現在はロックバンド「1.G.K 」で活躍!「一撃」のKATSUにインタビュー

世界でも活躍を見せたブレイクダンスチーム「一撃」のBBOY KATSUにインタビューを敢行。 なんと現在は、ロックバンド「1.G.K 」として活動しているという。 世界大会も経験した彼がなぜバンドマンに!?ダンス界で唯一無二な活動をみせる男、KATSUに迫る。

バンド活動スタートのきっかけから10年越しの1st Albumリリース

KATSU
音楽もダンスと一緒で、自己流でスタートしました。Logic Pro、Cubaseを知って、パソコンで作れることに虜になっていきましたね。
トラック制作の打ち込む中で、何か名前いるな。ってなってから、一撃の魂を表したいから、”1.G.K”にしようと思ってつけたのがいまの1.G.K。
最初はDJ名義として1.G.Kでしたね。
また、ここでもすごい出会いがありました(笑)。
バイト先の店長が元バンドマンで、自分の作った曲をバンドとしてライブしたいって言ったら、バンド仲間を紹介してくれたんですよ。
それが今のドラムとベースです!
俺が作ったトラックに生ドラムやギター、ベースなど足してくれるようになって、それきっかけではじめてバンドとしてライブをしました。
そのときは、まだ俺のDJ 1.G.Kバックバンドって感じで演奏してくれててその曲で俺自身も踊るみたいなライブでした。

STAFF
バンドきっかけはそれですか??

KATSU
そう。初のライブを体感してこれおもろい!ってなったときに、本気で昔のTHE BLUE HEARTSの衝撃が蘇ってきました。
で、正式に1.G.Kをバンドとして活動開始しました。

STAFF
昔、衝撃を受けたことを2つ、実現できてることってすごいことですよね。
ロックバンドをはじめてからはいかがでしたか?

KATSU
ダンスと一緒で毎日楽しかったです。でも、バンドはダンスより難しい部分があるなって感じていくようになりました。ダンスは、チームとして活動してて誰か一人欠けたとしてもショーケースは成り立つ。でも、バンドは一人欠けると演奏できない。
やりたい方向性が近いかどうかも、ダンスより難しいラインだったし、バンドがダンスよりもよく解散する理由がわかった気がしました。
俺もメンバーとは何度もぶつかり、何回かメンバーも変わったりしました。
今のメンバーは初代のドラムとベースが戻ってきて、ギターはバンド体制になってからの初期メンバー、
ボーカルにtwenty4-7のMEが加入してくれて、その5名で活動再開して3年目ですね。

STAFF
そうだったのですね。いまの音は誰が担当してるんですか?

KATSU
俺とギターで一緒に土台となるベースの曲を作り、あとはみんなでアレンジして作ってますね。
今はまさにロックバンドという感じ。バンドやって10年経つけど、難しさ、楽しさ、など、紆余曲折ある中10年やってやっと1stフルアルバムを出せたことは本当に嬉しいです。
今までのメンバーにも感謝しかありません。

STAFF
たくさん出してたイメージありましたが、1stなのですね。ダンサーの方も使ってたりしますよね。

KATSU
そうですね。Mortal Combatなどが俺らの曲「Dragon」を使ってショーしてくれたり、Body Carnivalも使ってくれたりして、1.G.Kが海外からも注目され始めたのは仲間のBBOY達がショーでつかってくれたおかげです。

ダンスシーンのみんながいっぱい力を貸してくれたりしてくれて、
あらためて、ダンスやっててよかったなと痛感しています。ダンスっていっぱい助けてくれるなって。感謝しかありません、ダンスに。

STAFF
Mortal Combatのショーは1.G.Kのイメージすごいあります。

KATSU
あと、梅棒の方からメッセージきて、「この曲で振り付け作らさせていただきました」ってきましたね!それも「Dragon」かな。
本当に色んな人が使ってくれてて嬉しいです。

STAFF
1.G.Kの楽曲って踊れる楽曲ってイメージあります!!

KATSU
そうですね。踊れるロックというのを目指してましたね!
でも今のメンバーになって、俺自身も”ロックバンドとして意味や意義などを考えるようになり、良い曲を出したいと思うようになってきました。
「Dragon」という曲もリメイクしました。

STAFF
10年かけての1st Album。思入れすごいある作品ですね!?

KATSU
めっちゃあります!!10年分詰まって、やっとだせた!!

アルバムリリースパーティ「Belief」について

de_belief

STAFF
リリースを記念して、今回「Belief」というイベントをやられるんですか?

