「今までの自分を超えて、新しい自分へ。」ダンサーKAE、NAIL the NAME最終オーディション直前インタビュー
ダンサーKANUがプロデュースするD.LEAGUE 26-27の新チームオーディション「NAIL the NAME」がいよいよ終盤を迎える。応募者332名の中から最終選考に残ったのはわずか20名。その中に、プロデューサーであるKANUを9年間師事し、誰よりもその背中を近くで見続けてきたダンサーKAEがいる。高校を卒業するタイミングで、次のキャリアをD.LEAGUEに定めた彼女。最終審査を目前に控えた今、オーディションを通じて見つけた「本当の自分」と、師弟の絆を越えた先にある覚悟を訊いた。
KAE Instagram:@kaedayooo216
◼︎憧れの背中を追い、不退転の決意で挑んだオーディション
― まずはダンスの経歴と、オーディションに応募したきっかけを教えてください。
ダンスを始めたのは小学1年生の時で、今年で11年目になります。得意なジャンルはヒップホップ、特にニュースクールをメインにずっと踊ってきました。今回、このオーディションに応募したのは、何よりもプロデューサーがKANUさんだったからです。KANUさんは私が一番長く教わっている先生で、今は「KANU Crew」にも所属させていただいています。
私にとってずっと憧れで背中を追いかけてダンスを続けてきたので、そのKANUさんがプロデュースするプロジェクトなら「自分が挑戦しない理由はない」「挑戦するしかない」と思いました。私は今年で高校を卒業するのですが、大学に進学しないという選択をしました。ちょうど環境が大きく変わるタイミングだったこともあり、迷いなく「ここで勝負したい」とすぐに決断できました。
― 将来はダンスで食べていく、という強い覚悟があったのですね。
そうですね。ただ、単に「現役で活躍したい」というだけではなく、30代、40代になっても何らかの形でダンスに関わり続けたいという思いが強いです。最終的には、自分の理想とする空間を作れるダンススタジオを経営したいという目標があります。そのための過程として、経歴や知名度は重要だと考えていて、「このスタジオを経営しているのは誰か」となった時に、名前を聞けばパッと顔が浮かぶような存在になりたい。そういう意味でも、D.LEAGUEは元々憧れていた舞台ですし、自分の夢を実現するための大きな一歩として、このオーディションに賭けています。
◼︎“正解”ではなく“自分だけのシルエット”を求めて
― オーディション期間中、最も自分らしくいられたと感じる場面はありましたか?
ジャンル別審査の時ですね。それぞれのジャンルでいかに自分の色を出せるかという審査だったのですが、1週間という短い期間で「これだけ成長した」という姿を見せるために、必死に自分の表現を研究しました。技術的にはもちろんなのですが、精神的に一番自分を表現できたと感じたのは、直近の4次審査です。それまでの審査を通じて、少しずつ自分の殻を破ることができた感覚があって。「私を見て!」という強い気持ちで、自分自身を全力でアピールできた瞬間が、自分らしくいられたんじゃないかなと感じています。
― オーディション期間中に落ち込むことはありましたか?
3次審査の時は、本当に苦しかったですね。私はずっとニュースクール1本でやってきたので、それ以外のジャンルに触れる機会がほとんどありませんでした。でも今回のオーディションは全ジャンル、特にガールズやポップ、ミドルなど、あらゆるスキルを短期間でモノにしなければなりませんでした。専門ジャンルで戦ってきた子たちと並んで踊ると、どうしても自分の動きが「嘘っぽく」見えてしまうというか。技術の差を痛感して、ニュースクールという馴染みのあるジャンルでさえ、どうすれば他と差別化できるのか分からなくなり、精神的にかなり追い詰められました。
― そこから、どのようにして立て直したのでしょうか?
3次審査の後、フィードバックで「もっと華を出した方がいい」「印象があまり残っていない」という厳しい言葉をいただいたんです。それが本当に悔しくて、4次審査までの約1ヶ月間、ひたすら自分自身と向き合いました。まず、苦手意識のあったガールズなどは、得意な子の動画を何度も見て、徹底的に研究しました。そして何より、自分の中の「クールにこなすのが個性」という固定概念を捨てたんです。
「私は何でもできるんだ」と自分に言い聞かせて、表情の作り方から変えていきました。4次審査の時は「吹っ切れた」という感覚に近いです。頭で考えるのをやめて、今できることをすべて出し切ろうと覚悟を決めたことで、良い評価をいただくことができ、ようやく「自分、少し変われたかも」と思えるようになりました。
― オーディション期間中、メンバーの存在に救われた瞬間はありましたか?
