【完結】マドンナ、ファレル、ジャスティンとの秘蔵写真も。だーよしがマドンナツアーの中身を徹底解剖!
現在はTRIQSTARのリーダーとして活躍しているダンサー「だーよし」。過去に「はむつんサーブ」としてMADONNAのワールドツアーに同行したことは有名な話である。 これは恐らく日本のダンサー史上初めての快挙であり、歴史に残る偉業と言っても過言ではない。 今回はその「だーよし」が如何にMADONNAとの仕事をするに至ったのか?また、そのクラスのワールドツアーとはどのような物なのか?一つずつ紐解いてもらうべくインタビューを敢行した。
だーよし
確かカナダのトロントでのショーだったと思うんですが、ステージ上で正座から起き上がったときに目の前にアヴリル・ラヴィーンが居て失神しそうになりました。あれ、人間じゃないですよ。お人形です。死ぬほど可愛かったです。
あとはLAでのショーの時にまたジャスティン・ティンバーレイクに会ったのと、ブリトニー・スピアーズも居たのに超びっくりしました。ブリトニーはステージ裏で出くわして挨拶まではしました(笑)、当時はまだSNSが主流では無かったので、今となってはもっと沢山写真を撮れば良かったなと思いますね。
マドンナのコンサートのバックステージですもんね…状況的には全然居ても不思議じゃないですもんね。写真とかは嫌がったりされないんでしょうか?
だーよし
日本の芸能界とは全く違って、向こうは当時から写真くらい全然OKで、それを皆が広めることがアーティストのステイタスになるという考えが強いんだと思います。なので写真を撮ることを嫌がる人は一人も居なかったです。まあ、中には居るんでしょうが、日本人的な感覚で、写真!写真!みたいなことをあまり言いたくなくてそんなに撮っていなかっただけだと思います。
それと、ボストンではとても思い出深い出来事がありました。僕の3歳からの幼馴染の玄ちゃんという人が居るんですが、彼は東北大学に現役推薦で入る程の秀才で、当時月面工学の研究で「M.I.T(マサチューセッツ工科大学)」に研究員として勤めていた関係でそこで再会したんです。
仙台の小さな町で育った二人がボストンで、方やマドンナのダンサー、方やM.I.Tの研究員で会って食事するって、何か凄いことですよね(笑)。お互いの両親に写真を見せると凄く喜んでいたのを思い出します。
ちなみに、その彼は今JAXAに勤務しています。自慢の幼馴染です。「石上 玄也」を宜しくお願いします(笑)。
※ボストンで再開した幼馴染の玄ちゃんです。写真暗くてゴメンなさい!
凄い幼馴染同士ですね。なんか、良いお話が聞けて良かったです。
だーよし
あとはアメリカ最後のマイアミですね。今でも超一線のファレル・ウィリアムズに会いました。彼はこのツアーのアルバムに数曲提供してたので。これは写真が残ってます(笑)!で、ここではアフターパーティーのウェルカムシリーズがまた訪れます。今度はティンバーランドの家です。
時間が遅くて、衣装のままバスに乗せられて連れて行かれた家で皆で超雑な感じでシャワーを浴びて部屋をビッチャビチャにして庭に出たらティンバーランドが「ウェルカーム」って(笑)。
もう「ウェルカーム」シリーズ、怖すぎますね(笑)
※マイアミでファレル・ウィリアムズと。快く写真に応じてくれました。写真を撮って部屋を出た瞬間三回ジャンプしました(笑)。
だーよし
いや、本当に(笑)。それもこれも本当にMADONNAのお陰なんだと思います。やっぱり愛がないとダンサーにここまで出来ないと思います。
そんで彼の家にある、そこそこ立派なホテルにあるプールサイド的なところで朝まで宴会です。確かお寿司が出ました(笑)。
で、ツアーは最後である中南米ツアーに移動します。
明日からいよいよメキシコという日にダンサーが皆集められて、ある説明みたいなのを受けました。
当時は今より全然英語が喋れなかったので雰囲気でしか理解できなかったのですが、ざっくり言うと
「中南米は今までと同じ感覚で出歩くと死ぬから」
みたいな内容でした(笑)。
話には色々と聞きますもんね、中南米は危ないと。
だーよし
ブラジルには2006年に行ったことがあったので大体空気感はわかっていたのですが、やっぱり危ないんだなと思いましたね(笑)。
そういえば、アメリカのデトロイトかどっかで、リュダクリスのリリースパーティーか何かに連れられて行ったんですが、ボディチェックをしてるSPの後ろに拳銃が積んであったのを思い出しました。ちなみに、アジア人は僕ら以外にゼロでした。
まあ、どこの国に行っても危ない所は察知できた方が良いですよね。もちろん日本でも。
そうですよね…あれって、ある程度そういうの経験しないと直感的に危なそうなことがわからないじゃないですか?実際はどうだったんでしょうか?
