高校生たちの新たな舞台「両国」 〜マイナビハイダンの独自性とこわだり
ダンススタジアムがスタートして18年。
リズム系ダンス部大会の数は年々増加してきた。
その中でも近年、認知と規模を伸ばしているのが「ハイダン」、
2015年から開催されている「マイナビHIGHSCHOOL DANCE COMPETION」だ。
DANCE ALIVEなどを主催するストリートダンス会社「アノマリー」の運営ということもあり、他の大会とは異なる特徴がある。
昨年からは、DANCE ALIVEとは別日の開催となり、決勝進出チームも一気に増えた。
今回、大会の渉外担当である山本さんにお話を聞くことができたので、ハイダンのこだわりと独自性を深掘りしていきたい。
他大会との違いと教育的意義〜ダンサーにより多くのチャンスを作りたい
「まず違うのが開催時期ですね。ほとんどの大会が夏前に予選が始まって、決勝が9月までに終わっていますが、ハイダンは11月に予選が始まり、4月に決勝がある部分です」(山本)
11月から4月までと予選期間は長く、複数回の予選にチャレンジできるのも特徴。今シーズンのルールでは、各予選の金賞と銀賞チームが決勝行きの切符を手にし、銅賞以下は積算ポイントによって決勝進出が決まるというシステムだ。
「11月は、部活が代替わりして新体制で動いている時期で、人前に出てどんどん踊っていきたいタイミングです。ハイダンは予選を複数回開催しているので、その都度作品をブラッシュアップできますし、ジャッジから審査シートが返却されるので、そういった部分も学生さんにとっては学びにつながるかと思います」
挑戦と修正を繰り返しながら、学んでいける。それがハイダンの教育的意義と言えそうだが、従来の大会は予選1回の一発勝負がほとんど。
見方を変えれば、連続の予選出場は、出場者だけでなく、引率する顧問や、エントリー費を支出する各家庭にとって負担になっているとも言えるが。
「そこは重々承知しています。しかし我々には“多くのダンサーに、より多くのチャンスを作りたい”というスタンスがあります。初心者にも、いろんなジャンルのダンサーにも何度でも挑戦してもらいたい。昨今では、予選のエントリーに漏れてしまったチームのために、同日であっても追加の予選開催をしているところです」
“もっと踊りたい!”という声がある以上は、そこに応えていくスタンス。
ただ、4月の決勝開催ということで、予選に出場していた3年生は卒業してしまい、決勝に出ることができない。よって予選から決勝までのメンバーチェンジが可能であり、また使用する曲や振り付けの変更も可能。同じ学校からの複数エントリーも許しているのだ。
「すべてダンス部からの“取り組みやすさ”という視点で考えています。楽曲や振り付けを変えて決勝で勝負したい、あるいは変えないでブラッシュアップしたい、というような判断ができますし、4月開催については、DANCE ALIVEとの同時開催ということもあり、時期を動かせない事情があるのですが、幸いにも学校によっては“先輩から後輩へ両国行きの切符を渡す”というやり甲斐を持っていただいているようです」
両国というキーワード〜ダンスと教育をつなぐのが“エンタメ”
“両国”というのは、ダンス部にとっても重要なキーワードになりつつある。
歴史ある国技館の円形ステージで、最高峰のプロダンサーが集まる舞台で、ストリートダンスイベント会社のスタイリッシュな演出で、一生に一度の勝負を経験できることは、今を生きるダンサー高校生にとってはこの上ない刺激になるのだ。
「ハイダンが春に決勝があることで、夏の大会へ向けての学びや弾みにしてほしいという想いもあります。また、学校教育とダンスカルチャーを擦り合わせる要素として“エンタメ”があると考えていますので、ウチの強みを活かしつつ、学校側とも会話を続けながら、ダンス部会にとって意味のある大会に成長していきたいですね」



