三代目、小林直己&ELLYとカリスマカンタローがダンスシーンについて徹底討論!前編

株式会社アノマリー代表のカリスマカンタローがダンスシーンからメジャーシーンへ羽ばたき活躍をみせる三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE小林直己とELLYを招きインタビューを敢行。久しぶりの再開となった彼らは懐かしトークに花が咲き、知られざるダンサー時代の話が飛び交う対談に。

ランニングマンから広がる世界

カリスマカンタロー
直己と前飲んだ時に言っていたのが、ELLYはとりあえず才能の塊なんですよと言っていて
「ELLYの話を聴いてください!」という流れから、実は今回の企画が生まれたんだよね。
“R.Y.U.S.E.I”のランニングマンもELLYが考えたんでしょ?

あれ、鬼のように流行っているじゃん。カラオケどこでも一位だしさ。
この前街中でビックリしたんだけど、女の子達が「ランニングマン踊れないの!?」みたいな感じの話をしていたんだよね。
「ええーっ!!」っていう驚き(笑)。
俺も今更ながら“R.Y.U.S.E.I”がマイブームっていう(笑)。
この1年経ってまあすごいなーって思ってて。ひと昔前本当にみんながダンサーだった頃はJ-POPシーンというのも今のJ-POPシーンと少し違うというか・・・。
ランニングマンが流行ったということは確かにELLYがさっき言った通り、これからダンサーとかDJとかラッパーとかが自分たちのフィールドで戦っていけるかも、という世界をすごく想像出来るんだよね。

ELLY
5年後とか絶対に変わっていますね。

カリスマカンタロー
うん。変わってるよね。

ELLY
だって世界では普通にDJが何億円稼いでいるというのが普通じゃないですか。
日本ではそうじゃないじゃないですか。
そういう環境を自分達日本から世界を見た時、そういう世界があるから同じことをやるビジネスマンや企業の人はいるだろうし、日本のDJもそういう風に考えた時に自分の身の回りにそういう奴がいねえか?とか、そういう奴はどんどん自分のCREWに入れたいと思うし、常にアンテナをはってますね。

カリスマカンタロー
アンテナ持ってこいつだろう!!って?

ELLY
3年後、5年後、絶対やばいだろと考えていたり。

カリスマカンタロー
なるほど。
あれ?そう言えば直己が最初 ELLYを誘ったんだっけ?

小林直己
ELLYはNAOTOさんとですね。

ELLY
直己さんの繋がりですね。
リーダー二人が連れて来てくれました(笑)。

小林直己
ちょうど、こないだHIROさんが言っていた話と本当に一緒なんですよ、ELLYが言ったことが。
よくHIROさんが最近言うのはEXILE TRIBEという形でEXILE一族の人数がすごい増えた。その中でJ Soul Brothersの三代目を作ったというのがよくある大人数グループの小分けみたいに見られがちなんですけど、でもどっちかというとイメージはWu-Tang ClanとかASAPとかみたくヒップホップクルーというか、クリエイティブクルーが自分達の世界観を実現していく為に色々な才能を持った仲間と集まってやるほうのイメージに近くて。こないだBOBBYさん(※ダンサーとして90年代初期より常に時代の最先端、最新系を提示し続け、日本のストリートシーン、ニュースクールの頂点に君臨し続ける伝説的ダンサー)と話していたのが、元々JSBもそうだったと。実際にダンスを踊るメンバーもいて、音源作るDJもいて、衣装を担当するMASAHさん(STYLIST)がいて、そういうイメージでやっていた。なので、もしかしてJSBから来ているのかな?って話していて思うよって、最近BOBBYさんもおっしゃってて。今ELLYが言っていたのは正にそれで、例えばストリートダンスでもストリートダンスの形じゃなくてもストリートダンスの良さが生かせるというのもあると思うし、自分が最近特に思っているのがKRUMPがKRUMPという踊りでなくてもKRUMPが出せる瞬間がある。EXILEでいう情熱の波のPVで、Koharuさんと踊っているのが自分の中ではあれはKRUMPしているなと思うし、もしかしたら芝居とかもそうかもしれない。三代目のライブで最後ポップな曲でみんなで一緒になった時に「Yeah !!」となる感覚もあれ、すごいKRUMPだと思うし、ELLYがいてくれてよかったなと、思う。

