【レポート】LARGE優勝は「日大明誠高校」〜マイナビハイダン2024 FINAL出場10チーム

luminous(京都聖母学院高等学校)
ハイダン常連となった京都聖母の広角的なフォーメーションがステージに映える。
スピードと構成力で女性の華やかさを表現し、開放的なエンディングでフィニッシュする聖母スタイル。



Lucid Soleil(武南高等学校:埼玉)
今季の武南女子チームはLOCKで勝負。
持ち前の構成力やスピード、表情力で、ステージを華やかに彩る。
今後はLOCKのパーティーグルーヴやフィーリングをより突き詰めていきたい。



AWESOMEST(叡明高等学校:埼玉)
ハイダン優勝経験校だが、コーチ交代につき部員による振付で挑戦。
トライバルな曲調とアンサンブルしていくような振付・音取りが素晴らしい。
気合の入ったステップも、STOMPのような効果を生んでいた。
今後は、仕上げと引き算ができれば充分に返り咲きの可能性がある。






結果発表……!

優勝はRealize/日大明誠!

LARGE優勝は日本大学明誠高校のRealize。

個人的には、作品を観た時に優勝を確信していた。
もっと言えば、レースの大きな布が舞った瞬間に直感していたことであり、往々にして圧倒的に優勝するチームというのは、脳裏に焼き付くような「残像」を残すものだ。それは視覚ではなく、心や感性に訴えかけている印だと思う。

邦楽曲を使ったシアトリカルな静謐表現。
日大明誠は「勇気ある引き算」で作品を作り、他校とは全く違うベクトル、異なる次元でこのステージに上がっていた。たとえ優勝できなくても、自分たちの挑戦としてやり切った充実感はあったに違いない。

SMALL優勝の仙台城南も、自分たちの強みに特化しているという意味では、引き算のできるチームだったと思う。

逆に、今回のハイダンFINALでは、日大明誠の「引き算」から学べるチームが多かったように感じる。

練習してきたこと、やりたいこと、できることを(中途半端な形でも)詰め込んでしまうのではなく、際立たせたい表現のために、「何をやらないか」「何を捨てるか」を考えられるのはとても重要だ。

なぜなら、ステージで見せるのは「成果」ではなく「作品」だからだ。

「成果」が「結果」を連れてくるのではなく、「作品とは?」をきちんと捉えていた日大明誠が望む結果を実現(Realize)した。

「やらないこと」を「やる」こと——夏までにそのあたりを考えていこう。

レポート:石原ヒサヨシダンスク!


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