東京五輪で話題になったBMXとは?初心者が抑えるべき2種目を紹介!
BMXは派手なアクションとスピーディーな展開、そして若者受けするファッションなど、多方面から注目されている存在です。この記事では、BMXで行われる2競技について詳しく解説します。
新型コロナウイルスの影響もあって、開催が危ぶまれた東京オリンピックでしたが、結果的には大盛り上がりのうちに終了しました。
今でも、昨日のことのように名シーンを思い浮かべることができますが、その中で人気競技に成長したのがBMXです。
東京オリンピックから正式種目に格上げされたBMXですが、すごい競技であることは理解できても、具体的にどのような競技であるかを知る方は少ないのが実情です。
そこで今回は、東京五輪で話題になったBMXについて詳しく解説します。
BMXには2種類ある!
BMXには、大きくBMXレースとBMXフリースタイルの2種類が存在します。
イメージとしては、BMXレースはいち早くゴールラインまで到達することを競う競技で、BMXフリースタイルは技を披露して採点を受けて点数を競う競技となります。
それぞれの競技における詳細な違いについては、以下の通りです。
BMXレース
BMXレーシングは、大きく起伏のあるダートコースをBMXに乗って走行し、ゴールへの着順で順位を決める種目となります。
一度のレースに参加するのは最大8名で、コースの長さは400mほどに設定されています。
スタート地点はスタートヒルと呼ばれており、8mの高所に設定されているのが特徴です。
ここで加速をつけて、各コースを周回することになりますが、一般的にはインコースが有利となりますが、コースや選手の特徴によってはアウトコースが有利になることもあるのです。
ランダムスタートゲートを採用していて、シグナル点灯までの時間が0.1秒~2.7秒とランダムとなります。
これによって、選手がタイミングを取りにくいという特徴があるために、スタートの公平性を担保している形です。
8mの高さから下るために、時速60kmまで加速して、コース上にある大小のこぶを華麗にジャンプしたり、アスファルトでできた傾斜のあるコーナーであるバームにおいて、コース取りをしたりしつつ、約40秒でゴールまで駆け抜けます。
レース中には、転倒や選手同士の接触も頻繁にみられており、BMXレースは自転車の格闘技とも呼ばれています。
BMXフリースタイル
BMXフリースタイルとは、技の難易度や完成度、トリックの組み合わせ、ジャンプの高さなどを競う競技です。
MXレースは自転車の格闘技でありますが、BMXフリースタイルはとにかく華麗さを競う競技として人気です。
BMXフリースタイルには、主に以下の種目が存在します。
・BMXパーク
・BMXストリート
・BMXフラットランド
・BMXダート
BMXパークは、決まったフィールド内において、様々なトリックを繰り出す種目であり、オリンピックにて開催されて一躍有名になりました。
パーク内には、ジャンプセクションなどが用意されていて、選手たちはこれらの地形を活かしながら演技するのが特徴です。
BMXストリートは、街中に存在する壁や階段、手すりなどを利用してトリックを披露する競技です。
自転車1台あれば、誰でもできることからフリースタイルの中で最も競技人口が多いのが特徴となります。
BMXフラットランドは、塗装されたエリアにおいて技を披露する競技です。
制限時間は約3分となり、様々な技を披露して完成度や構成を採点されます。
BMXダートは、セクションやジャンプ台が土で作られており、コースを利用して選手たちはトリックを披露する競技です。
BMXで使う自転車の特徴は?普通の自転車と何が違う?
BMXは、通常街中で使用する自転車と全く異なる構造を採用しています。
まず、BMXレースのバイクについてはハンドルバーが大きくライズしており、クロスバーが入った専用のタイプとなります。
ハンドルの高さをハンドルバーのライズ量で調整するのも特徴です。
他にも、軽量なアルミニウム素材のフレームを用いたり、タイヤは20インチで幅が1.75~2.125が主流です。
一方で、BMXフリースタイルはスピードを競うわけではなく、逆にジャンプした際の着地時にフレームに衝撃が加わりやすいために、金属疲労による破断に強いスチールであるクロモリフレームが主流となります。
競技のルールや採点方法は?
各競技によって、ルールや採点方法も大きく異なります。
ここでは、BMXの各競技におけるルールと採点方法について解説します。
レース
8人ゲートとなっているために、8人以下の場合は3回走行による順位付けとなりますが、参加人数が多いケースでは予選などが行われます。
人数に応じた配分がされた後に、各組(モトと呼ばれる)で同じメンバーが3 回走行して、その順位により次のステージに進む形となります。
フリースタイル
他の自転車競技とは違って、男女15歳からエリート登録が可能です。
1グループ2〜5人で構成されて、各競技者は45〜60秒を予選、準決勝、決勝と各2回演技し
、様々なトリックからなるルーチンを演じ,0~99.99点でジャッジに評価されます。
審判団の採点基準は、難易度や完成度、高さを元にトリックの組み合わせであるコンボ数の多さを重視するのが特徴です。
難易度の高いトリックであっても、ランディング時に転んでしまうと25%減など細かく規定されています。
日本人有名選手を紹介
BMXの各競技において、世界的にも人気の高い日本人選手が存在します。
ここでは、特に有名な日本人選手を紹介します。
中村 輪夢(BMXフリースタイル)
中村 輪夢選手は、5歳でBMXの大会に初出場を果たして以降、小学校高学年の頃にはキッズクラスの全ての大会において優勝し、中学生の時にプロ転向を果たしました。
2015年に、BMXの本場であるアメリカで行われた、RECON TOURの13~15歳クラスにおいて優勝し、その世代の世界一となったのです。
その後も、世界の大舞台で一流選手との熱い戦いを続けており、2021年に開催された東京五輪BMXフリースタイル男子パークでは5位に入賞しています。
生年月日:2002年2月9日
出身地:京都府
大会成績履歴等:17年全日本選手権優勝、19年W杯総合優勝