KATSU
今回はリリースパーティーなのですが、
「Belief」は何回かやってて、内容としては、僕自身がダンスとバンド、表現の世界など幅広くやらせてもらっている中で、まわりにいる自分の仲間達をみんなに見て欲しくて、ダンスもバンドも、
表現者も。カテゴライズとか、この日だけは無くして、色んな人と握手して、すごい人がこんなにも色んなところにいるんだというのを本当知って欲しくて。

STAFF
極端にいうと自己満に近いですね(笑)。

KATSU
そー!それですね!
地元が京都というのもあるけど、京都にいる世界レベルの人らをもっと知って欲しいのもありますね。
Body Carnivalもそうだし、”京都から世界へ”というのも自分の中のキーワードとしてずっとあります。
ちょっと話ずれてしまうのですが、
ボーカルで相方のMEが、バンドやっていくなかで「かっちゃんて、なんで歌ったり踊ったりしてるの?」って聞かれたときがあって「逆におまえは?」って聞いたときに、
「私は、人を救うため」って!言い切ってきたんですよ。
これにはさすがにすごいなって感じました。

俺、めっちゃ舞台好きなんです。
舞台に立つと、弱いところも( ほんまめちゃ弱い )良いところも全部さらけだすことができて、「俺こんなんなんです」と、すべてを出せる場所、それを見てもらえる場所。と思ってて、だからこそ、舞台が好き。
舞台こそが生きる道やって思うなか、それとは真逆の何故?何の為に?という悩みもあったり。その矛盾のような悩みや葛藤が逆にパワーになることもあります。
これが結構居心地良いんですよね。

結果、”KATSU”っていうのをすべてさらけ出すことで、それを見てくれたお客さんが「あんなやついるんだったら、俺も頑張ってみようかな」となってくれたら嬉しいし、俺なりにちょっとでも人の人生に関われていることができれば最高です。
例えば、月曜出勤する時の力になるとかでも良いと思う。ほんのちょっとしたことでも元気や力を与えることで、救えることもあると思うし。
ダンスでも、舞台でも。この命をもっと使おうって。
命・音楽・体というのが芯にあって、これをさらけ出してみてもらえる場所があることって全ての表現者の特権の1つだと思う。
自己満も含まれているかもだけど、その先にはどこかの誰かの人生で関わりたいというのがずっとあって。それを1.G.Kにしか出来ない形もあるんじゃないかなって。

自身“人を救うんだ”ってMEに言われるまでそれを感じることもなかったし、それを俺はMEのように全面に出しているわけではないけど、俺自身をさらけだすことで、結果見てくれた人の先の先とかで、その人の力になることで、”救う”というワードにも繋がるのかなって。

STAFF
イベントもそうですが、KATSUさんのまわりには魅力あるひとが自然と集まるような気もしますね。

KATSU
今回のイベントでは僕自身もそうですが、みんなで盛り上げていきたいという思いがやっぱり強い。例えば、ジャグリングやパントマイム、マジックの仲間達も出演してくれるんだけど、それを見に来てくれるお客さんはロックバンドをあまり見たことない人かもしれないし、ダンス好きな人も、ロックバンドを好んで見ないかもしれない。
でも、好きなことだけではなくて、魅力あるコンテンツが次々に現れることで新しい楽しさもあると思う。いろんな映画を見れてる感じ。それを純粋に楽しんで欲しいし、みんな頑張ってこの命生きよう。みたいなメッセージも少しでも届けれたらいいなと思います。

STAFF
本当ラインナップ見ると、他には無いコンテンツだらけですよね。

KATSU
「Belief」はずっと続けていきたいですね。
東京は初めてで、東京のバンド仲間も来てくれるし、アメリカで活動する日本人ロックバンドがたまたま日本に帰ってくるということで参加してくれます。
KAZHAってバンドなんですが何年も前からずっと好きだったバンドで今回はじめて共演するんです。5年越しくらい(笑)。
盟友”群青”とかも東京で俺たちがイベントやるときは絶対出て欲しいと以前から思っていて、声かけたら速攻で回答もらえて嬉しかったですね。泣いたね(笑)。
群青はお互い同じ時期くらいのときにお父さん亡くしてて、当時の話をいまでも覚えてるけど、お父さん亡くした辛さを二人で話したこともあって、
”命あってこそやな”という話をしたりと。
一撃とFireworksでぶつかったときもあったし、近くもあるけどぶつかる。それが盟友を生むってことやなとも感じたりしました。
ぶつかることって、文化を生むことでもあると思う。
何年か先にはすごい認め合えるし、それがその場所の文化発展につながっていくと思う。
俺らはたまたまダンスやバンドと出会ったけど、何でもそうだと思う。やり続けたら何年か先にすごい出会いがあるし、それがどんな形で繋がりを生み出すかもわからない。本当にいまの自分があるのはダンスや仲間や家族のお陰だと思います。感謝しかないですね。

STAFF
素敵な出会いありの仲間あってこその世界ですね。

KATSU
本当にそうですね。
たまに”KATSU”っていったい何なの?って言われるときがあります(笑)。
ダンサー?ミュージシャン?表現者?何?って。
でも、俺の中でカテゴライズがなくて、KATSUは KATSU!みたいな。
英語表記のときはミュージシャンとか、そういうのもあまりなくて。
どれがしたいの?って言われてもそれも無い。全部、俺というものを表現する生きた形。歌う、体を使う。
この先何年生きられるかわからないし、いま与えられた命を精一杯使いたい。限られた時間の中で。
毎回考えることがあって、
舞台前、ダンス前、ライブ前、全部舞台袖で必ず「あと何回ここに立てるんだろう」と考えます。

STAFF
毎回必ずですか?

