僕ら選手の力で、世の中にダンサーという肩書きを定着させる。【第一生命 D.LEAGUE Interview – SORA】

日本発プロダンスリーグ「第一生命 D.LEAGUE」が2021年1月10日に開幕する。 出場するDリーガーを各チームよりピックアップ!今回ご紹介するのは、 CyberAgent LegitのSORA。ダンスを始めたきっかけやリーグへの意気込みを語ってもらった。

2021年1月の開幕が迫る第一生命D.LEAGUE。
Dews企画の本特集では、出場するDリーガーを知ることで1月からのリーグをより楽しんでもらえるよう、各チームから数名のダンサーをピックアップし、紹介していく。
今回ご紹介するのは「CyberAgent Legit」のメンバー、SORA。ダンスを始めたきっかけやリーグへの意気込みを語ってもらった。

― ダンスをはじめたきっかけは?

小学校1年のときに地元にダンススクールができたことがきっかけです。もともと水泳をやっていたんですが、そのスイミングスクールの友達に誘われて通いはじめました。
当時から負けず嫌いで目立ちたがり屋な性格だったので、ダンスをはじめて1年後にはもっとスキルをあげるために、都内のスクールに移動しました。小学3年頃からはチームを組んでコンテストに出場するようになり、センターに立つことが一番の目標だったのが、他のチームに勝ちたいという気持ちが一番にくるようになって。小学4年からはメインで習っていたHIPHOPクラスのほかに、JAZZ, LOCK, HOUSEなど、ほぼ全ジャンルのクラスに通っていましたね。

― 影響を受けたダンサーは?

2人いるのですが、まずひとりめはHIPHOPの先生だったakihic☆彡さんです。僕にダンスの軸、基礎を叩き込んでくれた人ですね。もうひとりはSOULを教えてくれたYOSHIEさん。YOSHIEさんは、いま僕が所属しているクルーのBe Bop Crew Gangの先輩なので、いまでもよく交流があります。
2人はすごく影響を受けたし尊敬していますが、とは言えその人の踊りをコピーするだけではダメなので、ふたりの魅力を吸収して、どう自分のスタイルに取り込んでいくかを意識しています。

― D リーガーになって変化したことは?

まず、ターゲットが変わったなと感じています。僕がいままでにやってきたどんなダンスコンテストとも違うのが、企業の方がついて活動の後押しをしてくださっているという点です。これまでは「ダンスを広めたい」と言いつつも、どうしても見せる対象がダンス業界止まりになっていました。一方でD.LEAGUEは、「ダンスを広げたい」という思いに基づく活動の規模が違います。D.LEAGUEを見る層も、これまでより幅広くなるはずです。このような広め方は、やはり企業の方に協力してもらわないとできないことですよね。企業の方がサポートしてくれていることで、環境が大きく変わったと思います。
もちろん意識的にも、プロ意識がより強く濃くなりました。練習にかける熱量は昔から変わりませんが、自分のスタイルってなんだろうとか、ダンスを世の中に広めるってどういうことだろうとか、そういうことに向き合う時間が増えたなと感じます。

― 自身のダンスで注目してほしいポイントは?

僕はいま20歳なんですけど、僕と同じようなジャンル、SOULとHIPHOPの融合を軸にしているダンサーは同世代でもそんなに多くないと思うので、そういった僕のオリジナリティに注目してほしいです。HIPHOPというジャンルのなかでも、自分なりのオリジナルを見つけて表現しているつもりなので「あ、こういう踊りもあるんだ」と関心を持ってもらえたらと思います。

― リーグ開幕に対しての意気込みはありますか?

社会の中での「ダンサー」というポジションを確立していくこと、ダンサーのSORAとして認識されることが目標です。例えばダンス業界に特化していないメディアで僕たちのことが紹介されるとしたら、その肩書きは「ダンサー」や「CyberAgent Legit SORA」といったものになるんですけど、いまは多分、その肩書きも世の中にとっては珍しいと思うんですよね。ピンとこないというか。それを変えていきたいです。
またダンスにはたくさんのジャンルがあるので、広く「ダンサー」というよりは、例えば「ストリートダンサー」みたいな肩書きとして広まっていくといいなと思うし、自分自身がそこで思い浮かべられる人でありたいと思っています。

― 今後、どんなダンサーになりたいですか?

10年、20年後にこれを成し遂げたい!といった目標は、実はあまりないんです。だけど、「年齢に合ったダンス」ができる人でありたいと思っています。40歳になった僕は、20歳のいまとは違う踊りができていたらいいなと。簡単なことではないと思うので、いろんなものを吸収して、スキルを身に付けていきたいです。
また、D.LEAGUEはダンス業界にとっても大きなターニングポイントになると思うんです。つまり今後のダンス業界がどうなるかは、僕たちDリーガーにかかっている。10年後にはD.LEAGUEを、ダンス甲子園とおなじくらいに定着させたいし、そういったずっと続いていくものに携わっていきたいですね。

― パワーをもらえる場所やアイテムは?

人と話すことですかね。僕は人と話すことがすごく好きなんです。自分が悩んだときも、チームのメンバーや、長く一緒にダンスをやってきた仲間と喋ると、頭もスッキリしてエネルギーがもらえます。人と一緒に過ごすことで、楽しいなと思う時間が増える。そうすると心の余裕もでてくるので。
それから、美味しいごはんを食べることも僕のパワーの源です。和食が好きですが特にこだわらず、ほぼ毎日、ひとりでも食べに行きます。モチベーションもアップするような気がしています。

― みなさんへのメッセージ

D.LEAGUEをみた人が、自分もDリーガーになりたいという夢を持ったとき、その目指す見本のような存在になりたいと思っています。
ダンスを好きになる人、Dリーガ―になりたいと思う人が増えるように、D.LEAGUEを盛り上げていくので、みなさん開幕を楽しみにしていてください!

<ダンサープロフィール>

SORA
2000年生まれ。神奈川県横浜市出身。
6歳からダンスを始め、踊るのが当たり前の日常を過ごす。
実績を重ね15歳でニューヨークに半年住み本場の空気に触れた。
16歳からダンスで仕事をするようになり、様々な現場で経験を積んだ。
17歳でアジア大会の「KOD STREET DANCE WORLD CUP 2018 ASIA CUP」で優勝、そして世界大会「KOD STREET DANCE WORLD CUP 2018」でベスト4に入賞。
ABEMA「真冬のオオカミくんには騙されない♥」にも出演、世間からの認知も広まった。
日本ダンス史において最重要のチーム「Be Bop Crew Gang」にも最年少メンバーとして所属する圧倒的な技術と経験を持つダンサー。

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