インナーマッスル強化や柔軟性UPに効果的なジャイロキネシスのやり方を解説

新国立バレエ団の米沢唯さんがトレーナー資格を取得されたばかりの、「ジャイロキネシス」というエクササイズをご存知でしょうか?ジャイロキネシスは、人の身体にとって心地よく正しく働きかけるエクササイズです。その魅力をこちらでとことん解説します!

  1. ジャイロキネシスとは
  2. ジャイロキネシスの効果
  3. ジャイロキネシスのやりかた
  4. ジャイロキネシスをやる時の注意点
  5. ジャイロキネシスの効果をあげるコツ
  6. ヨガとの違いは?
  7. まとめ

ジャイロキネシスとは

特徴

「ジャイロ」というのは「円」や「らせん」を意味しており、椅子やヨガマットに座って曲線を描くような動きを行うことがジャイロキネシスの大きな特徴と言えるかもしれません。
バレエダンサーが考案したエクササイズなだけあって、滑らかな動きであることもその特徴といえるでしょう。
のちに動画もご紹介しますが、難しい動きではありません。
でも、人の身体の「自然」にあわせた動きだからか、美しさすら感じるエクササイズなのです。
曲線を身体でなぞるからか、動きの中に包容力や色気すら感じる方もいらっしゃるでしょう。
ただのエクササイズではなくご自身の身体のラインの美しさを実感できるので、楽しくてやめられなくなるエクササイズです。

歴史

ジャイロキネシスは、かなり優れたバレエダンサーだったJULIU HORVATH(ジュリウ・ホバス)氏が、自身のケガを克服するために考案したエクササイズです。
ハンガリー人の両親を持つジュリウ・ホバス氏はルーマニアで生まれ、アメリカ合衆国に亡命しました。その後、怪我でそのキャリアを断念。
ただしこの怪我がジャイロキネシスを生みます。

ホバス氏は自身の怪我や故障を通院などで克服するのではなく、ヨガやピラティスに取り組みながらダンサーにとってベストなエクササイズを探求しました。
そして、ヨガを追求していく中でその動きと、呼吸が身体と密接につながっていくことをを実感し、ヨガをベースに「流れ」や感情、そして精神に与える影響も観察、研究して『GYROKINESISェ ジャイロキネシス』を生み出したのです。そしてそれは、もはやヨガとは全く異なる様相を呈するものとなりました。

1980年代にニューヨークで、ダンサーにむけてジャイロキネシスの指導を始めたホバス氏は、更に自身の理論を追求し続けます。そんな中で、ある日路上に捨てられていた回転イスを見た彼は、「人間がもともと持っている動きとエネルギーの流れをより良い状態に導き出してくれる装置だ」とひらめき、ジャイロキネシスに改良を加えた『Gyrotonic Expansion Systemィ ジャイロトニック・イクスパンション・システム』と呼ばれるマシンユニットとそのエクササイズプログラムを生み出しました。
ジャイロトニックはダンサーだけでなく、老若男女問わない多くの人々の身体機能向上やリハビリテーションに貢献できるエクササイズとして一気に広まり、今や世界各地で、パフォ-マンスやスポーツの分野だけでなく医療の分野でも広く活用されるようになっています。
日本では、ジャイロキネシスだけを実践する方も多いですが、ジャイロトニックとともに行うことで実は、より効果を実感することができると言われています。

ジャイロキネシスの効果

ジャイロキネシスには、様々な効果を期待できます。
まずは、身体の表面ではなく奥にあるのコアな筋肉(インナーマッスル)を鍛えられるというもの。インナーマッスルが鍛えられると、ムキムキではなくバレエダンサーのようなしなやかなボディを目指せます。
また、呼吸を行いながら身体をゆったり動かすため、リンパの流れが良くなることや血流促進効果、デトックス効果にも期待できます。
さらに、椅子に座って行うことで骨盤の状態を把握しやすく、姿勢の改善ができたという方も。柔軟性がアップすることもあります。
そしてなによりも、気持ちよくてメンタルが整うこともジャイロキネシスの効果!!

呼吸を正して、体を伸ばしほぐすことで、気分も体もスッキリするとのこと。
身体を動かしているのに、終了後は身体が楽になるというのも魅力的ですね。

ジャイロキネシスのやり方

①マッサージから

ジャイロキネシスは、椅子に座って足裏のマッサージからはじめます。触ることで身体の感覚を呼び覚ましましょう。
②椅子に座ってエクササイズ

動画は一部で他にもたくさんのうごきがありますが、こちらは初心者の方におススメの動きです。「円」や「らせん」を意識しながら動きましょう。
③ヨガマットでエクササイズ

ヨガマットに立ったり座ったりしてエクササイズを行います。動画は、考案者のホバス氏による肩甲骨や胸を伸ばし開くエクササイズ。呼吸とともにぐーっと伸びる動きが美しいですね!

ジャイロキネシスをやる時の注意点

呼吸を行わなければ筋肉がぐっと縮こまってしまうので、必ず呼吸を意識して行いましょう。

ジャイロキネシスの効果をあげるコツ

自分の身体のどの部分を伸ばしているかということや、骨盤の位置がどうなっているかを意識しながらエクササイズを行うと効果を得やすいです。ただし、「らせん」を描く動きなどはなかなかご自身では確認できないため、初心者の方は特に、指導者の下でエクササイズを行うことがおススメです。

ヨガとの違いは?

ヨガも参考にして考案されたジャイロキネシスですが、基本的にはダンサーのリハビリなので「踊ることのできるからだ」を取り戻すエクササイズです。ヨガよりもトレーニングの要素が強いかもしれません。

まとめ

ジャイロキネシスは奥が深く、取り組めば取り組むほどご自身の身体の変化を理解できる上に心地よさを味わえるエクササイズです。しかし、正しい動きかどうかを自分で確認するのは難しいため、まずは「習う」ことをお勧めします。

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