HANAI×YAZAKI 特別対談が実現!シーンを創り上げてきた二人が語る本音

12/28(木)、SOOS TOKYOが新宿FACEにて行われた。WCO、BE BOP CREWとして世界で活躍するHANAIが集めたコレオナンバーとLOCKIN’,POPPIN’の豪華実力派チームによるイベントは異例の前売り券完売となり、当日もその話題性以上の盛り上がりを見せた。HANAIしか実現できないであろう豪華なメンバーを集めたBRO of MADE IN FUNK(HANAI/TAKASHI/Te2/SORI/SUZUKI YUSUKE/SEI/MOTOKI/FUKUSUKE/TAKE-C)によるショーケース、そして2017年のOLD SCHOOL NIGHT覇者にして東京ではなかなか見ることのできないBITTERBOX SISTERSのショー、そして大トリBE BOP CREW TOKYO & GANGによるショーは、圧巻、カッコいい、ヤバいなど、どんな言葉でも追いつかないほどの貫録を見せつけた。そしてイベント終了後Dewsのために、今回のイベントの裏方としてイベントのMCを務めたYAZAKI(ゲロッパ/fumihiroko)とオーガナイザーのHANAIによる特別対談が実現。長年LOCKシーン、ダンスシーンを見てきた二人は何を語ってくれるのか。

STAFF
今日はよろしくお願いします。若い読者もいるので、まずはお二人の簡単な実績や最近の活動と自己紹介をお願いします。

YAZAKI
YAZAKIです。世代的にはRAVE世代、チャンプルーにも出てたのでその世代にもしられてるかな。最近の人たちだとソルマックのCMのおじいちゃん役で知られてるかな(笑)。

HANAI
そんなの出てたんや(笑)。

YAZAKI
(最近の活動は)DANCE DELIGHT出場や、fumihiroko(というチーム)でバトルはKUBOTAと一緒に出ていたりする感じです。

HANAI
HANAIです。俺は出身が大阪なんでDANCE DELIGHTがあったから16歳から出てるかな。いわゆるJDDになる前の時代、あとからOSAKA DANCE DELIGHTになったけど、OSAKAも表記されてない時代ですね。VOL.4からでてます(笑)。

YAZAKI
SLAM JAM FILAとかが出てた時代?

HANAI
あっ、そうだねー(笑)。当時は俺HIPHOPチームで出てて、94年位からLOCKとフリースタイルを混ぜたチームで出てて、95年に今のイベント名になってるSTYLE OF OLD SKOOLってチームで活動しだして、そこが自分の基盤になってます。LOCKIN’もそこで頑張って、BE-BOP CREWともそこで知り合って、それきっかけで交流があって7年前にBE BOP CREWに入らせてもらって、現在はイベントしたり教えたり自分で踊ったり、全部好きなんで好きなことやってる感じかな(笑)。

STAFF
お二人イベントもやられてると思うんですけど、イベントを行っている経緯や想いみたいなものはありますか?

YAZAKI
俺は地元が山梨なんで、地方も呼んでもらったり東京も呼んでもらったり見に行ったりして、そうして得たものを山梨に還元して行きたいというのがありました。先輩にそういうのをする人がいなかったというのがあって、でも別に自分の役割とか思ってたわけではなかったけど、自分がもらったものを後輩に返したいってのをちょっと思ってて。見せてあげたいというか。都内とか大阪もそうだし、いろんなとこ行ってよかったと思うことを見せて、俺なりの解釈で地元に還元するっていうのが根底にあるかな。後輩も育ってきてるけど、県民性なのかな、出きれない部分もあるからまだまだ走り続けないといけないかな。

HANAI
いろいろあるもんね。このSOOSをやりだしたのが11年前で、やりだしたきっかけが交流できる場所をしっかりつくりたいなと思って。当時バトルが流行ってて、バトルにチャレンジしに県外から来てくれるんだったら、ショーケースや交流でも来てくれるんじゃないかなと思って、楽しそうな場所を創ろうと思った。最初は名古屋でやって、仲のいいクラバー達もいたから実験的にVol.0をやって、それが面白くてやっぱり。そのあと関西でどこでやろうかなと考えて、大阪は箱代も高いし、レッスンもやってるし、バランスとって京都でやったらやっぱり皆来てくれた。福岡からえりんこ(ケイ☆モピ/ヘビーバギー)とかDOWN TOWN BOUNCEとかも来てくれたし、ショーケースをしてくれてお酒飲んで、DJタイムでダンスおどったりして、昔はスタイル間の派閥を感じてたけど、スタイルが違うけど人となりをわかればどうでもよくなるんよね。だから交流を目的として関西でやって、千葉でできたり札幌でできたり、福岡でできたり鹿児島でできた。いまは絞って神戸とか東京でやってるけど、今度は海外で台湾でVOL.6、中国でもやるかな。

STAFF
海外でもやられてるんですね。(台湾での様子の記事はこちら)

HANAI
要は交流!海外はバトルじゃないと人が集まらないけど、そのあとアフターパーティで交流したりとか、ダンスを使ってのコミュニケーションができる状況が嬉しいかな。俺らもコンテストで出会ったりとか、昔のメンバーだったらDISCOとかCLUBとかでダンスで出会ってるけど、いまはイベント出て帰って出て帰って、皆のつながりが薄くなってる感じがするから、楽しいんかな?と思うし、それを打破したいね。

実験に失敗しても「それ経験値になるんじゃない?」


STAFF
お二人、シーンとスタイルを確立してきたと思うんですが、今のLOCKIN’シーンについてはどう感じておられますか?

YAZAKI
新しいスタイルをクリエイトしてる人達もいるし、その実験を失敗してる子達も確かにいて(笑)。でもそれが間違ってるとは言えないよね。今年東京のDELIGHT予選のジャッジをやらせてもらったり、TOKYO DANCE DELIGHTに自分達も出て、(出場者として)見た景色と、ジャッジ目線で見た景色とあって、実験に失敗しても「それ経験値になるんじゃない?」と思うし、みんな言うけど、正解は俺の中ではないと思うし、芯は個々に持っててほしいと思う。自分の中での正解というか、そこがぶれなければね。なんでもいいわけではないけれど、ロックも細分化されてるからその中で自分たちの正解を見つけてくれればいいと思うよね。

HANAI
全く同じ(笑)。なんでもいいねんけど、なんでもよくないのよね。

YAZAKI
そう!そう!

HANAI
バトルやショーレースが多いから、LOCKIN’っていうゲームとして考えると、ダンスじゃん、っていって崩しすぎるとLOCKIN’じゃなくなるから。例えばチームが違えば、国が違えばスタイルが違う、でもサッカーって競技ができる訳やん。同じ競技のうえでスタイルウォーズができる状況をつくらないと難しいよね。LOCKIN’やってるんでしょ?でもそのアプローチ、LOCKIN’やったらめっちゃカッコいい!それをそう使うんや!って共感しながら、俺ら楽しんでるから。そんなのいいんですよ、って言われたら共感できなかったら、LOCKIN’バトル出てきたらあかんやん、って思うことはあるよ。積み重ねてきたものが在るからこそ共感して手をあげたりうなる訳やから。人間に向かってやってるから人間がオオー!って言わんとダンスやと思わんやろうし、LOCKERに向かってやってるからLOCKERがオオー!って言わんとLOCKって思わんやろうし、その辺のさじ加減は難しいのよ。(自由度の高まりについて)一流のサッカー選手がスポーツですから、っていうのはわかる。でもその辺の人が「スポーツですから」ってサッカーボール持って野球しに行ったらあかへん。

一同
(爆笑)

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