s**t kingzが憧れのstarRoと対談。全国6か所公演への意気込みを語る。

5月28日(月)、NOS恵比寿にて、s**t kingz(シットキングス)によるプレス向けショーケースが行われた。結成10周年記念公演でもある新作舞台「The Library」のPVが公開されたばかりだが、その制作秘話、全国6か所公演への意気込み、音楽プロデューサーstarRoとの対談、そしてスキルフルなショーケースと盛りだくさんの内容となった。

「無音芝居」に「シチュエーションダンス」、結成10年でもまだまだ開拓する新たな領域

アメリカ最大級のダンスコンテスト『BODY ROCK』で2年連続優勝から昨年ダンサーとしては珍しい大手芸能事務所アミューズと契約、三浦大知の無音ダンスで世間にも知られる存在となり、先日行われたビルボードライブでは満員御礼と、勢いの止まらないs**t kinzgだが、まだまだ人を楽しませるためのチャレンジに対して失速する様子はない。イベントが始まると、s**t kinzgの10周年の活動をダイジェストで魅せるオープニングムービーからスタート。スピード感のある映像でこれぞs**t kingzと言わしめてきた様々なエッセンスを振り返ることができた。
そのままメンバーが登場しムーディーなナンバーに乗せてダンスが始まる。まさに”音が見える”ようなストッピング、一糸乱れぬルーティーン、一つ一つのポーズが美しい彫刻のようにきまるたびに鳥肌が立つパフォーマンスだ。

©Takanori Tsukiji

そのままリズミカルなビートがなりはじめ、“無言芝居”のパートがスタート。プレス向けイベントというのを踏まえ、もっとカメラを!というジェスチャーとともにコミカルな表情と躍動感のある演技で、フロアの空気が一変。表情豊かな演技が光る4人にカメラマンから歓声がわりのシャッター音が鳴りやまなかった。

そして演技の中で1冊の“本”を取りだし、先週公開の新作舞台「The Library」の映像の生パフォーマンスを披露!映像では見落としがちな細やかなこだわりやしぐさ、アイデアを広げ切ったステージングで1冊の本というコンセプトを巧みに踊りきった。

©Takanori Tsukiji

ダンスの後、メンバーはいったん舞台上からはけ、再び耳心地の良い音楽が流れ始め、新作舞台「The Library」のPV、「世界一かっこ良く図書館に本を返しに行く男たち~バスで行く?電車で行く?いや、ダンスでしょ!~」(楽曲「The Library」-s**t kingz × starRo feat.Duckwrth)が流れる。先ほどのショーと同じく随所に様々なジャンルからインスピレーションを受けたテップ、高いクオリティでの振付に加え、VFXが効果的に用いられており、改めてs**t kingzやコラボしたクリエイターたちのクラフトマンシップが伺えた。

メンバーの準備が整い、トークセッションに移った。司会から得意のダンススタイルを加えて自己紹介をしてほしいと言われshojiは「脱サラダンサーです!パッションのあるダンスが得意です。運動のできない自分を変えたくてダンスをはじめサラリーマン経験を経てここに立っています。」と、先ほどのパフォーマンスからは想像できない発言が飛び出す。kazukiは「人からはセクシーなダンスだと言われますが、最近子供が生まれたので、セクシーにも磨きがかかったと思います」と、NOPPOは「メンバーからは、天然だと言われます長身ですが、全身を使ったダンスが得意です。」と、Oguriは「最近は、タップもやりはじめました!フレッドアステアやジムキャリーに影響をうけ、チームにそういうエッセンスを加えています」と、笑い話を交じえながら語っていた。5月からラジオ番組のパーソナリティもつとめるだけあって、軽快なトークがつづく。ラジオ番組の話題に及ぶと「ダンスは直観に、言葉は理性に届けることができるから面白い。いろんなところからs**t kingzを知ってもらってダンスを見てすごいなと思ってくれたら嬉しい。」と語っていた。

