実は劇団四季出身!EXILE 世界のダンサー時代から現在まで
2014年、EXILE PERFORMER BATTLE AUDITIONにて「ダンスの申し子」の異名を欲しいがままにメンバーの座を射止めたEXILE 世界。 実は彼はり劇団四季出身ということはご存知だろうか? Dewsでは彼に独占インタビューを敢行した。
FTHEB(エフ・ザ・ビー)というユニットについて
ーじゃあ今は色んな意味で力を付けないといけない時期ですね。て、今…25歳だよね?凄いなあ…俺が25歳の時なんてただ遊びまくってたもんなあ…(笑)
世界
それも大事だと思います。そしてその後は、去年からやってたXXIV CLANの活動を始めました。もちろんHIRO(EXILE)さんも知って下さっていて、メンバーとも色々話して行くうちに、自分個人のやりたい事を実現する為に組んだチームです。TAISUKE(THE FLOORRIORZ)、KATSUYA(THE FLOORRIORZ)は同い年だし、YASS(Beat Buddy Boi)とToyotaka(Beat Buddy Boi)君も歳は上だけど一緒にやってみたいなって思っていました。同世代にこれだけ良いダンサーがたくさん居ますので、一つに集まって何か一個の物を作りたいと思っています。そんな時にMAKIDAIさんからPKCZのイベントで「世界が中心のダンスのチームを組んでイベントに出てくれないか」というオファーを頂いたのが始まりですね。皆WU-TAN CLANが好きだったので、CLANの頭に何か付けようかって話になって、衣装等を24KaratsがサポートしてくれていたのもあったのでXXIV CLAN(トゥーエックスフォー・クラン)というチーム名を付けて活動していました。その活動の中で、単純に仲間というだけじゃなくて、もっと広く色々出来るんじゃないかという話をメンバー内でもしていて、更に可能性を広げる為にチーム名を変えようという話になりました。それが今年から始めたFTHEB(エフ・ザ・ビー)というチームです。
色々な先輩方とお話していて、自分がEXILEに居る意味を考えた時に、自分の事をいつでも励ましてくれて救ってくれた「ダンス」を、どうやってもっと広げて行ったら良いかという話になりました。何をダンスシーンに恩返しすることが出来てどうやったら下の世代の子達がダンスで食べて行ける様になるかとか、様々な事を相談して行くうちに、現在の五人のメンバーの他に、例えば絵を描く人が居たり、写真や映像、音楽を作る人が居たりとか…自分達が認めるジャンルレスな集団を作って行けたら良いんじゃないかなと思っています。そこでお金を稼ぐというよりはそういう集団が居たら凄く面白いねっていう話をしていて、それがダンス中心の物であると、何か一つの新しい道になり得るんじゃないかと思っています。ダンサーじゃない人がそれを見た時に、「ダンスって面白いな」って言ってもらえる物を作る事を目指して行きたいです。
このFTHEBっていうチーム名に関してですけど、これは色々な意味があって、第一に「ボーダーライン(境界線)を超えて行こう」という意味があります。FにはFutureやFusion等の色んな意味があって、THEとBはそのまま「The Borderline」という意味です。ジャンルや国境も色んな意味で超えて行きたいです。今はメンバー的にBREAKとHIP HOPなのですが、例えばYusei(D-BLAST / 零)が居たって面白いと思いますし、吉田(だーよし)君が入っても面白いと思います。そういう意味で言うと外国の方がメンバーであっても全然良いと思います。
ーおおっと?聞きましたか?今の?バッチリ録音してますよこれ(笑)!
世界
(爆笑)いや、本当に無しじゃないですし分からないです。一緒にガッチリとしたメンバーでやって行こう、というのももちろんありますけど、同じ様な気持ちや姿勢を持った人で集まれる集団になれたら良いと思っています。大切にする所はもちろんありますけど、良い意味で縦も横もボーダーを無くして行きたいです。それが可能な時代だからこそ誰かがそれをやったら凄く面白いんじゃないかと思います。それを実現させて貰える立場に行きたいです。
全てのボーダーラインを取り除いて行きたい
ーそれは凄い構想ですね。今のEXILEという立場でありながら本当に良い意味でそちらにも影響力を持って行く事が実現出来たら凄く今後のダンスシーンの為になるし、目指している下の子達の道しるべになりますね。
世界
そうですね。それをEXILEとストリートダンスシーン、どちらにも経験や実績を還元出来たら良いと思いますし、それを目指してやって行きます。だから僕は「アンダーグラウンドの活動も続けてたい」という事ででXXIV CLAN、改めFTHEBをやるのでは無く、純粋に自分の活動を通してそういうボーダーを取り除いて行ければという思いでやっています。自分が何故EXILEに居るのか?それは観てくれる人が判断して決めてくれる物でもあるから、自分で「こう」と決める事はしていないんですが、自分なりの現状の価値観や直感を大事にした結果がこの活動を始めさせるに至った感じです。
環境をどう活かすかは自分次第
ー本当に素晴らしいです。これを読んでいる皆さんも待ち遠しいと思います。何かショーのお披露目の予定はありますか?