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ELLY
ありがとうございます(照笑)。

カリスマカンタロー
なるほどね〜。
ダンスは本当に難しくて、オレは10年間同じこと、バトルとのかシーンをずーっと作ってきて頑張ってきたつもりだけど、ダンサーがいうダンスの上手さというのは一般の人からするとわからないラインでフィギュアスケートみたいに点数化されているわけでもないから、余計にわからないんだよね。一発KOというわけでもないし、ゴールが決まるわけでもないから、これって結局どうすればいいの?、とかどう見ればいいのかな?とかすごい難しいみたいで。
ものすごい純度が高いクローズドマーケットなんだよね。
で、それを一般の人に分かる形に変換しないといけないじゃない?

小林直己
そうなんですよね。

カリスマカンタロー
で、今その変換の役目の1つを三代目は相当担っていると思っていて、例えば「ランニングマン」という言葉とかあの動きを知ったという一つの功績は相当大きいよね。それを元に個別にダンスとか、たとえばKRUMPってなんだろうなとか、ELLYがいるTHE TEAMってなんだろうな?とか、深堀りされていけばされていくほど、みんながもっと自然とフックアップされていくし最新のPV とかでもFISHBOYだ、KITEだ、Twiggzだ、みたいになると、あのジャンルは何なの?みたいに興味わく人が沢山増えるわけでしょう。ああいうのを今やれているといのはすごく羨ましい環境で、特に1月の曲はカッコいいなって思ったのよ。
もうここまでやれるようになったのか!?という驚き。1番最初の三代目とか、8年前あたりの直己がJ Soulやっている頃のEXILEとかはどちらかというとポップスで、J-POPのなかでも王道のポップで好まれているという流れだったけど、そこから今に至るまでの過程の中で、自分達のやれている最新のことが普通にカッコイイからファンに聴かれちゃうというあたりが、三代目いい所行ったなあと思います。

ELLY
最新のって、マイクのやつですかね?

カリスマカンタロー
そう、マイクのやつ。“Eeny, meeny, miny, moe”!

これがスタンダードになってきて、一般層が慣れていくとこれが当たり前になってきて更にコアな部分がかっこいいと思ったりとか出来ていけるんじゃないかなと思っているんだよね。
そういう意味でダンスというかストリートダンスというカルチャーをガツンと上げる今一番影響力のあるアーティストでもあるし、ダンサー、パフォーマーなんだろうなとすごく感じてるからこそ、みんなのダンサーとしてのパフォーマンスとしての意見を訊きたかったんだよね、今のこのタイミングで。
こないだ直己にも言ったんだけど、三代目が出た時に「こんなの売れないでしょ?」と言っていた業界の人とか結構いたでしょ?
「売れてんじゃねーかー! 笑」だよね。むしろ今、最も勢いあるじゃん(笑)。
結局他人の言っていることとかあんまりどうでもよくて、自分たちの芯がしっかりあって、HIROさんという大黒柱がいて、指針になる方がいて、信じて突き進んでいるからこそ、すごく上手くいっているんだろうなあと思ってる。
この勢いはそうそう止まらないと思っていて、その中でダンサーとしての二人の立ち位置というのが、ストリートダンサーの世界の人達からすると、まだまだ芸能界とかとは遠う部分の壁もあったりするからこそ、ある種こういう機会で知ってもらうことで情報の壁が壊れたり、まだまだ全然ダンサーじゃん!と共感出来るところがあったりすると、お互いプラスになれればいいなって思って、その為に今回インタビューの企画を自由にさせてもらったんだ。

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