KATSU
そう。ふう、って落ち着きながら、
「今日の帰り道は無事?明日も生きてられるのか?朝、目を覚ませるのか?あと何回立てるのか?」とか
「この場所を創る為に動いてくれた、表舞台ではスポットを浴びる事のない裏方スタッフさん達が居るぞ」とか本当に1回1回を大事に感謝することを心がけています。俺らしく。全部を全部。思えば凄く単純な事ですね。
自分のことを良いように表現する言葉を使うのはあまり好きじゃないけど、人が言ってくれるのは「踊れて音楽もつくれて楽器もひけて、すごいね」って。これは本当にありがたいけど、これって人間みんなできると思う。諦めず己にチャレンジする精神。人間はすげーパワーをそれぞれ絶対持っていると思う。
俺は、音楽という刀、ダンスという刀、表現という刀を3本もっているわけではなく、1本しか持っていない。それはKATSUっていう刀であって、それを磨き続けたいだけ。その刀を生み出してくれたのは一撃スピリットです。そのスピリットは何か言葉では説明できないけど、一撃と居たあの空間。自分だけのスタイルをつくる大事な空間が全てです。世界と言うとんでもなく広く楽しい場所に目を向けさせてくれました。
DNAや指紋って人それぞれ違うように、自分にしかないものを突き詰める。一撃というチームは、その自分にしかない”何か”を真っ向から見つめようとした団体だったと思う。世界で1つしかないスタイルを見つけてやろう!これが一撃JAPANだ!という奴らでした、今もみんなやっていると思います、それぞれの場所で。
流されない流れを自ら創る。
その空間があったからこそ、いまの自分があるんだと思う。苦楽を共に地面這いつくばったかけがえのない家族です。
いまの若い子達はほんまにすごいと思う。器用だし、ガンガンパワームーブも出来るし刀いっぱい持ってるし本当にレベルが高い!素晴らしい。
俺ら一撃は一本しかないけど、それがみんな色も形も違う。それぞれ切れ味がすごい。だから尊敬もするし最大の味方だけど最大のライバル達でしたね。「おお!こいつこんな磨き方してきたか!」みたいな。
その場所でのそれぞれの時代を誇りに思える。それってなんか良いですよね。先輩後輩じゃなく、その瞬間は同志ですよね。その場所を愛する。

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バンドを始める時には、「ダンサーが何できんねん」「バンド?」とか、「ダンサーはダンスだけしておいて欲しいよね」とかも正直言われたりしました。でもディスられるということが苦ではなく、単純に嬉しいくらい悔しかったし、それが反骨精神を成長させてくれました。これは俺にはすごい大事。
その考え方の根底はBBOYシーンで学んだバトル精神であったり、一撃スピリット。何かをブレずに20年以上いられるのも一撃やダンスシーンのおかげだと思っています。人が人の話題を出すってことや、声をかけることって、悪いこと良いことあるけど、それはどこかでその人を認めようとしてたり気にかけてくれていることだと思う。
パワーに変えれば感謝も出来る。俺は暴走したりもするけど、それを本当に良いメンバーが支えてくれてる。なぜこの刀ができたのか、仲間の力なくしてできなかった。バンドも、一撃も、京都のみんなも。仲間がいなかったら、その刀は音を立てて3秒で錆びていく(笑)。
愛って表現することは昔考えもできなかったけど、今は自信をもって言える。
愛と感謝、反骨精神。このバランスが自分というものをつくってくれてる大事な要素です。

今後はバンドでも世界に行きたいですね。ダンスでも世界に行かせてもらったから、バンドでもいきたい!!
初めてウインドミルが出来た時の気持ち、初めて楽器を手にした時の気持ち、大切にしたいです。
どんな事をするか?も大事ですが、誰(仲間)とするか?も俺にとっては本当に大事ですね。
そして生きている限り「何か」を良くする為に自分たちが関われるような人生を目指したいですね。
一撃の合言葉「一生チャレンジャー」の元、死ぬ時は笑って「生まれ変わるなら1分1秒同じ人生、同じ仲間との出会い」を願いたいです。

STAFF
様々な出会いと経験があったからこそですね。バンドで世界に行くこと、今後も応援させてください!今日は本当にありがとうございます。

KATSU
ありがとうございます!!

1.G.K Official Web Site
http://1gk-music.com/

「Belief」詳細はこちら

1.G.K 1st Full Album『Circle』Release presents [Band / Dance / Performer] 総合芸術 Event “Belief” 東京編

Belief東京編e+チケット
http://eplus.jp/sys/T1U14P002212177P0030001P006001

Belief CM映像

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