©Takanori Tsukiji

司会からのストーリーをダンスで表現する“無言芝居”とはどんなものか?という問いに、リズムに合わせてエチュード(即興芝居)を行う「シチュエーションダンス」を披露。会場に来ているカメラマンに抽選箱から「シチュエーション」を抽選してもらい、「ラーメン屋」というテーマが選出された。20秒程のBGM とともに、湯切りや調理、味にうるさそうな客など見事にラーメン屋のシチュエーションを表現。しっかりとオチもつけて会場から笑いの声が起きた。

雨にぎっくり腰、トラブルを乗り越えて世界レベルのクリエイターたちと夢のコラボが実現

今回の映像撮影について話題が及ぶと、撮影当日は雨の隙間を縫いながら、初挑戦となる映像エフェクトを想定した撮影を行ったという。またshojiがリハーサルの日にぎっくり腰で立てない状態になり、くしゃみをしても痛いという状態で、撮影迄に立てるように回復に努めて臨んだという制作秘話を語ってくれた。徐々にダンサーのvideographyに注目が集まる中、その先駆者として多くの作品を公開してきたs**t kingzだが、まだまだ映像のアイデアや質にこだわり続ける姿勢はさすがだ。

そしてトークセッション後半はスペシャルゲストが登場。2017年グラミー賞にノミネートされた日本人として一躍話題となり、今回の新作舞台「The Library」のテーマ曲をプロデュースしたstarRoが登壇し、その仕事の完成度とはうらはらな、柔らかい雰囲気で、対談が始まった。「もともとダンスを少しやっていたので、ダンサーが喜んでくれる曲を作るのは僕にとって最高の仕事」とstarRoはコメントに、「ダンサー仲間からの反響がすごかったです。こんな感じの曲がほしいと、イメージとしてstarRoさんとDuckwrthさんの2曲を伝えたら、出来上がってきた曲がまさかの大好きなアーティストがコラボしてくれた曲で、夢のようでした。死ぬかと思いました。」と s**t kingz一同、コラボできた喜びを伝えていた。

©Takanori Tsukiji
過去の舞台では、「トイレ」「工場」「バー」「居酒屋」などのシチュエーションを無言芝居、そしてダンスで表現してきた彼らだが、次の舞台では「図書館」に挑戦する。図書館に集まる仲のいい男たちが、まじめな時間を過ごしたり、騒いだり、常に周りでトラブルが起きる4人組、その中に一人だけ”絶対に本を開こうとしない男”がおり、なぜ彼が本を開かないのか、という部分に注目してほしいと、あらすじ・見どころを紹介してくれた。。

公開されたアートワークは星野源など多くのアーティストに支持されている吉田ユニが担当、ポスターも実際に本を彼らの形に切り取り創られたデザインだという。
また、映像ディレクターは針生悠伺が担当、Nintendo スプラトゥーンのCMや稲葉浩二のMV、東京駅のプロジェクションマッピング「TOKYO STATION VISION」を担当したクリエイターだ。

最後はリーダーのshojiより、「過去に、チャップリンや、ジーンケリーが時代に名を刻んだように、21世紀には、s**t kingzがいたと言われるチームになるように頑張って行きたいと思います」と、秋の新作舞台「The Library」への意気込みを語りイベントは幕を閉じた。ダンサーの記者発表、プレス向けイベントが少しづつ増えている中、彼らなりの記者会見スタイルで楽しませてくれた。

プロモーションビデオ公開と共に、新作舞台『The Library』のチケットのオフィシャルHP先行もスタートしたが、早くも、国際フォーラムCで行われるツアーのファイナルはSOLD OUT!その他公演も続々とソールドアウトしており、舞台を見たいと思ったファンは早めにチェックしてほしい。

チケット購入&詳細は下記URLからチェック!
http://eplus.jp/sys/main.jsp?prm=U=14:P1=0005:P2=129140:P5=0001:P6=986:P10=10
【s**t kingz 公式HP】
http://shitkingz.jp/

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