第一生命 D.LEAGUE 23-24 ROUND.3!MONOLIZ、INFINITIESがスウィープ勝利!D.LEAGUE初の海外SPダンサー登場!MVDは地獄。波乱のROUNDに
HALは、その細く妖艶な体から理解できないほど太い音を響かせるダンサーだ。Ricohの高く安定した大開脚リフトから始まった世界観溢れるショー。中心にHALを置いたことで、一つ一つのシンプルな動きが必殺技のように決まり、KDに負けない高いシンクロ率のルーティーンで会場のボルテージは即マックスに達した。
そして襖から登場したハビエルの美しいアームは、全ての音と会場の視線を捉える。337拍子をアレンジしたブレイク部分も、琴に合わせた部分も、MONOLIZらしい華やかさやパッションを凝縮しており、ダンスの密度、完成度の高さにより客席は一気に沸騰した。
注目される王者KDとのリベンジマッチでこのショーを用意したHALの戦略は素晴らしく、SWEEP勝利したBenefit one MONOLIZは2位に大浮上。またSPダンサーとして唯一無二の飛び抜けたスキルを持つ海外ダンサーが参加した前例を作ったことで、今後さらにD.LEAGUEの可能性が広がっていく。各チームが誰とコラボし、どんなサプライズや化学反応を見せてくれるのか、期待せざるを得ない。
Valuence INFINITIESのスウィープ勝利、そして2DRAW
4th match、Valuence INFINITIES vs dip BATTLESはINFINITIESのスウィープ勝利となった。今シーズンINFINITIESからBATTLESへ移籍したshoが出場するとのことで、ショーリーダーのSEIYAには負けられないという想いもあったという。
HIPHOPとブレイキンが主なジャンルだったINFINITIESに今シーズンからKEINが加入、HOUSEのエッセンスをミックスしたという作品は、民族的な音楽とシンプルなビートに合わせ、HIPHOPのベーシックステップからダイナミックなアクロバットやフットワーク、まさにダンスの幕の内弁当といった華やかさだった。
多様な人材が集まり、今シーズンは多くのダンスジャンルや文化にリスペクトを示した作品を作るBATTLES。今回はSoulを中心としたオールドスクールで魅せ、アクロバットやスローなパワーブレイキン、難易度の高い膝でのスライディングなどリスキーな技を決めたが、結果はINFINITIESのスウィープ勝利となった。
続く5th Match のMedical Concierge Iʼmoon vs SEPTENI RAPTURES、6th Match のFULLCAST RAISERZ vs LIFULL ALT-RHYTHM は共にDRAWという衝撃の結果になった。
どの作品も心が震えるほどの完成度やエナジーを感じたが、ここでスウィープが2チーム、DRAWが2チームとなったことで、CPランキングは大きく変動した。野球のマジック点灯とは違い、序盤の1戦1戦が大きな意味を持つことを再認識させられる波乱のROUNDとなった。
DYM MESSENGERS初勝利、MVDは地獄。SD.LEAGUE始動
今シーズンから加入したDYM MESSENGERSが、1st Matchにてavex ROYALBRATS相手に初勝利をおさめた。前回のROUNDで得た情報が多く、それを元に皆で話し合って掴んだ勝利だという。
MESSENGERSは、サッカーで言うなら全員がリベロ、全員がゴールキーパーになれるのではないかと思えるほどポテンシャルが高く、ソロから始めるというこだわり、随所に見えるコンテンポラリーの要素、偶発的に見える要素を計算的に取り入れたスタイルはまだまだ底が知れない。
2nd MatchではCyberAgent Legitが人間のオンとオフ、2面性を表現した作品を展開。髪の色も金色と緑で役割を分け、ドアをくぐるとスイッチが入り、戻るとだらだらしてしまう。あくびのシーンで全員が顔を背けるコミカルさの追求、衣装のジャケットもチェックとブルーの生地で作られており、2面性というモチーフをしっかり一貫して表現する圧倒的なわかりやすさを追求した勝利。メインを演じた地獄がMVDとなった。
そして特報として、D.LEAGUEが主催する新イベント、全国のダンススタジオ日本一を決定する【SD.LEAGUE】が発表された。日程も決定しており、そこで活躍したダンサー達に対し、D.LEAGUEへのスカウトの可能性が開かれた。SNSアカウントも公開されているため続報を期待してほしい。