ストリートファッションにはNGの組み合わせがある!?ブランドの組み合わせにまでこだわると面白い
ストリートファッションの多様性と奥深さを解析。代表的なブランド紹介と、組み合わせが生む違和感や、魅力に焦点を当てた記事です。
考え方によっては気になる組み合わせ
ストリートファッションでは、ブランドやスタイルの組み合わせによって、違和感や、不協和音を生んでしまうことも。下記ではそんな気になる組み合わせをご紹介します。
これらの背景には、個々のファッションに対する考え方や、バックボーンやカルチャーなどが関係。それを知ることでさらにファッションに面白みや奥行きも出ます。
また、多様性を重んじる現代では、日々変化する世間の価値観に合わせて、それぞれのスタイルを楽しむことが大切です。一見違和感のある組み合わせも、一つのファッションの表現方法として認識することで、より豊かなスタイルの発見につながることも覚えておきましょう。
紹介するものが、絶対的なNGではない点をご留意いただければと思います。
NIKEとaddidas(ライバル社)
NIKEとaddidasは、アスレチックウェアやスポーツアパレルに限定されず、ストリートウェアやカジュアルファッションにも力を入れており、両ブランドは長年にわたるライバル関係にあります。
ブランドの個性が強調されるため、例えばNikeのスニーカーとAdidasのトップスを組み合わせるなど、ブランドの個性がぶつかり合い、統一感のないスタイルを生み出す恐れがあります。
PUMAとaddidas(創始者の不仲)
意外なNG組み合わせかもしれないのがPUMAとadidas。この背景には、創設者であるダスラー兄弟の深い対立があります。
1924年に共同で靴製造を始めたダスラー兄弟(アディとルディ)は、後に意見の相違から分裂。この不仲はadidas(アディによって設立)とPUMA(ルディによって設立)の設立に至り、兄弟の対立はそれぞれのブランド間のライバル心にも影響を与えました。
そのため、特にファッションに敏感な層では、二つのブランドを同時に着用することが避けられる傾向にあります。
A BATHING APEとXLARGE(メインモチーフ)
A BATHING APEとXLARGEは共にゴリラをモチーフに採用しているため、その主張の強さから組み合わせNGがささやかれることがあります。
また、両ブランドモチーフの背景にも違いがあり、BAPEは映画「Planet of Apes(猿の惑星)」からインスピレーションを得ており、ブランド名は日本の若者の豊かな生活様式を皮肉っているそうです。
一方、XLARGEはアメリカの現代美術家スティーヴン・ジャナコスの作品に触発され、Ben Davis(ワークウェアとストリートウェアブランド)のロゴに登場するエイプ(猿)を参考にし、ゴリラをロゴとして選んだとされています。
ビジュアルのぶつかり合いのほか、ブランドの起源や意味が異なりも、NGがささやかれる要因かもしれません。
VUITTONとGUCCI(ハイブランド同士)
ストリートファッションでは、高価格帯のハイブランドを身につけるスタイリングもあります。
しかし、VUITTONバッグとGUCCIのウェアなどのハイブランド同士の組み合わせは、ブランドの主張の強さもある点で難易度が高いとされています。
またVUITTONとGUCCIで言えば、VUITTONは洗練されたフォーマルな美学を持ち、高級社会に訴えかける一方で、GUCCIはトレンドを追求し、若い世代やファッションリスクを恐れない層をターゲットにしているという、ターゲティングや理念の違いもあるので、NGというよりは「高難易度」と捉えるのが良いのかもしれません。
ColombiaとThe North Faith(ライバル社)
どちらもアウトドアカルチャーに根差しながらも、ストリートやスポーツアパレルの分野でも有名で尊敬されているブランドです。
両ブランドは価格帯の違いを持ちながらも、同じアウトドアウェアという背景から、ファッションの一貫性に欠ける組み合わせになりうる可能性があると考えられます。
しかし「アウトドアウェア」という共通点や統一感にもなり得るので、組み合わせ次第。一概にNGとは言えない点もご注意ください。
ニューヨークのアイテムとロサンゼルスのアイテム(地域性やカルチャーの違い)
ストリートファッションでは地域性やカルチャーの違いのある組み合わせがNGと考えられる場合があります。代表的な例は、ニューヨークヤンキースのキャップと、ロサンゼルスを代表するアーティストTシャツの組み合わせなどです。
ヒップホップカルチャーにおいては、東西抗争があった歴史や、地域性(ノリや文化の違いが地域によって違う)、地元を大切にする文化などがあり、その点を重視する人にとっては違和感があるように写ってしまうかもしれません。
しかし一方で、これら二つの都市(様々な地域においても)のスタイルには多くの共通点があり、多くのファッションアイテムはそれぞれの都市特有のスタイルに合わせてアレンジすることで、多様なファッション表現を可能にするという意見もあります。
そのため、一貫性や理念のようなものを大事にして組み合わせるのが大事なのかもしれません。
まとめ
以上、ストリートファッションの多彩なブランドと、組み合わせの面白さについてご紹介しました。
大切なのは、ファッションは個々人の解釈次第であり、十人十色であるということ。日々変わる世間の価値観に合わせ、それぞれのスタイルを楽しむことが肝心です。
一見相反するような組み合わせも、新たなファッションの表現として捉えることで、想像以上のスタイルの発見に繋がるかもしれません。あなたの個性を活かした、ユニークなストリートファッションを楽しんでください!