日本人初の快挙達成。ブレイクダンス世界大会「Red Bull BC One World Final 2016」優勝者Isseiにスペシャルインタビュー!

6年ぶりに日本で開催された世界最高峰の1対1のブレイクダンス・バトル「Red Bull BC One World Final 2016」。日本人初優勝をきめたIsseiに大会についてや、世界一をとったその先、さらには本大会を最後に、「Red Bull BC One」のステージから去ったBBOY TAISUKEとの話など。
今こそ聞きたい内容がぎっしり詰まったDews独占インタビューが公開!!

BC Oneを終えて

STAFF
この度は、「Red Bull BC One World Final 2016」優勝おめでとうございます!
まずは率直な感想を聞きかせてください。

Issei
全然実感がないっていうか、今でもマジでないです。
出ること自体、小さい頃から夢だったので、優勝するなんて信じられないという感覚です。けど、素直にむちゃくちゃ嬉しかったです。
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STAFF
なるほど。なんて言ったって日本人初の快挙ですからね。
といっても、踊ってるときは、余裕があるように見えました。オラオラと勝ち気に攻めるというよりはどっちかっていうと、楽しんで相手をおちょくってる感じでしたが。

Issei
はい。そのスタンスが最近楽しいんです。
なんか、勝とう!と頑張ろうとすると良くなくて。

STAFF
どの出場者よりも楽しんでいるように見えました。もちろん勝ち負けも気になりつつ見てましたが何より面白かったです。
どこかのタイミングで変わりましたよね。絶対負けないぞっていうイケイケなスタイルから、楽しんで踊るようなスタイルに。今年の後半くらいからですかね?

Issei
今年の夏くらいからだんだん変わり始めて、アメリカの「Silverback Open 2016」っていうイベントから、こうなりましたね。
ニコニコしてるほうが楽しい。

STAFF
それは、今日はそっちでいってみようって意識的にやってみたんですか?

Issei
前から試し試しやっていたんです。で、こっちのほうが合ってるんじゃないかなってしっかり固まったのが10月だったかな。相手がバチバチなのに対してニコニコしてるほうが、相手も相当ムカつくだろうなって思って。

STAFF
確かに。実際変わったねって言われます?

Issei
はい。楽しそうに踊ってるのが見ていて、楽しいって言われました。
嬉しかったです。
 

因縁対決!Victor戦

STAFF
あんな大舞台で日本での開催とあって、本番前のプレッシャーはすごかったですか?

Issei
あの本番の日のステージを見たら一番緊張しちゃって。なんかもう圧がすごいんです。
日本で開催されるのっていいことでもあるけど、逆にプレッシャーに感じることもありました。踊りはじめたら、会場の雰囲気もあったかくて、そんなことなかったですけど。

STAFF
対戦カード的には、強豪が多かったイメージでしたが、どうでしたか?

Issei
今回ほとんどが招待制だったので、どこと当たっても、厳しかったなって思います。

STAFF
そうですよね。中でも準決勝のVictorとの一戦は見ものでした。
Dewsでも何度か取り上げていますし、因縁の対決と言われていますもんね。

同世代世界最強対決!ISSEI vs VICTOR@Red Bull BC One World Final

Issei
Victor戦は緊張しましたね。

STAFF
やっぱりそうなんですね。通算何戦何敗?

Issei
全部合わせて・・・7回もやってるのか。今まで3回は勝ったと思います。でも4回は負けています。

STAFF
この前の勝ちを合わせてもまだ負け越してるんですね。
その他、思い入れのあるバトルはありますか?

Issei
まあVictorには負けたくないっていうのは一番ありました。
そこから準決勝が終わって、進行が早いので、決勝までの休憩時間が短かったんです。
それで、緊張はあんまりしなかったんですけど、何しようと考えてたら、あっという間に決勝で展開が早いから、「これ負ける」とか思ったりして。
なので、実は先行は行きたくなかったです。

STAFF
けど結果先行で出ていきましたよね。何か狙いがあったんですか?

Issei
相手が出てきそうな雰囲気を醸し出していて、「いま俺ここでいったらかっこいいな」と思って出ちゃいました。

STAFF
なるほど。その場の雰囲気から出た行動だったんですね。
やっぱり、後攻のほうがいいですよね。

Issei
後攻のほうが、相手が何してくるか見て踊れるんで。
でもそんなの関係なく、先攻で踊るのもなんかかっこいいなって思って、むしろ、プレッシャー与えてやろうという気持ちでした。

STAFF
結果プレッシャーを与えられているように見えました。
そもそも本大会で、注目していたBBOY誰だったんですか?

Issei
俺、今回優勝Bruce Almightyかなって思ってたんです。
あいつには絶対勝てねえと思ってたんですよ。でも今回あんま調子良くなくて、ベスト4なんです。

STAFF
あれでそうなんですね。

Issei
調子いい時のBruceは、ほんと怖いです。キャラもあるじゃないですか。でスキル高すぎるんで。基礎力も高いし。オリジナルも多いし。完璧なんですよ。

STAFF
てことはIsseiからするとNeguinを倒したのも、別にそこまで波乱というわけではないんだ。

Issei
そうだろうなって感じです。調子悪かったけど勝つだろうなとは思っていました。
去年のファイナルで準優勝してるんですが、その時も俺は優勝するかと思いました。
ベスト8のバトルで、レッドブルの缶の上で缶を潰さないで、1990を2周くらい回ったんです。

STAFF
ええー!もう理解不能です。
そういう意味では、あの中でのIssei的の優勝候補は、彼だったんですか?

Issei
そうです。断トツでBruceでした。

STAFF
断トツなんですね。

Issei
あと、普段の性格も結構ヤバいんです。
彼女が隣にいて、誰かと話しているときに、めっちゃまじめな顔をして、「俺性転換しようと思うんだけど」みたいなことを言っているという話を聞きました(笑)。
優勝したら賞金で切っちゃうみたいな。彼女隣りにいるのに(笑)。

STAFF
すごいエピソードですね(笑)。本気なのか冗談なのか、、、。
更に気になってきました。

緊迫の結果発表

Isseiの話に戻るのですが、踊ってるときはすごい本当に楽しそうだったのですが、やっぱり結果発表の瞬間の顔はものすごい強張ってましたよね。

Issei
自分であとから見て思いました。
正直決勝まで行くとは思ってなかったんです。
そもそも今回の僕の目標が、誰よりも目立ちたいだったんです。なんか、別に勝っても負けてもどっちでも良いから「Red Bull BC One」で一番印象に残りたいみたいな。

STAFF
そんな中で決勝進出から優勝の発表。
決勝のジャッジシステムで最後の一人の札が上がる瞬間はすごい緊張感でしたね。

Issei
もう本当に・・・怖かったあ・・・。
その場から逃げたかったですね。今は、ほっとしています。

STAFF
日本人の優勝は初ですもんね。
過去の成績は、ベスト8まですか?

Issei
過去に二回出ていて、ベスト8までです。

STAFF
三回目で優勝ということですね。
「Red Bull BC One」には「Red Bull BC One All Stars」と呼ばれる毎年Red Bullが選出する公認BBOYが存在するけど、あれは優勝したら入れるわけではないですよね。
話は来てますか?

Issei
オールスターズの話は来てないです。

STAFF
来そうな雰囲気はありますか?

Issei
どうなんですかね。まったくわかんないです。オールスターズは、その年で誰が一番Red Bullっぽかったとかで決まるという話を聞いたことがあります。

STAFF
詳しい選定基準はわからないですが、Isseiなら入ってもおかしくなさそうですよね。

バトル終了後TAISUKEとの会話

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