グランジュッテとは?グランパドシャとの違いや美しく飛ぶコツを解説

バレエのグランジュッテについて解説いたします。グラン・ジュッテとグランパドシャとの違いや美しい飛びかたについても触れていきますのでぜひご覧ください!

バレエにあまり詳しくない方でも、軽やかに跳ぶバレエダンサーの姿を見ると、なんだか自分の心まで軽くなったような、そんな気がするものです。でも、バレエを踊る者にとっては、グランジュッテってちょっと厄介。
グランパドシャと間違えてしまう方もちらほらいらっしゃるし、グランパドシャの方が跳びやすいという話も良く聞きます。
でも、何にだってコツはあるもの。こちらでは、そんなグランジュッテのコツをお教えします。

グランジュッテとは

グランジュッテは、ジュッテにグランがついたものです。
グランという形容詞は英語と同じで「大きい」という意味なので、バレエの動きの頭につくことでさらに大きな動作をしましょうという意味を持っているのです。
例えば、グラン・プリエは、ドゥミ(=「半分の」)・プリエを通ってさらに深く膝を曲げる動作になります。床に足で半円を描くロン・ドゥ・ジャンプもグランが付けば、空中で足を回すことになったりします。動きのの形状が、その延長線上に大きくなっていくのが「グラン」だと考えると分かりやすいかもしれませんね。

ですから片脚を斜め25度くらいの高さに出し、その投げた脚の勢いで跳び上がるジュッテをその延長線上で大きくし、空中で前後に180度くらい足を開いた開脚状態で高く跳ぶことをグランジュッテと言います。
基本的には、助走をつけてからハードルを飛び越える様に、進行方向にジャンプします。

この動画の最初に出てくるのがジュッテです。

片足をやや空中にあげたものもジュッテと呼びます。

そしてこちらがグランジュッテです。

バレエの舞台でのグランジュテの開脚は、180度から200度が美しいとされていますが、どれだけ足が開くかは個人差があり、開脚が180度を越えていなくても大丈夫です。

動画を見ると、グラン・ジュッテは、高く跳ぼうするのではなく、柔軟で伸びやかな美しいアーチを足で描くようなイメージですよね。でも遠くに跳ぶのではありません。
空中で上に引っ張られて、前後に脚を伸ばす感じでしょうか。全体として、放物線を意識してみると良いかもしれませんね。
ちなみに、グランジュッテと呼ばずにグランジュテと呼ぶ先生も多いですが、グランジュテでもグランジュッテでも間違いということはありません。派によって呼び方や読み方が違うだけのようです。

グランジュッテとグランパドシャ

前述したように、グランジュッテとグランパドシャを間違えてしまう方は意外と多いんです。

これがグランパドシャ

これがグランジュッテ

ジュッテとパドシャは間違えないし、グランジュッテとグランパドシャは違うもの…とわかっている方でも、グランジュッテをする時にグランパドシャをしてしまうんです!
脚を前後180度(を目指して)開いて飛ぶパと考えるから、グランジュッテとグランパドシャを間違えてしまうのかもしれせんね。後、グランパドシャのように足を曲げてから蹴り上げて広げる方が跳びやすいので、ついつい、グランジュッテの時にグランパドシャをしてしまうのかも。

グランジュッテの動画

ブライズメイドのグランジュッテ

こちらは、「キトリの友人 第1」とも言われるヴァリエーションで、0:38からのグランジュッテが見せ場となっています。
『ドン・キホーテ』で、愛する人との結婚が決まった主人公キトリを祝う踊りですから、ハッピーで軽やかで、なおかつ華やかでなければいけません。満面の笑みでグランジュッテを披露したいところ。
こちらの動画では、滞空時間も長く、まっすぐ爪先まで伸びた美しいグランジュッテが披露されていて、素晴らしいですね!

ペザントのグランジュッテ

『ジゼル』に登場する、村娘ペザントも、軽やかで可愛らしいグランジュッテがヴァリエーションの中に組み込まれています。音楽のリズムのせいか、とても美しいスキップをしているみたいにも見えますね。やっぱり膝や爪先が伸びていて、なおかつ滞空時間が長くて…とても美しいグランジュッテです。

グランジュッテのコツ

床で開脚できても、空中でジャンプしながら開脚するのとはコツが違います。ジャンプのリズムに合わせて脚を開ききることが大切なのですが、どうしても遅くなってしまいがち。両足を「張る」という感覚が大切ですね。空中でも股関節を安定させて脚を開き、内ももの力をしっかり使うことなどが大切です。
あと忘れがちなのがつま先!!!つま先が上をむいてしまっているとガッカリな写真を撮られてしまいますよ。しっかりつま先は伸ばしておきたいですね。

顔の向きが大切!という秘密のコツを教えてくれている動画です。確かに、先に挙げたブライズメイドもペザントも、顔がしっかりついていましたね!笑顔を外に向けて跳ぶと、楽しそうだという印象も得られやすいです。

まとめ

軽やかなグランジュッテですが、コツがつかめるまではなかなか、軽やかに見えるジャンプはできません。空中で軽やかに足を開けるようになるためには、もちろん、毎日のストレッチだって重要ですよ!

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