涼宮あつきがレポート!RAB主催のアニソンダンスバトル全国大会『アキバ×ストリート5』今回も胸熱なドラマが起きた福岡予選!

2018年9月9日(土)RABことリアルアキバボーイズが主催しているアニソンダンスバトルの全国大会 『アキバ×ストリート5』通称『アキスト』の福岡予選が開催された。


この前日に行われた大阪予選の興奮冷め止まぬまま、間髪入れずの福岡開催となった。

福岡は毎回何かしらのドラマが起こるだけに今回もその期待値は高く
尚且つこの土地には気軽に来れないこともあり年に一回この地域のダンサー達がどれほどパワーアップしたのか、
それを見ることができる予選大会でもあった。

今回はそんな福岡予選をレポート。

この日エントリーは多方面の九州勢で溢れ更には関西、関東からの参戦もあった。

そんな賑わいを見せた福岡予選の開幕戦は初戦と共にざわつきを見せた。
1試合目の対戦カードは”Fumi-ROCK vs 矢澤ないん”
「Fumi-ROCK」は前日の大阪予選にて準決勝まで勝ち進むが惜しくも敗退、その悔しさを胸に今回の福岡予選に参戦を決めたBBOYだ。
対する「矢澤ないん」は福岡出身のBBOYでそのコミカルなネタ、トリッキーな動き、スキルフルなパワームーブで今九州A-POPシーンの中でかなり期待されている存在である。
そんなどちらも優勝候補とされている二人が初戦1試合目から相見える形となった。
しかしここは経験の差か、「Fumi-ROCK」が先輩の意地を見せ見事に勝利を果たす。

そして続いて注目のカードは
”異端児 vs しんさく”
「異端児」はこのシーンでは彼のことを知らない者の方が少ないだろう。
女性物の下着を身に纏いコミカルなブレイクダンスをするA-POPシーンが生んだ変態仮面、しかしその実力はお墨付きで前回の福岡予選の準優勝者であり過去のファイナリスト経験者でもある。
対する「しんさく」は九州出身のロッカーでありこのアキストにはストイックに挑戦し続けているダンサーだ。
このバトルはアニメ「夏のあらし!」のOP曲「あたしだけにかけて」の選曲に乗せて異端児が見事な変態ムーブをカマし、ジャッジ、オーディエンスの心を鷲掴みにし「しんさく」を下す。

また一回戦でジャグリング&ディアボロ使いの「りょ→」がアニメ「恋は雨上がりのように」OP曲の「ノスタルジックレインフォール」で完璧なムーブをしたのも印象的だ。

そして九州A-POPダンサーの成長を感じられたことも嬉しかった。
印象的に残ったダンサーをピックアップするのなら
BBOYの「えざぽんは12歳」「ヒラ」「sugi」「ルカ」
ヒップホッパーの「清々しい須賀」
ポッパーの「NATSU a.k.a boogie compact」
ハウサーの「se-ya the 仏陀」

そんな中ベスト4の対戦カードが決まり
一試合目は”Usui vs Fumi-ROCK”となった。
「Usui」はここまでコミカルなLOCKスタイルで勝ち上がり「Fumi-ROCK」は全試合全て後輩をなぎ払い準決勝まで駒を進めてきた。
そしてこのバトルの勝敗も先輩としての説得力を見せた「Fumi-ROCK」が見事後輩の「Usui」を下す。

そしてベスト4第ニ試合目
“りょ→ vs とぅーし”

「りょ→」はここまでショーケースを見ているかのような感覚に陥るくらいのパフォーマンスを展開しここまで危なげなく勝ち進んできた。
対する「とぅーし」は沖縄から参戦しにきたBBOYでスレッド、フリーズ、スキル、更にはタット等のジャンルまで使いこなしその引き出しの多さとクオリティには毎回驚きを隠せなかった。
このどちらが勝ってもおかしくないバトルは延長戦にまでもつれ込み、僅差で「りょ→」の勝利となった。

そして決勝戦は
“Fumi-ROCK vs りょ→”
この二人の共通点は両者が九州出身者でありながら現在は関東に拠点を置いているところだ。
お互い根を張る場所は変われど地元に対してのリスペクトを忘れていない。
そんな地元愛に溢れた両者にはどちらも九州代表としてこの予選を優勝して欲しい、そんな気持ちが本音であった。

そして決勝バトルがスタート。
選曲はアニメ「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1」の主題歌「Glory Days」からファーストラウンドが始まる。
まず先攻を取ったのは「りょ→」。
自身の苦悩や生き様をこの曲に乗せ、彼のジャンルであるディアボロで最大限に表現していた。
恐らく世界を見ても即興でこんな表現方法ができるのは「りょ→」だけではないだろうか?

そして後攻「Fumi-ROCK」。
前半に高度なハンドスピンからのドリルを決め、質の高いパワームーブ、フットワークでこの曲を捉える、そして最後は見事に音ハメフリーズを決めた。
そしてセカンドラウンド
選曲はアニメ「博多豚骨ラーメンズ」のOP曲「ストレイ」
先攻の「りょ→」がここで仕掛ける「Fumi-ROCK」がサイリウムを使ってのムーブをすることを見越し、自身もサイリウムを光らせディアボロを回した。これにはオーディエンス、ジャッジも驚きを隠せなかった。
対する「Fumi-ROCK」もこれを正々堂々と受けて立つ、「りょ→」のサイリウムディアボロに臆することなく、彼は足にサイリウムをつけ連続Aトラックスを決めた。そして最後には気合の入ったリスキーなフリーズを決め会場を沸かせた。

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