「ダンスで食べれますか?」ダンサーの給料まで具体的に解説します。

ダンサーを目指す方にとってきになるのが給与面。 一体ダンスだけで食べていけるものなのか。今回はダンスを職業という目線で解説したいと思います。 バックダンサー、インストラクター種類別に説明しているので全ダンサー必見です。

ダンスで生活をしたい!食べていきたい!成功したい!とよく聞きます。
特に情報が少ない地方のダンサーの親御さんは子供が将来なりたいダンサーで仕事として食べていけるのか心配な方も多いようです。
実際にダンサーはダンスを職業として食べていけるのでしょうか?Dewsが検証した結果お答えします。

結果から言いますと食べていけます!

しかし当然ながら本人次第だと言えます。まずダンスで食べていくという前にダンサーとしてお金が発生するポジションを分けて考えてみたいと思います。

①インストラクター

今現在ダンサーと呼ばれているほとんどが①のインストラクターを主な収入源として生活しているのではないでしょうか。
①パターンは、コンテストやバトル、SHOWなどで人気になっていくことで生徒が増えていき、各スタジオやワークショップなどで収入を得るパターンです。
人気があれば安定しますが、ダンス界の人気も年々変わっていくので言い方を変えると水商売と同じで不安定な部分もあります。
給料体系は歩合と固定に分かれます。固定の場合は1レッスン5000円〜8000円が相場で、人気の高いダンサーは2万円から3万円だったりもします。歩合はレッスン単価の半分が収入となるケースが多く、2100円のレッスンで生徒が7人の場合7700円となります。
また発表会に参加する場合その月は上乗せとなります。発表会の参加人数に応じて収入が変わってきます。
平均して都内のインストラクターは25〜30万円は稼いでるのではないでしょうか。
一般サラリーマンの月収とさほど変わらなく、また自由時間が多いので一見すると魅力的です。
その反面各スタジオでは社会保険や福利厚生など充実していませんから確定申告なども自身で行わなければいけません。
今後マイナンバーで管理されていくだけに、ダンサー自身で確定申告などの意識を持つ必要があります。

最近では大型スタジオを展開してる会社に就職して定額の給料でインストラクターをしているダンサーもいます。
圧倒的な人気を誇るダンサーはスタジオに属さないで自身でワークショップを開催するなどで稼いでるダンサーもいます。
インストラクターだけで100万円以上の月収を稼いでるダンサーもいます。
どこで、誰に、どんなことを教えていくのか?その考え方だけで大きく変わっていくと考えられます。
しかしながら、まずはダンスで食べていくという選択肢の中で一番可能性があるのがインストラクターと言えます。

②アーティスト・舞台

②のアーティスト及び舞台ダンサーですが、こちらは狭き門です。
代表でいうとEXILEなどのアーティスト、森山開次や辻本知彦などの舞台ダンサーとなりますが、ほんの一握りと言えます。
まずはダンスを始めるというスタートは同じですが、アーティスト・舞台どちらにせよダンスがただ上手い!というだけでなはく個人の魅力を全面に出してファンを魅了させていくことこそが使命とも言うべきポジションです。
ファンを魅了させた対価として収入を得ることを心得ているため、自分に対してもストイックなことが多く、華やかさの裏には絶え間ない努力があるでしょう。
今はEXILEになりたければEXPGに通う、舞台に出演したければカンパニーに属するなど入り口が用意されてたりもします。
この道を選ぶ場合ストリートやスタジオで練習を重ねイベントに出ていくことが近道ではなかったりするので目的にあった選択をする必要があります。収入は大成功を収めるまではそれほど大きくなく、競争も激しい為志半ばにして諦めるダンサーも多いです。
億を超える収入を得るも、全くお金にならないも自分自身です。

③バックダンサー

③バックダンサーですがこちらも現在は競争が激しい市場です。
有名アーティストのバックで踊ることが夢だと思うダンサーもいれば、あくまでコラボレーションの対象だと考えるダンサーも出てきています。日本で最高峰のバックダンサーと言われるアーティストはMISIA、ドリームズカムトゥルー、浜崎あゆみ、安室奈美恵らが代表格でしょうか。バックダンサーの収入も各アーティストや市場の動向によって変わりますが1コンサートにつき3〜8万円とバラつきがあります。当然コンサートに向けてリハーサルもありますが、リハーサルもギャラとして支払われます。1〜2万円が相場でしょう。1アーティストのツアーが全国で20カ所の場合をシュミレーションしてみます。
リハが例えば30日間とした場合、リハ代1.5万円×30日、本番が5万円×20回となり145万円となります。
*あくまで平均で算出しています。当然これより高いアーティストもいれば、低いアーティストもいます。
また、エキストラで参加する場合などもありますが、およそ日当で5000円〜8000円といったところでしょうか。
現状バックダンサーだけでは大きく稼ぐことはできないことがわかります。
よって①のインストラクターと並行してバックダンサーを行うダンサーが多く存在します。
海外のアーティスト、特にアメリカのアーティストのバックダンサーの収入はまた違います。
とある有名アーティストになると、1SHOWが30万円、専用トレイラーが用意され、ツアー中はほぼお金を使うことがなく1年で数千万円を稼ぐことができるダンサーも存在します。しかし、他の有名アーティストの話を聞くと案外低く日本のアーティストとそれほど変わらないこともありますので、やはりアーティストや事務所によってまちまちだということがわかります。
ダンサーの場合マネジメントがついていないケースの方が多く、自身で交渉を行っていく立場なので自身で自分のダンスの価値を定めていきブランドを強くしていくことが必須でしょう。

