【ダンサーあるある】正しい「踊れコールへの対処」のススメ(カラオケ編)

この記事を全てのダンサー諸君に捧ぐ。 「ねえねえ君、ダンスやってるんでしょ?ちょっと踊ってよ」 「おっどっれ!おっどっれ!(あ、そーれ)おっどっれ!おっどっれ!」 こんなシチュエーションで困ったこと、あるのではないですか?


この記事を全てのダンサー諸君に捧ぐ。

「ねえねえ君、ダンスやってるんでしょ?ちょっと踊ってよ」

「おっどっれ!おっどっれ!(あ、そーれ)おっどっれ!おっどっれ!」

こんなシチュエーションで困ったこと、あるのではないですか?
マジシャンで言ったら「ハト出せや!」、海猿で言ったら「息止めろよ!」、会社の経理の人で言ったら「お前俺の給料上げてみろよ!」と言っている様なものですよね。
場合によってはバカにされているとすら感じることもあるでしょう。

でも安心して下さい。彼らに敵意は無いのです。

そんな時にこの記事を読んでいれば至極スマートな対処が出来ることでしょう。
今日はカラオケ編でのエピソードをお届け。尚、シチュエーションは筆者的にロールプレイングしたシナリオというだけで、あくまでフィクションです。
実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。

登場人物

・Aさん(かつての同級生。決して悪い奴ではないが、いらんことする感じは治っていない)
・Bちゃん(かつての同級生。当時はノーマークだったが20歳の同窓会で会ったら85点位に。)
・あなた(ダンサーを目指し18歳で上京した23歳アルバイトダンサー)

エピソード2(カラオケ編)
上京して5年、俺もようやく少しずつダンサーとしてインストラクターやアーティストのPVの仕事等に携わる事が出来るようになってきた。
今日は20歳の成人式以来、3年ぶりに同窓会をやるらしいから、仕事の休みも重なって、東京から新幹線で2時間、そこから在来線でもう2時間の田舎に帰って来たんだ。
(あいつら、元気かな?そういえばノーマークだったBちゃん、可愛くなってたな…)

同窓会は大盛り上がり。当時の先生の爆笑エピソードや、実はあいつはあの子が好きだったなんて話で終止いいムード。話は弾みに弾み、二次会でカラオケに行く事に。
当時の懐かしいJ-POPメドレーに酔いしれていると、昔からいらんことばかりするあいつ、A君が電モクを持ち、コチラをみてニヤニヤしている。
すると不意に爆音で流れる当時大流行したあの曲。

A君「はーい来ました俺等の青春のテーマ!よっ!てことはー?お前のダンスがーっ?」

Bちゃん「えーすごーい!あたしこの曲超高まるー!踊って踊ってー!」

皆「おっどっれ!おっどっれ!」

はい。今回もやってきてしまいましたね。非常に気まずい状況ですね。皆があなたを見る目はまるでフドウの父さんを見つめる子供達の様です(北斗の拳より)。

正しい対処のススメ
①難易度★☆☆☆☆「やんわり断わる」

*「ごめんな、ちょっと移動が長くて疲れてるんだよ。今日はちょっと勘弁して…」

A君「お、おう…そうか。なんか悪かったな」
Bちゃん「そうだよーA君。無理言っちゃダメだよー」

あー…やってしまいましたね、あなた。あなたの踊りがどれだけ価値のあるものかは知りませんが、あなたがダンサーを目指した理由は何ですか?「目立ちたい」という気持ちはありませんか?せっかく友達が作ってくれた舞台を無駄にして良いのですか?友達2人は良い人達なのでこのような対応をしてくれましたが、あなたは今日この後歌すら歌えなくなる気まずさを感じるでしょう。少なくともこの日は二度とあなたのダンスに関する話題も上がらなくなります。お疲れ様でした。

②難易度★★☆☆☆「踊ってあげる」

*「ハハハ…じゃあちょっとだけな」

A君「でもさーマジでBちゃん可愛くなったよねー」
Bちゃん「やだーそんな事無いよーA君だって昔より…」

あ、あれっ?おかしくないですか?KIDS編では確かこの選択が一番だった気がするのですが…。そうです。そうなんです。KIDS編の答えはここに代入出来ないのです。理由は二つあります。一つは「さほどあなたのダンスに興味は無い」。もう一つは「あなたが本気でやらなかった」。この二つに原因があると筆者は考えます。彼らにとって見せ物として成立しなかったが故に、気付いたら誰もこっちを見ていません。せっかく踊ってるのに。あなたも一度は経験した事があるのでは?お疲れ様でした。

