日本一のアニソンダンサーが決定!アニソンダンスバトル全国大会「アキバ×ストリート5」レポート

日本一のアニソンダンサーを決めるアニソンダンスバトル全国大会「アキバ×ストリート5」が2018年9月30日(日)、新宿Blazeにて開催された。

当日はあいにくの台風だったが、例年のソロバトルの他にクルーバトルも開催され、生バンドによるゲストライブや世界で活躍するプロダンサーによるゲストショーケースなど盛り沢山なイベントとなり、台風など感じさせないまるで祭りのような盛り上がりと熱気に包まれた。

まずはクルーバトルから振り返っていこう。
クルーバトルはクルーと呼ばれるチームでのチーム戦のことで、ソロでは見れないコンビネーションやルーティンと呼ばれる一体感あるダンスが魅力のバトルだ。
今回のクルーバトルは16組で予選を行いその中から4組をジャッジがピックアップし4組でのトーナメントで勝者を決まる。

ジャッジは数々の国際大会で優勝経験のある”KITE(フォーマーアクション)”、ももいろクローバーZなどの振付けを手がける”石川ゆみ”、Battle Of The Year 2018日本代表の”DRAGON(RAB(リアルアキバボーイズ)/FOUNDNATION)”の3名だ。

今回は若手中心のクルーから、ストリートの世界で活躍しているベテラン、キッズダンサーなど様々なクルーがエントリーしていた。

予選からどのクルーも全力を出してぶつかり合う。
惜しくも予選で敗退してしまったが記憶に強く残ったのは”キッズにダンスは難しい”だ。
その名の通りキッズダンサーで構成されたこのクルー。
ダンスが上手いのはもちろんだが、自分達の魅力の表現として衣装を体操服にしたり、ルーティンの構成に組体操を混ぜてくるなどユーモアに富んだ攻め方に仕上がっていた。

本戦に上がったのは”コミヤトロン”、”東向島abboyz”、”最後のゴーヤ祭り”、”たかまり戦隊ハイランダー”の4チーム。

ユーモラスなルーティンを多数ぶつけていた”最後のゴーヤ祭り”、アイテムを上手く使い会場を沸かせた”たかまり戦隊ハイランダー”、この2チームは惜しくも準決勝敗退。

決勝のカードは”コミヤトロン”、”東向島abboyz”のブレイクダンスを主体とした2チームで争うこととなった。

”東向島abboyz”の「絶対に勝つ」とい意気込みが見て取れる団結力のあるルーティンは圧感の迫力と見応えがあった。
世界レベルのブレイクダンサーが主体となっている”コミヤトロン”からは楽しんで踊る姿の中にも「負けられない」といった意地も見えた。

延長戦の末、勝利を手にしたのは”コミヤトロン”
だが、世界レベルのブレイクダンサーに接戦を繰り広げた”東向島abboyz”にも拍手を送りたい。

そして今大会のメインコンテンツであるソロバトル。
全国の予選を勝ち抜いてきた”HIDE”、”焚き火王”、”SHINSUKE”、”タヲるん”、”りょ→”、”μ”、”ネス”、前大会優勝者”ゾマやかじゃない!”の8人の猛者がついに揃いハイレベルなトーナメントバトルとなった。

ソロバトルのジャッジはRAB(リアルアキバボーイズ)から”涼宮あつき”、”DRAGON”、”マロン”、ムラトミ”の4名。
アキバ×ストリート1期FINALISTの”とける”、”Mega★音”の2名。
そして、クルーバトルでもジャッジを務めた振付け師の”石川ゆみ”の計7名で行われた。

一回戦から様々なドラマが生まれていたが、注目だったのは27日の「リアルアキバボーイズはじめてのLINE LIVE」内で放送されたトーナメント抽選時のインタビューでお互いに当たりたくない相手としてお互いの名を上げながら一回戦で当たることになってしまった”SHINSUKE”vs”りょ→”だろう。

“りょ→”がアイテムを使用したトリッキーなムーブを繰り出すと、”SHINSUKE”もきっちとリズムにはめ込んだスキルフルなダンスで応戦。
お互いに一回戦とは思えないくらいの全力バトルとなったが勝利したのは”SHINSUKE”だった。

”SHINSUKE”は準決勝でも対戦相手の”HIDE”を破り決勝進出を決める。
この時敗れた”HIDE”の男泣きからは彼がこの大会に掛けてきた思いが流れ込んできて胸が熱くなった。

もう一方の準決勝では前大会優勝者の”ゾマやかじゃない!”も前日予選から勝ち上がってきて勢いに乗る”ネス”に敗れてしまった。

そして決まった決勝カード”ネス”vs”SHINSUKE”。

実はこの二人は”SHINSUKE”がFINALISTとなった名古屋予選でも対戦しており、対戦前のコメントで”ネス”はその対戦をキッカケに自分のダンスを見直し前日予選に臨んだ経緯を語った。
そして”SHINSUKE”もベテランダンサーながら緊張するとしながらも、一度勝っているから尚更負けられないと意気込みを語った。

鬼気迫る勢いで畳み掛けるように技を繰り出す”ネス”に対して、一つ一つの音を拾い紡ぐように流れるようなダンスで応戦する”SHINSUKE”。
音が止まった時には二人とも全てを出し切っていた。

そしてジャッジを代表して”涼宮あつき”が二人の手を掴み勝者の手を挙げた。
勝ったのは”ネス”
手が上がった瞬間”ネス”は雄叫びをあげた。

前日予選から勝ち上がり、その勢いは落ちることなく彼を優勝まで導いた。

コメントで語っていた名古屋での敗北、そしてそれをリベンジし手にした「アキバ×ストリート5」での優勝。
”ネス”があげた雄叫びは会場中の全ての人の胸に響いたはずだ。

そしてこの日は、アキバ×ストリート5のメインテーマソング「ROCK & BEAT」を手がけたファンクバンド「二人目のジャイアン」、TVアニメ「ゆるキャン△」の主題歌「SHINY DAYS」を歌ったアニソンシンガーの「亜咲花」のゲストライブもあり各々RAB(リアルアキバボーイズ)とのコラボもあり会場の盛り上がりに華を添えていた。
そしてゲストショーケースには世界的にも活躍しているダンスチーム「九州男児新鮮組」「TRIQSTAR」「Alaventa」の3組も駆けつけ会場中を魅了していた。

エンディングでは詳細はまだだったが次回開催も発表され興奮冷めやらぬ中、今大会は幕を閉じた。

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