④振付師・演出家

④振付師、そして演出家ですが今現在ではそれほど多くはなく、またビジネス面においてのマナーも非常に重要な為成功者が少ない分野です。振付家業を生業としてるクリエイター集団がいたり、ダンサーとして活躍後演出家として活躍している方もいます。
ダンサー特有の内側のコミュニティーと違って、多方面の方々と交流する必要があり適正はあると想います。
振付に関してはセンスが問われ、クライアントの要望に沿いながらも自身のクリエイトをどう出していくかという決して答えがコレだ!と決まってる訳ではないので、過程も含めて自身のプロダクトアウトに絶対の自信を持つ必要があります。
振付・演出の気になるギャラですが、これこそ基準がなく完全言い値の世界です。
CMの振付が5万円もあれば、700万円もあるなど、どう価値を作っていくかが重要です。
その為に仕事が決まるまでの全てが自身のブランドを見せる場として演出をする必要もあるでしょう。
バックダンサーをまとめる振付師もピンキリで、1曲5〜100万円とあったりします。*当然もっと高いケースも存在します。
継続的な仕事とするには何よりも信頼を得続けることでしょう。

⑤ダンサーアーティスト

⑤ダンサーアーティストというとまだ馴染みはないかもしれません。
代表格で言うと、菅原小春やKENTO MORIなどダンスで数多くの企業やアーティストとコラボレーションを行うことで互いに価値を見出していく存在です。ダンサーであること自体がアーティストであるという意識が非常に高く、クライアントからも仕事の依頼が途切れません。またワークショップなどを開催してもたちまち定員が埋まるという状況も。
そのキッカケは海外での活躍や、テレビなどで影響を受けるなど様々ですが、ダンサーとしての一番の成功モデルではないでしょうか。収入は正直未知数です。ワークショップや仕事の幅を見ても数千万円は固いのではと見ています。
舞台公演や、単独LIVE、ワークショップツアー、海外案件など仕事の内容も自身で考えます。
今若いダンサーの子達はココのポジションを目指す子も増えていると聞きます。
昔と違い今はSNSなどのインターネットサービスにより自分のダンスをダイレクトに世界に発信できる時代です。
インスタグラムなどでアーティストの曲を使って投稿すると、ハッシュタグを通してアーティスト自身が知るなどの現象が生まれています。今後はダンサーとしてのポジションで一番の花形になる可能性は大いにあります。

上記の①〜⑤は自身がプレイヤーも兼ねることをベースで検証しました。
他にも、ダンサーでありながらスタジオを経営するというスタイルが多くなてきました。
特に都内ではなく地方都市に多く存在し、おらが町のダンススタジオを経営することで安定した収入とダンス界を形成してるケースです。また都内で活躍後、地元に戻りダンススタジオの経営に着手するダンサーも増えています。
踊りたいと思っている人は年々増えており、都内より地方が今その熱は強く感じます。
自身の住んでるエリアにダンススタジオがない場合は成功する確率も高いでしょう。
しかしながら、地方は独特のしがらみがあり、また情報遮断により独特のコミュニティーが形成されてることも多く問題視されています。

またダンスイベントオーガナイザーも増えてきています。
自身の経験を活かしダンスコンテストやダンスバトル、ショーケースイベントを主催しチケット収入や企業スポンサー獲得を目指します。多くのイベントには無料で参加できるタイプと有料のとに分かれます。
無料の場合は絡む企業からの収入で、有料の場合はチケット収入などがメインとなります。
スポンサーが付きにくい昨今イベントオーガナイザーはリスクが大きくなってきています。
また、ダンスイベントがここ近年異常に増えた為に全体的に質が下がり飽和状態になっているのも問題です。
ダンスイベントを主催する前に、何の為にそれを行うのか?の目的の設定が必要でしょう。

関連記事