サーカス界でのCirque du Soleil(シルクドソレイユ)に日本人?!
日本だけでなく、世界中でCirque du Soleilを知らない人は少ないだろう。シルクドソレイユといえば、創立約40年の世界最高峰のエンターテイメント集団だ。アレグリア、クーザ、初め、キュリオス、コルテオなどのツアーショーや、世界450都市以上を魅了する。アメリカ、ラスベガスでは数多くのシルクショーが行われており、現在はオーヴォ、ミステール、マイケルジャクソン・ワンやビートルズ・ラブなどが公演中だ。
現在毎年行われているシルクドソレイユのショーの中でアメリカのホリデーシーズンで最も注目されている、Twas The Night Before(トゥワズ・ザ・ナイトビフォー)に日本人ダンサー、Eri Chikusaが今年からキャストメンバーとして活躍している。dewsでも過去に取り上げた彼女。Eri Chikusaといえば、初のインターナショナルメンバーとしてダンス界で有名なプロフェッショナルチーム、Choreo Cookiesの一員として活動していたり、ロサンゼルスではトップのダンスエージェンシーGo 2 Talent Agencyと契約も交わしていることで知っている人も多いだろう。そんな彼女が1年半前にアメリカに渡米後、シルクドソレイユのアーティストに選ばれた。
Twas The Night Beforeは先程も言及したように、ホリデーシーズンに行われるシーズナルツアーだ。4年前の2019年に公演が開始されたショー。初めは2都市のみでの公演で、シルクドソレイユの中でもスペシャルイベントとして行われていたが、2021, 2022年と一気に人気を集めたため、今年から公式的に毎年行われるショーの一つとして追加された。今年はなんと全米7都市で公演され、毎年急成長しているものだ。
Eri Chikusaは今年、ダンサー役、Tuquesとして抜擢された。彼女のエネルギッシュでアスレチックな動きと、観客を魅了する笑顔はこの役にぴったりだったとリードアーティスティクディレクターのアニーは話す。また、このショーではシルクドソレイユでは唯一といえるほど、ダンサーの役目が大きい。ショーの半分以上ステージに登場し、ダンサーなしでは成立しないと言っても過言ではないくらいだ。サーカスエンターテイメント集団のショーでダンサーがこんなにも大きな役目を果たすショーは他にはないだろう。
ダンスシーンがたくさんあるこのショーのコレオグラファーはJpopやKpop界でも
たくさんの振り付けを手がけているVinh Ngyuenだ。キレのあるコミュニティースタイルはロサンゼルスをとっても誰でもこなせるスタイルではない。特徴的なスタイルだからこそ、誰でも務まる仕事ではない中、彼女の才能と長年の努力がこのショーに結びついたといえるだろう。
今回、彼女本人に直接話を伺うことができた。
Eri
私がシルクドソレイユのステージに立つ日が来るなんて思ってもいませんでした。正直ダンサーがこんなにも過大視されるプロダクションがシルクドソレイユの中にあったなんて、驚きです。しかし、最初この話を頂いた時、楽しみでしかありませんでした。実は4年ぶりのチャンスで、1年目のショーの時にもしかしたらチャンスがあったのかも知れなかったのですが、タイミングが悪く、やっときたのか!って感じでした。リハーサルから本番、そして最終日まで、正直目まぐるしい毎日で、キャストメンバー、ダンスコーチのBianca Valler, アーティスティックディレクターのMelissa Colello、プロダクションチーム、このチームの全ての人に救われました。こんなにもダンサーが重宝されるショーに関わることができて、光栄だし、毎年のホリデーシーズンの仕事として1年頑張ろうって思える大切なお仕事の一つになりました。
Twas The Night Before は来年も戻ってくる。彼女もまた参加できることを楽しみにしているという。ツアーライフは彼女にとって大きなゴールのうちの一つで、今後毎年ホリデーシーズンをシルクドソレイユアーティストの一員として色々な都市を回れることにとても感謝しているそう。毎年パワーアップして拡大し続けているこのショーを是非アメリカに行く機会がある際にチェックしてみてはいかがだろうか。今後もEri Chikusaの活躍を期待していきたい。
写真提供: Yagub Allahverdiyev