3次・4次審査でずっと一緒だった、YUANちゃんの存在が一番の救いでした。私は人見知りで、オーディションの緊張した空気の中「頑張らなきゃ」と自分を追い込んでいたのですが、彼女とは話す時の「温度感」が同じだったんです。休憩中や帰り道に「一緒に頑張ろうね」と優しい言葉をかけてくれたり、私の意見を尊重してくれたり。YUANちゃんの前では無理にテンションを上げず、リラックスした自分でいられました。同じ境遇で、心から信頼し合える仲間がそばにいてくれたおかげで、張り詰めていた気持ちが軽くなり、大切な存在だなと思いました。
◼︎︎プロデューサー KANUの印象
― プロデューサーのKANUさんは、会う前と今では印象は変わりましたか?
出会ったのは小学3、4年生の時なので、もう9年前になりますね。印象が変わったというよりは、新しい一面を知って尊敬が深まったという感じです。これまでは「先生」として指導を受ける立場でしたが、オーディションでは「審査員」「プロデューサー」という立ち位置のKANUさんと対峙することになりました。
これまでは私の成長を優しく見守ってくれることが多かったのですが、オーディションで他の参加者も含め、一人ひとりのダンスを鋭く分析し、的確に審査する姿を見て、改めてその「見る力」の凄さを痛感しました。「ああ、ここまで分かっているんだ」と。スキルの面でも人柄の面でも、欠点のない完璧な先生なんじゃないかと再確認しました。
― KANUさんからの言葉で、特に心に残っているものはありますか?
3次審査で納得のいく踊りができなかった時の「すごく上手いのは分かっているから、そこに“華”をつけられればいい」という言葉です。その時は自分の何が足りないのか分からず悩んでいましたが、KANUさんが私の技術を認めた上で、さらに上のステージへ行くためのヒントをくれたことが、大きな支えになりました。また、4次審査の時に私が意見を出せずにいた際、「大丈夫?」とさりげなく気にかけてくれたこともありました。プロデューサーとして厳しくある一方で、一人ひとりに丁寧に向き合い、場を和ませてくれる優しさや気遣いなど、その姿勢を見て自分も将来こんな風になりたいと思いました。
◼︎KAEの強み|チームで発揮したい個性
― ご自身の個性をどうチームに活かしたいと考えていますか?
私の強みは、研究を重ねて作り上げる「シルエットのカッコよさ」だと思っています。爆発的なパワーで圧倒するというよりは、クールに、しれっと難易度の高いことをこなす美学。その自分にしかないシルエットを磨き上げることで、チームのビジュアルや表現のクオリティを底上げしたいです。
また、これまでは目上の方々に囲まれて活動することが多く、どこか「いい子でいよう」と自分を抑えていた部分がありました。でもこのオーディションで、周囲を明るくするムードメーカー的な仲間に刺激を受け、私自身も、積極的に明るい部分や意見を出すことの大切さを学びました。本来の私はもっとわちゃわちゃしている性格なので(笑)。そういった人間味のある部分も少しずつ出していき、ファンの方により親しみを持ってもらえるような存在としてチームに貢献したいです。
◼︎︎最終オーディションへの意気込み
― 332名の応募からファイナリストの20名に残りました。今の率直な気持ちを教えてください。
ここまで残れたことは、純粋にとても嬉しいです。実は、私は他の候補者に比べて大きな大会での入賞歴などがほとんどなくて、それがずっとコンプレックスでもありました。でも今は、その「経歴がない」ということをプラスに捉えています。Dリーガーは輝かしい実績を持つ方ばかりですが、私のような「 目立つ経歴がなくても、ダンスが大好きでひたすらダンスと向き合ってきた」という境遇の子がDリーガーになることで、同じような状況にいる子たちに希望を与えられるんじゃないか、背中を押せるんじゃないかと思うんです。学校の友達がそのままプロになったような「親近感のある、でも憧れられる」そんな新しいタイプのDリーガーを目指したいと思っています。
― もしD.LEAGUEのステージに立ったら、その姿を一番誰に見せたいですか?
まずは両親に見せたいです。それから、私の活動をずっと応援してくれている学校の友達。普段、私が本気で踊っている姿を直接見せる機会はなかなかないのですが、D.LEAGUEという最高の結果を出すことで、「あいつ、あんなにすごいことに挑戦していたんだ」と知ってほしい。それが今の私の原動力になっています。
◼︎「挑戦」する理由
― 最後に、KAEさんにとって「挑戦する」とは、どういう意味を持ちますか?
私にとって挑戦とは、「自分をガラッと変えるために欠かせない、勇気のいること」です。
正直、新しい環境に飛び込むのは怖いです。頑張ったからといって、必ず結果が出るという保証もありません。でも、挑戦しなければ今の自分を壊して、新しい自分に出会うことはできない。たとえ途中で折れそうになっても、家族に相談したり、自分を信じることを忘れずにいれば、その経験は必ず価値のあるものになると思っています。「今回のチームには自分の色が欠かせないんだ」という強い気持ちを持って、最後まで折れずに頑張りたいと思います。
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