Hamdi Fabas(ハムディ・ファバス)(インドネシア)
振付補佐:Steven Russel(スティーブン・ラッセル)(インドネシア) DJ:DJ Hiroking(日本)
出演:B-boy Cheno(タイ)、KATSUYA(日本)、Le Huu Phuoc(ベトナム)、NOVIE ONE(インドネシア)、TECCHY(日本)

公式ウェブサイト http://dancedanceasia.com/

主催

国際交流基金アジアセンター(http://jfac.jp/)
独立行政法人国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、全世界を対象に 総合的に国際文化交流事業を実施する日本で唯一の専門機関です。アジアセンターは2014年4月に設置され、ASEAN諸国を中心としたアジアの人々との双方向の交流事業を実施・支援しています。 日本語教育、芸術・文化、スポーツ、市民交流、知的交流等さまざまな分野での交流や協働を通して、アジアにともに生きる隣人としての共感や共生の意識を育むことを目指しています。

株式会社パルコ(http://www.parco.co.jp/)
株式会社パルコが担うエンタテインメント事業は、演劇や音楽、映画、アートの分野で新しいカルチャーを積極的に紹介し、話題性の高い情報発信と付加価値の創造に取り組んでおります。2011年からは新しいエンタテインメントとしてストリートダンス舞台公演、ASTERISK、s**t kingz、東京ゲゲゲイ、Shibuya StreetDance Week、また国際交流基金アジアセンターとの共催事業ダンス・ダンス・アジアなど話題の企画を国内外に発信しております。

Hamdi Fabas ハムディ・ファバス (インドネシア)

ダンサー、振付家。オーストラリアで育つ。インドネシアを代表するダンス・アイコン。4年6ヶ月の間にインドネシアで大人気を博した2つのTV番組で審査員を務める。1997年よりアーバン・ダンス文化とエンタテインメント業界のサポートを開始。2003年にインドネシア初のダンスコミュニティ、Bboy Indonesia(Bboyindo)を設立。2011年にはFabas ART Dance Productionsを、「P.H.A.T crew」のSabina Jacinthaとともに立ち上げる。また、自身のクリエイティブな活動と並行して、MintZ Nge-DanZe GokilZの審査員を務めるなど、インドネシアのダンスの発展と青少年の育成にも力を注いでいる。

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