生けるHIP HOP界の伝説、Marquestスペシャルインタビュー!

HIPHOPの基礎を築いた伝説のチーム「MISFITSS」のメンバーであり、ニュースクールの一つの土台を作り上げた存在ともいえる、HIP HOP界のレジェンドMarquestにスペシャルインタビュー!! HIP HOPという文化に一番触れ、作り上げて来た男が現在の日本のシーンについて感じることとは? 今回、マックスセイジローがインタビュアーを担当し、アツい質問を投げかける!

HIPHOPの基礎を築いた伝説のチーム「MISFITSS」のメンバーであり、ニュースクールの一つの土台を作り上げた存在ともいえる、HIP HOP界のレジェンドMarquest (マークエスト)にスペシャルインタビュー!!
HIP HOPという文化に一番触れ、作り上げて来た男が現在の日本のダンスシーンについて感じることとは?
今回、マックスセイジローがインタビュアーを担当し、アツい質問を投げかける!

マックスセイジロー
日本のダンサーはあなたにとってどのような印象ですか?

Marquest
日本ではOld SchoolとNew Schoolがしばしば別けて考えられているみたいだけど、俺は別けて考えるべきでは無いと思ってる。なぜなら、音楽だってダンスだって、古き良き物が無かったら新しいものは存在しない。どちらも成り立たなくなってしまうんだ。全てをひっくるめて考える必要がある。大切なのは何を経てこのような形になっているか歴史を知る事なんじゃないかな。新しいスタイルを見出そうとしている人が忘れてはならないのは、Old Schoolは非常に尊い物だという事なんだ。俺はどちらも愛している。どちらの音楽、ライフスタイル、文化も愛すべき物だ。そこまで全てで一つの紡がれているHIP HOPという文化なんだよ。

マックスセイジロー
なるほど。それよりは私達は文化というよりはダンスのスタイルという意味でのHIP HOPという理解が強い人が居るかもしれないですね。

Marquest
もし君たちがalive TVを知っていたらわかるだろう?俺はダンスを踊ってトラックを作ってラップをしている。この文化が本当に俺の一部だからだ。全てが自分が感じて来た物を表現する為に必要な物なんだ。HIP HOPを文化として捉えてそれを語るなら、ダンス、ファッション、アート、ミュージックの全てを愛していないといけないんじゃないかな。俺がダンスを踊る事を止めてもHIP HOPの文化から離れる訳じゃない。トラックを作ったり、ラップをしたり。何でも関わって行く事が出来る。さっきも言ったけど、俺がHIP HOPという文化が好きでそれが俺の一部だからさ。

マックスセイジロー
文化を守る人に対して、良い意味でその文化を壊して行こうという時代の流れについてはどう思いますか?

Marquest
1俺は全ての事にポジティブで、ただ自分のHIP HOPという文化においての役割を全うしたいだけなのさ。だから、何かこの素晴らしい文化に対して理解を示してくれない人に、この文化を愛している奴は、HIP HOPという文化の素晴らしさを説明してやって欲しいんだ。一部の間違った知識を持っている人に語られるべきではないと思う。俺の中では一種の宗教みたいな物さ。素晴らしい音楽に祈りを捧げたい気持ちになるし、この歴史を作って来た人達に愛を感じてるよ。この文化の中には、素晴らしい事が起こるし、時には悪い事も起こる。だけどこの文化を愛しているならネガティブな物は伝えて行くべきでは無いんだ。良い事を継承して行って、今よりも素晴らしい文化にしていくという気持ちが大切だと思うんだ。そんな人達の手によってならどんどん進んで行くべきなんじゃないかな。30年前を知っているかい?皆誰も俺達がやっている事に見向きもしなかったんだ。だけどこの時代を見てみて欲しい。確実に大きくなって来ているじゃないか。

マックスセイジロー
深みのある言葉ですね…ありがとうございます。では最後に日本のダンサーにメッセージをお願いします。

Marquest
俺は日本の皆は基本的にHIP HOPの文化を広めて行く事に関して素晴らしい一翼を担ってくれていると思う。なぜかって?俺が日本に来てここのシーンに触れたときにホームだと感じたからさ。BLOOKLYNだって東京だって関係無いんだ。俺達はこの文化で繋がっている。特にダンスを愛する事に関しては本当に素晴らしいと思うよ。例として、DANCE@LIVEはDOPEだし、このイベントのダンサーに対する愛を感じる。これは余談だけど、 MAX(マックスセイジロー)はめちゃめちゃSOULを持っているぜ。俺の兄弟さ。JUSTE DEBOUTでのこいつを見たか?俺は幸せになった。

これが俺のナチュラルな感想さ。そこに余計な考えは無くて、ただ感じるままに。これが文化を感じているという事だ。俺はそれを見た時に周りの事なんかどうでも良かったんだ。ただ、俺に楽しい時間をくれた。それがこの文化の素晴らしい所さ。キッズダンサーはこれを手本にすると良い。本気さ。これがストリートのスタイルだ。

キッズダンサーを見て時々思う事だけど、皆が隣の奴に勝ちたいと思って考え込んで力の入り過ぎたダンスをする。だけど、本当は全員が勝者なのさ。トライしなかった奴だけが敗者で、それ以外は皆勝者さ。バトルという結果が出る物に敗れたとしても、何かが自分の中に残ればそれは勝者なのさ。この意味をよく理解して欲しい。

一に文化を愛する事

二に全てを楽しむ事

そんなにバトルの勝ち負けに真剣になって欲しくない。とにかく、自分の思うがままに楽しむんだ。この文化は皆に平等な物だから。そして、MAX(マックスセイジロー)を見るんだ。冗談なんかじゃない。本気で言ってるんだぜ!

マックスセイジロー
身に余る光栄です!ありがとうございました!


Marquest (MISFITSS)
mainマドンナをはじめ、マライアキャリーなど有名アーティストのPVやツアーへの参加も数知れない。HIPHOPの基礎を築いた伝説のチーム「MISFITSS」のメンバーであり、ニュースクールの一つの土台がココにあると言っても過言ではない、90年代の日本のダンスシーンにとってのバイブル「Alive TV」に出演し、MISFITSSの中でも最もインパクトを残した人物として現代でも日本のダンサー達から絶対的な支持を得ている。彼の独創的なムーブは1度見ると脳裏から離れない。ブルックリン育ちのHIPHOP界のリビングレジェンド。

マックスセイジロー
main-1あのカリスマカンタローの実弟であり、アノマリーイベント担当として日々活動中。太陽のような笑顔と小鳥達を呼び込む程の美しい声で繰り出す挨拶には定評があり、イベント全体の雰囲気を和ませる。
ダンス界に携わってからKRUMPの魅力に引き寄せられ、週に1回程Twiggzのレッスンに通いセッション等にも積極的に参加していた時期もある。Juste Debout EXPERIMENTAL部門に出場するという心の強い男。今回のインタビューにて、レジェンドに賞賛されたことにテンションがMAXになっていることはいうまでもない。

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