【大会】大編成優勝は「京都文教高校」全日本高等学校チームダンス選手権2023年
大編成部門 結果
優 勝:京都文教高等学校(京都府)
準優勝:桜丘高等学校(愛知県)
第3位:北九州市立高等学校(福岡県)
優秀賞:叡明高等学校(埼玉県)
優秀賞:大阪府立柴島高等学校(大阪府)
優秀賞:樟蔭高等学校(大阪府)
LEE賞(大編成):樟蔭高等学校(大阪府)
文部科学大臣賞(総合優勝):桜丘高等学校(愛知県)
ジャッジ講評
勝っても負けても感情が動くと思うから、それを持ち帰って、ダンスを続けて、みんなの生活を豊かにしてほしい。せっかくだから、大会に集まった全国の仲間とも仲良くなっていってください。(YASS)
レベルが高くなっているだけじゃなくて、各校がいろんなことを切磋琢磨してきたんだと感じました。自分たちの中でやり切った感があれば、絶対に次につながるし、後輩たちにもそれを伝えていってほしいです。(LEE)
LOCKのボキャブラリーを駆使して、いろんな音楽を使って踊るチームが目立っていた気がします。古いものから新しいものへ繋がるアイディアをいくつも見れました。引退してもダンス続けてください!(KENJI)
先生方の運営でこんな大きな大会が続いているのは本当にすごいです。ダンスには正解はないので、今日の自分たちのダンスがとても良いと思えるのだったら、それでいいと思います!(宮田健男)
ダンスバトル
各校代表によるソロバトル「TEAM 1 ソロバトル」
異ジャンル対決の熱いダンスバトル、激しい応援合戦!
優勝者:桜丘高等学校(愛知県)伊藤 藍
準優勝者:柳川高等学校(福岡県)伊藤 愛華
ゲストショー
地元九州のヒーロー「九州男児新鮮組」!
世界レベルのパフォーマンスに高校生大盛り上がり!
これぞ、まさしくゲストショー!!
総評
塗り変えられていく勢力地図
昨年までは、コロナによる入場制限のために通常のホールでの開催だった本大会だが、今年から本来のメディアドームに戻った。
とにかくこの会場はドームだけに、空間が大きい!
ステージに立つとさらにその広さを感じるようで、自分たちの表現が拡散してしまうような気持ちになり、萎縮してしまうパターンも多いようだ。
さらに、審査員席からステージもやや遠いので、そこまで届くパフォーマンスのエネルギーが必要になる。チームとしての一体感はもちろん、個々のエネルギーが何より重要だ。
スキル評価の高い本大会であるが、それはもちろんのこと、気持ちの強さがモノを言う部分も大いにあるだろう。
ステージが大きかろうが、空間が広かろうが「自分たちが一番最高のダンスを届けるんだ!」という強い気持ちをパフォーマンスとして伝えることのできるチーム、それが優勝した桜丘であり京都文教であったような気がする。
桜丘は、本大会の優勝常連校だ。ヒップホップもジャズも強く、近年では男子のブレイキンチームが躍進している。スキル、フィジカル、個性が際立っているだけでなく、選曲やファッション面でもスタイリッシュ。
体育会系になりがちなB-BOYチームだが、彼らの存在はB-BOY界でも際立っているのではないだろうか。
京都文教の作品は、トライバルなビートに独創的な振り付けが展開され、一度見ただけでは捉えどころがない難解さもあるが、印象としては唯一無二。
ダンスタで見た時よりも、細部がかなりブラッシュアップされているようで、そこが玄人揃いの審査員に評価されたのだろう。
両校ともに「どこにも似てない」ことは、今日のダンス部大会の勝者の必須条件だ。
今年はコロナが明け、各ダンス部大会が一斉に活気づいてきた。ダンスタを筆頭に、DCC、チームダンス、そしてハイダンが4大大会と言えるだろうが、それぞれに個性というか評価基準もクリアになってきた。
作品力と芸術性が評価されやすいダンスタ、
華やかさと表現力を重視するDCC、
ダンススキルと独創性のチームダンス、
今日のストリートらしさを求めるハイダン。
…と言ったところだろうか(もちろん一概には言えないが)。
こういった大会の審査傾向や、開催時期、条件、バリューなどを塾講して各校が挑む大会を選んでいくことになるだろう。
関東勢の活況、新鋭校の台頭、表現の多様化などにより、ダンス部界の勢力地図は日に日に塗り変えられている。
これからの新しい世代、若い力の台頭が楽しみだ。
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