ギャングスタラップの草分け的存在イージー・Eのプロフィールと名曲20選

「ギャングスタラップ」というラップスタイルの定着に一役買っているイージー・E。 ドクター・ドレーなども所属するN.W.Aのメンバーであり、リーダーだったラッパーですが、残念ながら彼は病気で亡くなっていました。 今回はそんな彼の生涯やプロフィールと名曲20選を紹介したいと思います。

今でこそ「ギャングスタラップ」というのはラップスタイルの中でも常識的なものになっていると思いますが、そのスタイルの定着に一役買っている人物こそ、元N.W.Aのラッパーイージー・Eです。
今回はそんな立役者イージー・Eについてお送りしていきたいと思います!

  1. イージー・Eとは
  2. イージー・Eの名曲集
  3. 自身が立ち上げたレーベル「ルースレス(Ruthless)」
  4. イージー・Eの歴史に迫る映画
  5. イージー・EのDNAを受け継ぐラッパー
  6. おわりに

イージー・Eとは

名前はEazy-E。本名はエリック・リン・ライト(Eric Lynn Wright)。1964年9月7日生まれのカリフォルニア州コンプトン出身のラッパー。「ギャングスタラップのゴッドファーザー」という異名を持ち、ギャングスタラップというラップスタイルを確立させた人物の一人で、自身のレーベルだからこそ出来るハードコアでリアルな楽曲を世に出し、世間を賑わせました。

また、80年~90年代に名をはせた西海岸の伝説的ヒップホップグループ”N.W.A”での活動でも有名でした。N.W.Aはイージーの他に、ドクター・ドレー、アイス・キューブ、DJイェラ、MCレン、アラビアン・プリンスというメンバーで構成され、1997年にコンピレーションアルバム『NWA and the Posse』をリリース。その後、彼らの代表作『Straight Outta Compton』を翌年1988年にリリース。そのさ中、自身ではソロ名義で同年1988年に『Eazy-Duz-It』をリリースするなど、80年代の後期は多忙な動きをみせていました。

『Straight Outta Compton』後すぐにメンバーのアイス・キューブが脱退しますが、その後もN.W.Aの活動は続き、最終的には4枚目のアルバムまで成功へと導きます。
しかし、金銭的なトラブルからドレーが脱退したことにより、N.W.Aは解散することとなります。

1995年にイージーはぜんそくの症状が悪化し、入院。エイズの合併症で31歳で生涯の幕を閉じました。
彼の死後の作品を含めると、これまでにソロでは6作品のアルバムをリリースしています。

イージー・Eの名曲集

Real Muthaphuckkin G’s

Boyz-n-the-Hood

N.W.A. – Straight Outta Compton

Only If You Want It

Any Last Werdz

自身が立ち上げたレーベル「ルースレス(Ruthless)」

イージー・イーとジェリーヘラーによって1986年に創設されたレコードレーベルです。
レーベルでは、NWA、Eazy-E、MC Ren、The DOC、Michel’le、JJFad、Bone-Thugs-n-Harmonyなどを含む15ものアルバムがプラチナディスクを獲得するという功績を残しています。また、実は”Atban Klann(アトバン・クラン)”という”Black Eyed Peas(ブラックアイドピーズ”の前身となるグループもこのレーベルに参加しており、アルバム『Grass Roots』もルースレスからリリースしています。
イージー・Eはリリシストでもなく、ラップスキルが高くない人物として有名ですが、N.W.AのメンバーだったMC Renいわくイージー・Eは「人の才能を見抜く能力があった」と語っていて、ルースレスはその才能と功績を反映していたレーベルでした。
現在は妻であるトミカライト(Tomica Wright)がレーベルを引き継ぎ運営しているようです。

イージー・Eの歴史に迫る映画

2016年4月にN.W.Aの中でもイージー・Eにスポットが当てられた伝記映画『N.W.A & EAZY-E:キングス・オブ・コンプトン』が公開されました。2015年にもN.W.Aの伝記映画として『ストレイト・アウタ・コンプトン』が公開されましたが、今作はまたそれとは違った視点でN.W.Aやイージー・Eのことを知ることができます。
というのも『ストレイト・アウタ・コンプトン』はDrドレーやアイスキューブがプロデュース側にまわり制作が進められた作品で、NWAの秘話がドレーやアイスキューブ側の視点で描かれているのに対して、『N.W.A & EAZY-E:キングス・オブ・コンプトン』はイージー・Eの親友・関係者などの貴重なコメントを収めていて、言わばイージー・E側の視点の物語といえる作品です。
どちらが良い悪いというものではないですが、同じグループ・同じ地域の出来事が、語られる人物によって違った視点で描かれているのが実際にみられる作品なので、『ストレイト・アウタ・コンプトン』を見た人は尚のこと作品になっていると思います。

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