イケメンバレエダンサー

永遠に輝く「白夜」のミハイル・バリシニコフってどんな人?

SATCでサラ・ジェシカ・パーカーらと共演するテレビ俳優として、また映画俳優としても名高いミハイル・バリシニコフはバレエダンサーだったという事実をご存知ですか?彼がいかに優れたバレエダンサーだったかをこちらでご紹介いたします。

音楽を操るかのように踊り、見る者を惹きつけずにはいられない存在感をはなつミハイル・バリシニコフは、ミーシャという愛称で親しまれ、その活躍の場をバレエだけにとどめませんでした。日本の文化とも交流し、映画出演も多数。今もなお幅広いジャンルで活躍しています。

ミハイル・バリシニコフとは

生年月日:1948年1月27日
出身地:ソビエト連邦

経歴

1948年:旧ソ連・ラトビア共和国リガに生まれる
1957年:9歳でバレエを習い始める
1964年:16歳でレニングラードのワガノワ・バレエ・アカデミーに入学
1966年:18歳の時にヴァルナ国際バレエ・コンクールのジュニア部門で優勝
1967年:19歳でワガノワ・バレエ学校卒業、キーロフ劇場バレエ団に入団
1969年:21歳の時モスクワ国際バレエ・コンクールで金賞を受賞
1974年:キーロフ劇場バレエ団のカナダ公演中に失踪し、アメリカに政治亡命申請を行った
同年、アメリカン・バレエ・シアターにプリンシパルとして入団

アメリカン・バレエ・シアター時代のバリシニコフ。
どんどん加速していく回転は、バレエが分からない人から見ても
物凄いことが分かりますよね!
早送りはしていないんですよ!!

1976年:28歳の時、初のモダン・ダンスとなった「プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ」で注目を浴び、振付や演出にもかかわるようになる

細やかでキレのある大胆な動きは、他の誰にもできないものだと言われていました。
加速していく回転と、その回転をピタリと止めるさまは
「ブラボー!」と叫びたくなる動き!

1977年:29歳で出演した映画「愛と喝采の日々」についてアカデミー助演男優賞にノミネートされる
同年バリシニコフ版「ドン・キホーテ」「くるみ割り人形」を作成し、「ドン・キホーテ」は後年英国ロイヤルバレエ団などで上演される作品となる
1978年:30歳の時ニューヨーク・シティ・バレエ団 に移籍
1980年:アメリカン・バレエ・シアターにプリンシパル兼芸術監督として復帰し、以降十年間アメリカン・バレエ・シアターを盛り立てていく
1985年:37歳の時に映画「ホワイトナイツ/白夜」で自身を投影したかのような亡命するダンサー役を演じ、好評を得る

ここでもやはり、キレのある動きに魅了されてしまいますよね。

1986年:38歳でアメリカに帰化
1987年:映画「ダンサー」でジュリー・ケントやアレッサンドラ・フェリといったダンサーたちとともにバレエ作品の「ジゼル」を映画化しようとする元バレエ団員を演じる
1990年:42歳の時にホワイト・オーク・ダンス・プロジェクト(バリシニコフ・ダンス財団)を共同設立
1998年:50歳で坂東玉三郎と東京で共演

バリシニコフは、玉三郎との共演を後年も「忘れられない日々だ」と語り、玉三郎を今でも「玉さん」と呼んでいると語っています。優れた芸術家同士はきっと、ジャンルを超えて凡人には分からない結びつき方をするのでしょう。

2000年:アメリカで芸術勲章を受章
2003年:ロシアのブノワ賞を受賞
2005年:バリシニコフ・アーツ・センターをニューヨークに設立
2014年:映画「エージェント: ライアン」に出演
2016年:一人芝居ロバート・ウィルソン演出の「ある男への手紙」やアルヴィス・ヘルマニ演出の「ブロツキー/バリシニコフ」などに意欲的に取り組む
2017年:ラトビア政府から市民権を贈られる
同年、日本で「高松宮記念世界文化賞」を受賞

このときバリシニコフは59歳。凛とした姿にほれぼれしてしまいますね。

ミハイル・バリシニコフのバレエのすごさが分かる動画

チャイコフスキーパ・ドゥ・ドゥ

4:10からのバリシニコフのソロを、是非ともご覧ください。このソロは、バリシニコフのために、振付家がやや振りを変えたといわれています。冒頭のジャンプはもはや空中遊泳のよう。そして、ソロのラストは回転した後にジャンプをしながら回転しています。ジャンプをしたというより、回転しながら浮かび上がったかのような錯覚に陥るほど、軽くなしとげていますが、これはかなり難易度の高い技。この部分こそが、振付家がバリシニコフのために変えた部分です。同じ振で踊ることのできたダンサーは現在に至るまでに数えるほどもいないとか。下にトランポリンでもあるんじゃないか?と思ってしまいますよね。

海賊よりアリのヴァリエーション

こちらは21歳の時のバリシニコフ。このころすでに、完璧なテクニックをものにしていることがわかりますね。加速し続ける回転(ピルエット)は見ているこちらが目を回してしまいそうです。全くぶれることなく回り続ける姿に感動すら覚えます。
そして私は、バリシニコフの魅力は、とんでもない「前人未踏」とでもいうべき動きを、しれっとこなしてしまうところにあるのではないかと思います。とてつもないジャンプやとてつもない回転を力みなく披露し、「どうだ!凄いだろう」というような表情を全く見せないのです。そこがまた「人にあらざる者」のように彼を見せているのかもしれません。

まとめ

俳優としても、振付家としてもその才能をあますことなく発揮し、世界を魅了し続けてきたバリシニコフの根底には「ダンス」があるのではないでしょうか。「ダンス」こそが彼の源で「ダンス」が彼の才能を育てたのだと、私は思います。

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