【あのダンサーは今vol.1】前編 : k-en(ex錯乱武者・KAMUI)が振り返る、早過ぎた優勝と挫折!

ヒップホップといえば“ステップ”という時代に、斬新なタットと緻密なコンビネーションを中心としたヒップホップスタイルで話題を呼び、日本で最も歴史のあるコンテスト「JAPAN DANCE DELIGHT FINAL Vol.7」にて優勝した[錯乱武者]。 同チームに所属するk-enに今だからこそ聞ける話を伺った。

showgo
かっこいいですね、それが実現しちゃうんですもんね。逆にダンスをやってて挫折とかはありましたか?

k-en
挫折?……もうずーっと挫折。いまだに挫折(笑)。
けど、それはダンスに対して執念があるってことだから「自分相当ダンス好きなんだろうな」って思います。正直、うまく踊れたと思った事ないですね。

それから挫折というか、ダンスが嫌いになった時期はありました。

それがディライトで優勝したあと(笑)。
ダンスが好きで夢中でやってきたけど、こんな感じでほとんどやってないバカが優勝してしまった。
イベントに出ると、カメラをみんなが回してるし「スペシャリストだから優勝したんでょ?」位の勢いで見られる。
でも実際は「2か月位しかやってないです…すみません。。」的な。
まだまだ自身の中では「スタートラインを切った所」って状態なのに。
そのプレッシャーとか圧がね…。

そこから「練習したい」が「練習しなきゃ!」に代わってしまい…。
優勝のおかげで仕事もいただけるから、なお焦る。当時の自分は精神面と時間、ともに追いこまれてましたね。弱かったって事です。だから逆に虚勢を張って威張ってました(笑)。

showgo
周囲からの期待が強かったんですね。独自のカラーが強いチームでしたもんね。

k-en
そう、カラー強すぎ(笑)。
[錯乱武者]から活動が[KAMUI]に変わり、その活動が休止したのが今から約10年前。
その時やっと、自分の事を見つめ直す事が出来ました。
それがあったから、今の自分があると思います。

KAMUIはみんなが集まれる場所として残しておきたい

showgo
KAMUIの振付はk-enさんですか?ヒップホップではなくR&Bも結構ありましたよね。

k-en
リリースしたのはアルバム4枚。シングル2枚だったかな。曲が沢山ありますからね。
(振り付けは)みんなが作ってますよ。
[錯乱武者]→[KAMUI]という流れは最も大切にしていたので、そこは[錯乱武者]の頃と変わりは無かったですね。
ジャンルによって個々に曲を担当していました。自身、振付の勉強がかなり出来た時期です。
表現の勉強もできました。今に繋がっています。

showgo
KAMUIはもう解散なんですか?

k-en
食い込むね~(笑)。
(沈黙)…実質、解散でしょうね…やってないんだから(笑)。

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