Vogueの歴史/Benefit one MONOLIZが掲げるテーマとは?①

いつもBenefit one MONOLIZを応援くださりありがとうございます。
いよいよあと数日でDリーグ22-23シーズンが始まります!
そこで10/2の開幕戦に向けて、全4回に分けてVogueやジェンダーについての記事を発信いたします。Benefit one MONOLIZが掲げるテーマやVogueを理解することで、さらにDリーグをお楽しみください。
第1弾はVogueについて簡単に紹介します。

Vogueって何?

Vogue (Voguing) とは黒人ラテン人のゲイが作った身体表現の名前です。ここで「ダンスの名前」と言わないのは、Vogueは元々ダンスではなかったからです。

みなさんはダンスというと何を想像しますか?
グルーヴや音を表現すること、などでしょうか。

もちろん今日のVogueは様々な要素を取り入れダンスとして進化していますが元々は音に合わせて「モデルのようにポーズを競う」ものでした。当時、モデルや高級ブランドの世界に憧れを抱いた黒人ラテン人のゲイ達は、NYの隠れた場所に”Ballroom”というコミュニティを作り「あいつよりも自分の方が美しい」と証明するため、そして「なりたい自分」になるために、音に合わせてポーズを決めていった。
それこそがVogueの本質です。

さて、今「NYの隠れた場所にコミュニティを作った」と言いました。どうして彼達はストリートでVogueをしなかったのでしょうか。
そこには当時の人種差別とゲイ差別が深く関係しています。
次はVogueの歴史を見ていきましょう。

Vogueと差別の歴史

VogueはBallroom(黒人ラテン人のゲイ達が作ったコミュニティ)から生まれたと言いました。何故黒人ラテン人のゲイ達はBallroomを作ったのでしょうか。
そこには当時の人種差別とゲイ差別が関わっています。
ここではそんなBallroomの歴史についてお話しします。

昔のアメリカはゲイであるという理由だけで解雇されたり身柄が拘束される時代。ゲイは「隠さねばならない」ものでした。だけど、本当の自分を隠して生きることは非常に辛いことです。ありのままの自分でありたいと願った彼達は、隠れた場所で行われているDrag queen(※)のコンテストに足を運びます。
※Drag queen:ゲイカルチャー発祥の派手な衣装や化粧をしたパフォーマー

しかし、彼らを待ち受けていたのは人種差別でした。黒人ラテン人達が白人にコンテストで勝つことは難しく、自分の肌を白く塗りつぶす人も現れる程。
この姿は本当に「なりたい自分」なのか。

彼らは自分が自分のままで輝ける場所を諦めませんでした。
そうして1972年、2人の黒人Drag queenがNYの隠れた場所に黒人ラテン人中心のゲイコミュニティー”Ballroom”を作り自分達のためのコンテストを開いたのです。これがBallroomの誕生となり、ここからVogueが誕生しました。
続いてVogueの3つのダンススタイルについてお話しします。

Vogueの3つのスタイル

ここまでBallroom(Vogue)の歴史についてお話ししてきました。ここではVogueのスタイルについてお話しします。
Vogue=腕のダンス、と誤解されることがしばしばありますが腕を使うパフォーマンスはVogueの一部の要素に過ぎません。ストリートダンスにも様々なスタイルがあるように、Vogueにも3つのスタイルがあります。

①Old Way

一番最初に生まれた、雑誌のモデルのようなポーズを音に合わせて決めていくスタイル。
ヒエログリフや武道、ブレイクダンスの要素がポージングに取り入れられ今日のスタイルが確立しました。

②New Way

Old Wayにはなかった幾何学的で奇抜なポーズが特徴的なスタイル。
肩の柔軟性や開脚が加わり、腕の動きも細かく複雑になりました。

③Vogue Fem

女性らしさを前面に押し出したスタイル。
Vogue Femは更に「Soft and Cunt」「Dramatics」の2つのスタイルに分かれます。
Soft and Cuntはしなやかでセクシーな女性らしさを押し出したスタイル。Dramaticsは騒々しい女性の一面を押し出したスタイルです。
またVogue Femは下記の5つの要素で構成されます。

1. Catwalk
2. Duckwalk
3. Hands Performance
4. Floor Performance
5. Spin & Dip



これらがVogueの3つのスタイルです。
MONOLIZではNew WayやVogue Femを得意とするメンバーが集まっています。是非そこにも注目してご覧くださいませ。

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