マンガで楽しむ超ダンス部入門#5-7「これが上達の時」「大会出場の勇気」「感謝の気持ち」

マンガで楽しむ超ダンス部入門#7/踊ることへの感謝と未来

コロナがあったからこそ痛感しただろう「普通に踊れていた日々」の貴重さ。今こそ、感謝の気持ちを心に抱き、ダンス部員一人一人が「責任」を感じるべきなのだ。

【先輩たちの卒業と夢見る将来像】

普通に踊れる日常への想い

ダンス部で得られる大きな能力に、創造性と協調性と自主性があると本誌では何度も言っているが、その活動の中で「感謝の心」を得られることも忘れてはいけない。ひと昔前ならば、学校の中でストリート系ダンスを踊ったり、ダンスミュージックが大音量で流れたりなんて、あり得ないことだった。ストリートダンスとは「学校の外」で楽しむものだったのだ。それは時代の流れ、と言ってしまうほど簡単な変化ではなく、その当時の「踊りたい」という生徒たちの気持ちと、それを聞き入れて学校や各所と折衝してきた先生方の尽力があり、それが綿々とつながって今の状況があることを想像してほしい。

そしてその状況が、ダンス部員誰かの勘違いや油断による不祥事で、「やっぱりダンスは…」という社会の目に裏返り、全体の迷惑へと大きく転化してしまうことを想像してほしい(昨今のアマチュアスポーツ界の不祥事が良い例だ)。脅かしているわけではないが、今の時代、ダンスは社会に歓迎され、良い状況と環境が作られている。だからこそ、だ。普通に踊れている状況に感謝し、ステージと機会を作ってくれる人たちに感謝し、それを見て喜んでくれる周囲や社会に感謝しよう。ぜひその気持ちを君たちのダンスに込めて欲しい。そういうことを直に表現できるのがダンスの魅力なのだ。

高校ダンス部のダンスはお金を生むわけではない。伝えることができるのは、ダンスをする喜びと「感謝の気持ち」。自分があるのはまわりのおかげ。ダンス部の活動によって、その気持ちを真に得ることが最高の財産になるのではないだろうか。


ダンス部員の未来

「ダンス部出身でした」という社会人に出会うことが多くなった。どの若者も明るく、表現力豊かで、やる気とアイディアに溢れている。そういう若者がどんどん増えれば、就職や起業に関して元ダンス部員は有利なイメージになることもあるだろう。皆さん一人一人がダンス部員の見本になるつもりで、ダンス部員の未来地図を描いていってほしい。
ここで、ダンス部の活動の特性から向いている仕事を具体的にあげてみよう。

① 体を使って表現する仕事(保育士、インストラクター、ダンサーなど)

② コミュニケーションが重要な仕事(接客業、看護、福祉系、観光業など)

③ イベントを作る仕事(イベント制作、舞台制作、エンタメ系など)

④ SNSや動画でコンテンツを作る仕事(広告代理店、制作会社、その他クリエイター)

⑤ 職人的な技術が必要な仕事(調理系、音響系、エンジニアなど)


もちろん、可能性はこれに限らず。コロナ以降は職業に関しての状況もシフトしていくはずだ。皆さんがダンス部で培ってきた「ノリ」と「センス」をぜひ日本の将来に活かしてほしい!


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