③難易度★★★★☆「ガチで歌って踊る」

おもむろにマイクを手に取りこう言い放つのです。「皆様!只今ご紹介にあずかりました…(ここでエコー、音量の調節をします)。オホン!私、上京して5年間、様々な事に揉まれ、ようやくダンスが形になって参りました。大したものではありませんがしばしお楽しみ下さい!それでは参ります!(理想としましてはここまでを前奏中に終わらせます)」

皆「それ!それ!それそれそれそれ!」
A君「お前はマジで同世代の星だよ!」
Bちゃん「実家何してる?今貯金ある?」

…今回の正解はここでしたか。そうです。あなた、日本人ですよね?これが大人の対応です。あなたが東京に出て学んで来たものをここに凝縮するのです。決して得意ではない歌も一緒に披露します。宴会は盛り上がり、皆あなたの現在の仕事の状況に興味を持ち始めます。おや、Bちゃんに至ってはあなたに明らかな好意を示し始めました。あなたの勝ちですね。一つ注意点があるとすれば、一曲やりきってはいけないという事です。一番のサビが終わったら間奏で軽くステップを踏みつつ席に着きましょう。この場合はなぜかBちゃんの横に座るのも一つの手です。

④難易度★★★★★「霊の存在をチラ付かせる」

*「シッ!…静かに。おいA君!音止めろって!早く!やばいって!……クソっ間に合ったかな…?皆よく聞いてくれ。これは俺が高校3年の時の話なんだけど。正月明けて程なくナイターでスノボに行ったんだ。アニキと、アニキの彼女と。え?うん。アニキの車でね…。その日は事故があって渋滞してて、帰るのに結構時間がかかっちゃって。深夜1時過ぎかな。丁度アニキの彼女の家に行く途中の裏道に寺があるんだけどさ。車のヘッドライトがカーブの時に一瞬墓場を照らした時に…居る筈の無いものが居たんだよ。墓石にぴったりくっついた白い着物の老人が…」

A君「う、うわあああああああ!!!!!」
Bちゃん「ブクブクブク…」

ご覧の通り、何の意味もありません。ただ話をはぐらかしているだけです。これはあなたの「踊りたくない」という気持ちが強過ぎて、変な形で表れてしまったということです。ですが難易度的には最高レベルですし、現にBちゃんは泡を吹いて倒れている訳ですから、唐突にこんなに関係無い話で人を一人気絶させるスキルのあるあなたは、今すぐダンサーをやめて一時期流行った霊感商法みたいな詐欺とかをやってみましょう。そのうち必ず捕まりますが、娑婆にフワッと良い思い出が出来るかも知れません。

⑤難易度→測定不能「トイレに行くフリをして立ち去る」

誰が何と言おうと自分の踊りを気軽に見せたくないあなたにオススメです。もしあなたの出身が伊賀もしくは甲賀の縁でしたら秘伝の忍術みたいなやつでドロンという手もあります。が、忍の血が入っていない人が殆どですから、外に出るのには口実が要ります。結果として帰る訳ですから、相当なひんしゅくを買います。下手をすると同窓会には二度と呼ばれないでしょう。ですが只一つ、誰も傷付けないで終われる裏技が一つ存在します。それは

「会計を済ませて帰る」

という事です。あなたが帰って来ないことに腹を立てて悪口を言いまくっている級友達は会計時に事実を知り、朝5時15分位の眩しい朝日のやや右上にあなたの穏やかな笑顔を想い浮かべる事でしょう。ただ、場合によっては踊らない代わりというだけで数万円失います。諸刃の剣ですから充分に注意しましょう。

いかがでしたでしょうか?ダンサーである前に「大人」としての対応が迫られるシチュエーションでしたね。ダンサーとしての信念を貫く場所と、一般の常識に合わせる場所。この二つの状況を見極められると、あなたの身の回りの世界がほんの少し広がるのかも知れません。最後に、意味は無いですが筆者の大好きなかの戦国武将「伊達政宗」の辞世の句をお届け致します。

”曇り無き 心の月を さきたてて 浮世の闇を 照らしてぞ行く”
《訳》何も見えない暗闇の中で月の光を頼りに道を進む様に、先の見えない戦国時代。自分が信じた道を頼りにただひたすら歩いて来た一生だったなあ。

次回は「某有名ダンサー編」の予定です。
是非お楽しみに。

《かなり・えずき》