世界
近いので言うとABSOLUTEがありますね。5月20日の川崎チッタのイベントです。これにFTHEBで出ます。皆忙しいのであまりバンバンとショーの予定を入れようとは思っていないですが、ショーをして皆に見せるのは自分のダンスを磨く為に凄く大切だと思っています。バトルにも出て勝ちたいです。この前もクルーバトルに出て来ました。
うちらの世代、僕とかTAISUKEとかって、恐らくキッズダンサーが騒がれる様になった第一世代だと思うんですよ。子供の頃からダンスをやってて、それぞれのフィールドで結果を出して来たっていう。そうなれたのも、EXILEのお陰であるし、一方では原田(MACHINE原田 / DANCE DELIGHT代表)さんが居たり、カンタロー(カリスマカンタロー / 株式会社アノマリー・CEO)君がDANCE@LIVEをやってくれていたり、ダンスをする事によって結果を出せる環境を作ってくれていたからこそ、今僕ら(FTHEB)が一緒に居れるんだと思います。どっちかにしか居れない、興味を持てない、持っていても言うことが出来ない人って意外と多いと思うんですよ。芸能界に行ったらダンスが下手になるとか、よく聞きます。でもその環境をどう活かすかは自分次第だと思うので、僕はそれを最大限に活かして大きくして行きたいです。凄く大変だとは思いますけど、あれですよ。ナルトがオビトに言うシーン「俺が知りてえのは険しい道の歩き方だ」って事です(笑)。
ーEXILEとして舞台に立つ時と、いちダンサーとしてバトルやショーに出る時、双方の立場で意識している事はありますか?
世界
あるようで無いかも知れないです。
その中でもEXILEの場合はライブパフォーマンスという意味合いが大きいので、伝え方の違いはあるかも知れないです。歌詞や、ライブの構成とか意識しなければいけない事が沢山あります。例えばバトルの時は何より「自分」を伝えなきゃいけないので、どこまでも自分に入っても良い場所かなと思います。でも結局バトルをやっていても何かを「伝える」という点に於いて変わりは無いので、個人的にそこまで大きな差は無いかも知れないです。
ーではどこでEXILE世界を見ても大きな差は無いという事ですね。これはファンの方がFTHEBを観に来る時はラッキーですね。距離も比較的近いし!
世界
そうですね(笑)。でも演者として見る景色はやっぱり違います。
5万人のホームと1千人のアウェー
ーそりゃそうですよね(笑)。ストリートのイベントは最高で現状1万人規模ですもんね。ドームで5万人は中々経験出来ない事だと思います。
世界
はい。それともう一つ思うのは、5万人のアットホームな温かい目と、例えば千人のバトルイベントのアウェーな現場で緊張の種類は違いますね。そういう意味で言うとEXILEのライブの時は自分が良いマインドを貰う事の方が大きいです。EXILEのパフォーマーとして半端な事は出来ないっていう緊張感と同時に、物凄い安心感を貰ってます。EXILEというのは自分の想いと同時にグループ全体としての想いを伝える要素が大きいので。逆にストリートのイベントだと自分自身の物が直に見られるという緊張感です。
ー両方の緊張感を味わえるって中々無いし、やっぱEXILE世界は「持ってる」男だね。
世界
それを言ったら当時からのスター選手の吉田君だって「持ってる」人だと思いますよ(笑)?
ーマジでいってんのそれ?スター選手って(笑)。書いちゃうよそうやって?
世界
いや、持ってると思います。チャンプルとかテレビで見てたその当時は面識無かったですけど、マドンナのPVとかツアーに行った時とか本当にそう思っていました。
ダンスを踊る人としての説得力
ーありがたいですがもう俺の話はやめましょう(笑)。今日は世界君のインタビューなんで(笑)。では強引に話を戻しますが、現在自分がEXILEに居る事によって期待されていることって、何だと思いますか?ファンの方からでは無くHIROさんからの話です。もちろん直接お話をした事は無いですが、舞台の時も常に差し入れを下さったり、演者を気遣ってマッサージの方を派遣して下さったりと、物凄く現場が見えている方だと思ったし、丁寧に接して頂きました。だから恐らく何かの確信や期待を持ってEXILE世界をメンバーとして迎えているんだと思います。
世界
自分がダンスを踊る人としての説得力をもっと付ける事だと思います。もちろんFTHEB自体がHIROさんと相談してやっている事ですが、その活動を通して、もっともっとダンスの世界での影響力を付けて、尚且つEXILEの血を引いているという事実を作る事を期待されていると思っています。日本人のダンスがカッコいいという事を国内外問わず見せ付けたいです。後はチーム名の通り、メジャーシーンやアンダーグラウンドの境界線を無くして行き来出来る人間になって、そのボーダーを壊すことです。
ーしっかりしてるなあ…さすがです。では最後になりますが、読者やファンの方にメッセージをお願いします。
世界
いつも暖かい応援、本当にありがとうございます。自分の事を知ってくれてありがとうございます。というのがまずあります。ファンの皆さんもそうだし、ストリートの仲間にも思っています。EXILEにならなければ出会わなかった人達も本当に多いですし、良いマインドをいっぱい貰っています。それと、これから出会う人達やキッズも含め若い世代のダンサーさん達も、出会った事によってFTHEBで一緒に踊るかも知れないですし、もう少し違う形でFTHEBになれるかも知れない。そういう可能性に満ちているという事です。EXILEとしても個人としてもFTHEBとしても、これからもよろしくお願いします。
ー今日は本当にありがとうございました。これからも陰ながら応援してます!
世界
ありがとうございました!
EXILE 世界
小学4年生から中学1年まで劇団四季「ライオンキング」のヤングシンバ役を務める。
2012年「STEP YA GAME UP 2012」HIPHOP部門で優勝。
2014年2月に開催されたEXILE新パフォーマーオーディション「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」に参加。
同年4月27日 日本武道館にて開催された「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」FINALにてEXILE新パフォーマーに決定し、EXILEに加入。
現在EXILEとしての活動はもちろん、ダンスチーム「XXIV CLAN」として様々なイベントや企画にも参加、その活動の場を拡げている。
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