【Dリーグ】イマジン主観!第一生命 D.LEAGUE 21-22 ROUND.1 レビュー!

9.FULLCAST RAISERZ

テーマ性を排除した直球勝負のパフォーマンス。
RAISERZらしさをシンプルにショーケースにした際の最高形がこれだったように思います。
進化版の人間壁走りは度肝を抜かれましたし、人間を飛び越す組技も何段階も重ねてより迫力を増していました。
RAISERZはリスキーな構成を積極的に組み込んでくるのですが、それが全てハマって大きなリターンを得ていましたね。
ブレイキンソロの盛り込み方もやはり巧みでしたし、凝縮した構成でのタイトなユニゾンや、終盤の横一列ソロアドリブラッシュからのフィニッシュも、正面突破って感じがして最高でしたね。
昨シーズンこの戦いで結果を出しているチームですので、純粋にそれをアップデートする戦い方は正しい選択だと思います。やはり今シーズンも変わらず優勝候補ですね。

10.KOSÉ 8ROCKS

カッコ良かったですねー。
昨シーズンのように、得意とするソロでのパワームーブや組技を一番の柱として置くのではなく、構成の変化や合わせのユニゾン、フットワークが作品のメインになっているように感じました。そこに重きを置くことで大技が浮くことなく作品全体が流れるようにつながっていて、美しく纏まっていました。一つ一つの技のつなぎがとても美しくスムースでした。
KEN THE 390氏の楽曲はまずトラックがかっこよくてこのチームにフィットしていましたし、自己紹介的なリリックでそれぞれのソロになる構成もわかりやすくてよかったです。
基本的にはずっとリズミカルにノッていける音楽の流れが作品全体通してつながっていて疾走感があり超爽快でした。
最終盤のフィニッシュにかけての流れが、手を繋いでの組技になっていたのですが、個人的にはこのショーにおいては、そのままリズムを感じられる踊りで見せ切ってくれた方が気持ちよかったかな。と思いました。

11.SEGA SAMMY LUX

そうそうこれこれ!LUXで見たいのはこれ!というのがこれでもかと詰まっていたショーケースでした。
一人一人のアイソレーション、可動範囲が広い!デカイ!それがあれだけタイトなフォーメーションにギュッと凝縮して展開されるとものすごいパワーが生み出されるなと思いました。
振付ひとつひとつは、必ずしも今回の作品に合わせて新たに作られたフレッシュなものではなく、大部分がNEW JACK SWINGの伝統的なステップの組み合わせで、DREAMSやROYALBRATSとは対照的な振り付けの仕方だと思うんです。ですが、その既存のステップをどうアレンジして見せ方を変えていくかというアプローチが非常に素晴らしいですね。
持ち味の突き抜けたパッションや広いステージの使い方。短い小節で切り替わっていくショートミックスの楽曲や踊り方で、抜群の緩急が効いてました。目を合わせることなく人と人の狭い間を前後入れ替わっていく構成変化から、とんでもない練習量とチームワークを感じました。
この戦い方が絶対強いのはやはり確定なので、シーズン通して別のテイストの作品をどう展開してくかに要注目だなと思いました。

ROUND.1の結果

なんとDREAMSとLUXが同点優勝!
DREAMSにとっては初優勝。
LUXは昨シーズンに続いて開幕戦を制しました。
正直、LUXがオーディエンス票でまくるかなと思ったんですが、DREAMSも稼ぎましたね。しっかりとファンが増えていることを感じました。

KEITA TANAKA氏が笑顔一つみせず冷静だったところから、今シーズンにかける覚悟や自信が伝わってきました。非常に楽しみですね!


I’moonにはファンの強力なバックアップがあるので、作品次第ではROUND優勝も全然ありえそうだなと思います。

BATTLESとALT-RHYTHMにオーディエンス票がつくには時間がまだまだかかりそうですね。

個人的なROUND.1の順位と個人的MVD

個人的な、自分ならではの採点をしてみます。

何様やねん。と思われるかもしれませんが、やります。



1位:KADOKAWA DREAMS

2位:SEGA SAMMY LUX

3位:avex ROYALBRATS

4位:CyberAgent Legit

5位:Benefit one MONOLIZ

6位:FULLCAST RAISERZ

7位:KOSÉ 8ROCKS

8位:SEPTENI RAPTURES

9位:USEN-NEXT I’moon

10位:dip BATTLES

11位:LIFULL ALT-RHYTHM

リアルタイムで見つつ、結果発表される前にこの順番を決めたのですが、正式な最終結果といっていていど重なる部分がありましたね。

今ROUNDの自分の中のMVDにはKen(Benefit one MONOLIZ)を選びたいと思います!

全体を通しての感想


開幕戦らしく、各チームの所信表明というか、自己紹介的なパフォーマンスが見れて見応えたっぷりな素晴らしい開幕戦でしたね。

何より感動したのは、昨シーズン下位に沈んだチームがどうすべきかを悩み抜いた覚悟と、新しい方向性が感じ取れたことです。



去年までの新木場STUDIO COASTと違って舞台と審査員席との距離がものすごく開いているので、おそらくモニターを通じて見ている視聴者側と、現場で見ている審査員の感覚がもう少しずれるかなと思いましたが、ジャッジの評価が概ね自分の採点とマッチしていたは意外でした。



エンタメジャッジの人選や様々なルールの調整によってバランスが取れてきたのかなと思います。
ただ、反面オーディエンス票の破壊力が増したな、ということも改めて思い知りました。



個人的に、パフォーマンスで伝わった範囲でまずは評価されるべきだと思っていて、採点前のインタビューでディレクターや選手の口から作品説明が過度にされてしまうのはあまり好きではなかったので、そこも改善されていて良かったです。

採点後にアツい言葉やかけていた思いが聞ける分には最高ですね!



あと実況解説のコメントも的確ですし、放送に盛り込むバランスも素敵だと思いました。さすがでしたね。



と、いろんな面で素敵な改善がなされ、やはり感動と興奮でいっぱいだったD.LEAGUE。今シーズンも楽しみ尽くしていこうと思います!



みなさんも感想やレビュー、いろんな形で書いていきましょう!
ではでは!

(伊藤今人noteより転載)

伊藤今人(イトウイマジン)

俳優・演出家・MC・振付家。
ダンスエンターテイメント集団「梅棒」代表。
『JAPAN DANCE DELIGHT vol.16』にて特別賞、『Legend Tokyo chapter.2』にて優勝を飾り、振付日本一の 称号を手にする。演劇集団「ゲキバカ」の俳優としても様々な舞台に出演。数々の舞台公演やアーティストライブの演出・振付も手がけるなど多方面に渡ってマルチに活躍中。10年以上にわたりマイナビ DANCE ALIVE HERO’SのMCを担当している。演劇とJ-POPとダンスを愛するアツい男。

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