福岡大若葉が初出場で優勝!第14回ダンススタジアム全国大会ビッグクラス全チームレポート!

コロナ禍においても、しっかりと対策を施した上で2年連続リアル開催となった「ダンススタジアム:第14回日本高校ダンス部選手権全国大会」。8月19日に行なわれたビッグクラス全国大会を、恒例の全チームレポートいきましょう!

安城学園高等学校(愛知)

こちらはヒップホップのファニーな面を強調。初心者もいるのだろうが、練習量とチームワークでカバーしているようだ。

東京都立狛江高等学校

キュートなエキセントリックさ、とでも言うべき狛江の真骨頂が発揮された作品。フォーメーションも変幻自在で観客をまさに蜘蛛の糸に包み込んだ!

大阪府立泉陽高等学校

J-POPのメッセージにハメた等身大のパフォーマンス。目線と正面へのエネルギー放出を意識したい。

同志社香里高等学校(大阪)

連覇王者のボリューム感と貫禄あるパフォーマンス。厳しい見方をすれば、今後は自分たちのスタイルをどう破っていくかが課題か。

川口市立高等学校(埼玉)

関西の強豪校を思わせるような激情型のパフォーマンス。苦しみを受け入れ困難に立ち向かっていく様子が伝わる。

樟蔭高等学校(大阪)

黒鳥をテーマに、シアトリカルで神秘的な演舞。まさに「蠢く」という群の身体性と表現力が図抜けている。

ビッグクラス結果

優勝:福岡大学附属若葉高等学校(福岡)

準優勝:大阪府立久米田高等学校(大阪)

優秀賞:
鎮西高等学校(熊本)
東京都立王子総合高等学校(東京)
叡明高等学校(埼玉)
帝塚山学院高等学校(大阪)
同志社香里高等学校(大阪)
樟蔭高等学校(大阪)
※優秀賞は出場順です。

審査員特別賞:東京都立狛江高等学校(東京)
エースコックスーパーカップ特別賞:日本大学明誠高等学校(山梨)
povo賞:福岡大学附属若葉高等学校(福岡)
産経新聞社賞:大阪府立堺西高等学校(大阪)
(社)ストリートダンス協会賞:天理高等学校(奈良)

石原ヒサヨシ編集長〜つぶやき

>>同志社香里の連覇の影響か、あの手法で作品を組み上げてくるチームが多く、それらの印象が重なってしまってました。どの世界でも競技者が増えレベルが上がると、勝てる方向で似てくる傾向があり、シーンとしては個性が埋もれてしまう。もっと「らしさ」の追求を!
>>どのチームも練習時間が取れなかったようで、ユニゾンや微細の表現に踊り込みが足りなかった「余白」が見えてしまいました。そこを補う一つは「気持ち」です。如何に自分以外のメンバーを感じ取れるか。「心を1つに」は単なる標語ではなく技術の一つなんですね!
>>今大会も「ストリート系vs創作系」という対比構造が見えました。言い換えれば「フリースタイルvs伝統芸術」です。それぞれが自分たちの枠からブレイクスルーするには、相手の良さから学ぶことではないでしょうか。
>>この記事を作るために数100枚の写真を選別するわけですが、良いチームは写真が選びやすい! ハズレの写真が少ないのです。これは、シルエットの綺麗さと揃い、ポージングの印象度とバリエーション、エネルギーの大きさを裏付けるところなのです。
>>技術は表現の幅を広げるためにあり、グルーヴは観客と共有するためにある。どちらも「つながる」ためにある。エゴイスティックな技術やグルーヴは逆に観客との距離を作ります。自分たちの最大の武器でシンプルにアクセスすること、これが出来たチームが勝つんです。
>>創作ダンス系のチームにより、特に感じるようになったのが「群の身体性」です。群舞がまるで1つの生き物のように、自在さやパワーを持ち、巨大な塊として観客に何かを訴えかけます。もちろんヒップホップでもできます。揃っているだけではなく、群がどんな意思を持っているかを意識することなのでしょう。
>>この全チームレポートで私は、時に厳しいコメントをすることがあり、それに対して反論をいただくことがあります。どんな競技でもその良さを広く伝えるためには、しっかりとしたジャーナリズムが必要だと考えてます。私は経験と知識と愛情を持って、良いも悪いも高校生たちのダンスを「批評」しています。批判ではありません。そして、結果や批評を受け入れる経験は若者の成長につながり、社会で強く生きていくチカラに変換されると確信しています。
(石原ヒサヨシ)

来年もがんばってください!

ダンスク!記事にその他写真あり

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以上『ダンスク!』より転載

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