ヨガの代表的な呼吸「プラーナヤーマ(調気法)」について解説!
ヨガの重要な要素の一つとも言える呼吸について解説します。 中でも代表的な「プラーナヤーマ(調気法)」についてわかりやすくお伝えするので初めての方もぜひ参考にしてください!
ヨガインストラクター:miwako 大学生の頃にヨガに出会い、心身や生活がより豊かに変化していくのを感じ、ヨガの奥深さに魅了されていく。現在は伝統的な教えや哲学を学びながら、ハタヨガとヴィンヤサヨガの練習を続けている。実践から得られる気付きを大切にし、その学びや恩恵を伝えている。 |
ヨガは「ポーズ」「呼吸」「瞑想」の3つの要素で成り立っているとされています。
こちらでは、ヨガの代表的な呼吸とも言える「プラーナヤーマ(調気法)」について解説いたします。
プラーナヤーマとは?
「プラーナ=生命エネルギー、気、私たちの動かすエネルギー」、「アヤーマ=コントロールする、蓄積、拡大」を意味しています。
つまり、呼吸を通して、エネルギーのコントロールをすることです。
呼吸の方法ですが、調気法と言われ、呼吸で気を整えます。
伝統的にはアーサナ(ポーズ)から瞑想に入るための準備となり、座った姿勢で行います。
プラーナヤーマのメリット
良い集中、良い瞑想をするため
プラーナは流れ続けています。ときどき速く、ときどきゆっくりと。
マインドと空気の性質は似ています。
マインドをコントロール(安定)するには、空気をコントロールします。
空気に規律を持たせると、マインドが安定し集中しやすくなります。
健康でいるため
肉体はエネルギーのタンクです。水のタンクをきれいにしてから水を入れるように、ナディ(プラーナが流れる管とされる)をきれいにしてプラーナを流します。
潤滑にプラーナが流れているとそれぞれの機能が整い調子が良くなります。
逆にとどこおると不調が生じます。
この流れを潤滑にするためにプラーナヤーマを行います。
※プラーナヤーマはなるべく先生に教わって実践することをおすすめします。
プラーナヤーマの種類
ナディショーダナ
片鼻ずつ呼吸する。
イダ(左鼻)とピンガラ(右鼻)のバランスを整える。スシュムナナディ(背骨のナディ)の活性化。
やり方
右手でヴィシュヌムドラ(人差し指と中指を丸める)を作る。
親指で右鼻を抑えて、左鼻で吸う。
薬指で左鼻を抑えて、右鼻で吐く。
右で吸う→左で吐く→左で吸う→右で吐く→右で吸う→左で吐く…
のように、交互に呼吸する。
最後左の鼻で吐いたら、両鼻で呼吸し休む。
(ナディショーダナはいろんなやり方ができる。交互ではなく右→左、右→左と一方通行にしたり。長さを変えたり。)
バストリカー
ふいごの呼吸。プラーナを沸かす。のどの炎症を除去する。消化の火を増大させる。鼻と肺の病気を破壊する。身体に熱を与える。
やり方
吸う吐くを強く、速いリズムで行う。
10〜20回、絶えず胸を膨らませて締めて、繰り返す。
終わった後必ず休む。
ブラーマリー
Humming Bee Breath ハチの羽音のような音を出す。
心を落ち着かせる。内観を深める。不眠症にもよい。
やり方
手は、親指で耳を塞ぐ。人差し指と中指で目を抑え、まぶたに入る光を防ぐ。この手の形をシャンキニームドラという。
(耳を塞ぐだけでも良い。)
鼻から吸い、吐くときに「ん〜〜〜〜〜」とハチの羽音をたてる。振動を内側に感じる。
ビローマ
ビローマ=規則的な流れに逆らう
呼吸を一気に吸う(もしくは吐く)のではなく、分割することによって、肺の動きを観察し、肺のストレッチを行う。
やり方
吸う息を3分割する。
(吸って、止めて、吸って、止めて、吸って、止めて、ゆっくりと吐く。)
または、吐く息を3分割する。
(ゆっくりと吸って、止めて、吐いて、止めて、吐いて、止めて、吐く。)
シータリー
クールダウン。夏場によくやる。唯一口から吸う呼吸法。
やり方
舌をストローのように丸めて息を吸う。(舌を丸めるのが難しければ、歯と歯の間から吸う。)
鼻から吐く。
カパラバティ
カパラ=頭蓋に
バティ=火を灯す
正確には調気法(プラーナヤーマ)ではなく浄化法(シャットカルマ)とされるが、これも呼吸法のひとつ。トラウマを焼き払う。カパの不調を取り除く。酸素を取り入れ神経や脳や体内組織の働きが良くなる。呼吸系システムと鼻腔が浄化され整う。
やり方
吐く息に意識を向ける。お腹をへこませて息を出す。
吸う息は勝手に入ってくるため、意識しなくてよい。
30〜50回を1セットとし、終わった後は必ず休む。
クンバカ
息を止めること。
息を止めると、心も集中する。
上記の呼吸法と組み合わせて行う。
まとめ
ヨガの呼吸について開設しました。
難しいことを抜くと、ただ「吸って〜吐いて〜」だけだと飽きたり集中がしにくいのですが、何か普段と違う規則性を持たせることでとても集中できます。そして、上手くできると「呼吸だけでこんなにすっきりできるんだ!」と感動するほど心と体が軽やかになります。
とにかく調子が良くなりますのでぜひ試してみてください!