タイ式ヨガ「ルーシーダットン」のやり方を解説!ヨガやピラティスとの違いも

ヨガとは言いながら、ルーシーダットンは実はかなり「整える」取り組み。「癒し」の効果がかなり高いので、運動はしたくないけど健康でいたい方におススメです。

  1. ルーシーダットンヨガとは
  2. ルーシーダットンの効果
  3. ルーシーダットンのやり方
  4. ルーシーダットンをやる時の注意点
  5. ルーシーダットンの効果をあげるコツ
  6. ヨガ・ピラティスとの違いは目的と呼吸の仕方

ルーシーダットンとは

特徴

トレーニングやエクササイズとして考案されたものではなく、「自己整体」といって、自分の身体を自分で整えるものとして成立したのがルーシーダットンです。筋トレ的な要素はあまりなく、ハードに動くわけでもないため、お年寄りでも取り組むことができるというのが大きな特徴かもしれません。タイという国に独自にある「身体の中のエネルギーライン(センと呼ばれています)」を刺激するのが主な目的の取り組みなのですが、現在の日本ではポーズを重視しストレッチ的な部分に目を向けるルーシーダットンも多く、瞑想や精神統一をメインとするものはあまり存在しません。

歴史

ルーシーダットン(ฤาษีดัดตน)はタイに伝わる自己整体法で、その名の通り、ルーシー(修行者)たちに相伝されてきたタイの医療健康法です。修行者が、瞑想や座禅といった修行で疲れた自身の心身を修行前の状態に戻すために取っていた処置だそうで、タイ王室が庶民に伝授したヨーガスタイルの名称だという説と、それとは、全く違っているという説があり、真偽は不確かなようです。
その歴史は2500年も前にさかのぼるといわれており、お釈迦様の主治医といわれている歴史上初の医師「シヴァカ・ゴーマラバット」が作ったという説もあるのだとか。
史実としては、ラーマ1世(1782年~1809年在位)がタイ王国中に散らばったルーシーダットンの情報を集め、系統立ててて全てのポーズを再現したというものがあるようです。
近年タイ政府は、ルーシダットンについて

タイ式体操ルーシーダットンの15の基本姿勢はタイ人が持つ土地の知恵であり、様々な面で健康維持や病気の予防や治療に有効なものである。ルーシーダットンはこれらのことを自分一人で簡単に行うことができる。

とした発表を行っており、タイの有効な知的財産としての価値がルーシーダットンにはあるとアピールしています。

日本では、健康体操のような形で古谷暢基氏が普及させたのがはじまりです。彼はラーマ1世が情報収集し再現したルーシーダットンの全ポーズを取得し、再現できる力を身につけた上で『日本ルーシーダットン普及連盟』を設立し、日本での普及に努めました。商標の登録においてタイともめたこともありますが、日本にルーシーダットンがあるのは古谷氏のおかげであるようです

ルーシーダットンの効果

画像やSNSの口コミ

整体に行く代わりになる…と思う人だっているみたいですよ。

ベビーやお子さんとも一緒に取り組むことのできるルーシーダットンは、ゆったりした気分で身体を整えていけるようですね。
後で説明しますが、ルーシーダットンは完全呼吸という深くてしっかりした呼吸を行うので、副交感神経が優位になってストレスが解消されます。リラックス効果が得られるかも。また、自律神経のバランスが整って免疫力がアップするともいわれています。
また、ルーシーダットンではポーズをとりながらいったん息を止めるとので、血流がとてもよくなるという効果も期待できるし、いいこと尽くし!

ルーシーダットンのやり方

呼吸法

ルーシーダットンは、『完全呼吸」と呼ばれる胸式と腹式を組み合わせた呼吸を行います。まず、5秒かけてゆっくり鼻から息を吸い込みます。そして胸にたまった酸素を腹部に落とし込んでいくことをイメージしながら3秒息を止めます。そして、5秒かけてゆっくりと口から息を吐きましょう。腹からの分も全部「ほー」っといいながら吐き出してもいいでしょう。ポーズをとる場合は、ポーズに合わせて呼吸を行います。

水をすくう仙人のポーズ

あぐらをかいて座ったら、両手を組んでそのまま前に腕を伸ばしましょう。ぐーっと斜め下にのばしたらそこからすくいあげるように腕をあげていき、手が天井をむくところまでいったら今度は天井にむかってぐっと伸びます。
伸びて伸びて、もう限界まで伸び切ったなあと思ったらそこで息を3秒ほど止めます。そして脱力しながら息を吐き、ポーズを緩めましょう。

ルーシーダットンをやる時の注意点

呼吸を止めるときに無理をしすぎると血圧が上がってしまったり呼吸が荒くなってしまったりします。健康な時に、無理をしないことを心がけて行ってください。

ルーシーダットンの効果をあげるコツ

『完全呼吸』をしっかり意識することがルーシーダットンの効果をあげます。

ヨガ・ピラティスとの違いは目的と呼吸の仕方

ヨガとの違い

ヨガは、瞑想などを含むことも多くメンタルとボディのかかわりを意識し、両方を整えることを目的としていますが、ルーシーダットンは基本的にボディを整えること、体の不調を直すことが目的です。また、ヨガは腹式呼吸しかおこないませんが、ルーシーダットンは先ほどご説明したように『完全呼吸』というものを行います。

ピラティスとの違い

ピラティスはヨガの目的に加え筋力の増加や体幹の安定といった目的がプラスされます。ルーシーダットンヨガが「癒し」であるのに対して、ピラティスはどちらかといえばトレーニングよりなのです。また、ピラティスは胸式呼吸がメインです。

まとめ

奥の深いルーシーダットンは、学べば学ぶほどハマってしまいますよ。

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