だーよし
アルゼンチンとチリはそんなに危険な感じはしませんでしたね。
人も優しかったですし。普通に夜歩いてレストランに行ったりクラブに行ったりしてました。
メキシコとブラジルは、国内での土地柄もあるんでしょうが夜は出歩きたくない空気が全開に出てました(笑)
リオデジャネイロのクラブでたくさんの娼婦に囲まれたり(笑)。でもキリスト像は凄く良かったです。街を一望できる素晴らしい景色でした。
※リオのキリスト像をバックに。近くで見ると大きいですが、写真であまり大きさが伝わらないのが残念です。
このブラジルがツアー最後の土地になるんですが、もうここから皆別れたくないねみたいな話になってくるんですよ。
思い出を作る為に皆観光三昧です(笑)。約一週間の滞在でリオデジャネイロからサンパウロだったんですけど、サンパウロは確か7万人収容だかのめっちゃくちゃ大きいスタジアムでした。確か三日間位。
もちろんパンパンです(笑)
7万人ですか…最後に相応しいですね。やっぱり南米はノリがいいんですか?
だーよし
本当に違うんですよ。南米のノリは(笑)!男性はもちろん、女性も情熱的というか…
まるで何かを体験したような口ぶりですね(笑)?
だーよし
いやいやいや(笑)そういうことでは無く!本当ですよ?とにかく、生きるエネルギーが強いと思います。南米は。
で、ツアー最後の公演はいつもより長めに時間を取ってMから挨拶があって…ここで僕は彼女とハグして直接自分の言葉でお礼を言うことが出来ました。その時に直接言われた言葉が…何を言われたかは内緒ですが、凄く大切なことを言われました。簡単な言葉で言ってくれたので当時の僕にも理解出来ました。
それは…教えては貰えないですか(笑)?
だーよし
うーん。まあ、秘密にしておく程のことでは無いか…凄くありきたりではあるんですけど、このツアーでは色々あったので彼女が色んな意味をこめて言ってくれたのがわかりました。
「全部見ておきなさい。そしてそれを役に立てなさい」
ということですね。今でも自分に深く刺さり、役立っている言葉です。
なるほど…彼女の立場から言われると一層深みが増しますね。
だーよし
そうですね…。まあ、そんな感じで(笑)最後のショーを迎える訳ですが、この日はMへのサプライズで、本当はシリアスに近未来系の服を着て出てくる『Hang up』という曲があって、この日はそこを裸にブラジルの国旗を腰に巻いて出ました。
結構笑ってましたけど、少し怒っていたという話も聞きました(笑)
まあ、海外ならではって感じがしますよね。
※実際のその時のショーの写真です。爆笑するスタッフさんによる撮影
で、その夜はクラブを貸し切って皆で朝までパーティーでした。この先の事とか、ツアーが終わっても会おうとか色んな話をしながら。
飛行機の関係で朝方自国へ旅立つメンバーも居て、僕はここから翌日自分の飛行機の時間まで泣きっぱなしでした(笑)。
それほどこの現場は愛に溢れていて、関わる全ての人の人生に影響するものだったということですね。
お話を聞いていて本当に伝わってきました。これ恐らくもっと細かい思い出や楽しい話がいっぱいあるんだと思います。本に出来そうですね(笑)
だーよし
いやいやそれは大げさですよ(笑)ともあれ、これが僕が参加したツアーの一部始終です。
本当に色々ありましたが、人生で二度と味わうことの無いような最高の半年間でした。
「バックアップダンサー」として正に終着点と言える待遇とポジションだったと思います。
結果を見れば一目瞭然ですが、世界のトップアーティストがお金を払って呼ぶ日本の才能の一つに「ダンス」というものが確かに存在します。
通常はアメリカに渡ってエージェンシーに登録し、ビザを発給してもらってから真っ当にオーディションを受けてお仕事をブッキングするのが外国人がアメリカで仕事を始める為に必要な道順ですが、僕等の場合はかなりイレギュラーで、Youtubeで見つけたダンサーをいきなり呼んでPVに出演、その後ストレートにワールドツアー参加のオファーですから。前座公演をやらせる為に一式の費用も持って。
就労ビザも特例ですぐに取ってくれました(笑)
本当に前代未聞だと思います!どこでも聞いた事ないですね、そんな事。で、なんですが…ここにきて…だーよしさん、このツアーで正直いくらもらったんですか(笑)?