【後編】ヘッドスピンが出来ればエアートラックスも出来る!?「Nishikasai CREW」生みの親である岡野先生の独特な育成方法に迫る!


———-ダンス部廃部後の活動について———-

STAFF
そんな厳しくてレベルの高い西葛西中学校のダンス部ですが、現在は廃部してしまったと聞きます。

岡野先生
はい。
西葛西中に昨年度までいたのですが、4月に違う学校に異動になってしまい顧問の先生もいなかったので自ずと廃部になってしまいました。

STAFF
では、今は勤務外で教えにきているって感じなんですか?

岡野先生
勤務外っていうとそうですね。
せっかく続けてきたので、やりたかったらこちらでどうぞってことになって、中学生組は2人だけ残ったというか来るようになって。
この練習場所、実は自宅なんですよ。
もともと駐車場で、家の向かいにある会社が車を停めていたのですが、会社が移転しちゃってから借り手が無くてそれだったら「練習場所にしちゃえ」って。

STAFF
それで新たに「Nishikasai CREW」として誕生したわけですね。
最近の活動はどんな感じですか?

岡野先生
ここにきても毎日練習するというのは変わっていません。
基本的には3時間ぐらいは練習できるようにしています。中学生3年生は塾があったりするんで、だいたい2時間半から3時間。土日は6時間ぐらいやってると思います。
あとは、「Nishikasai CREW」のFacebookページからも彼女らのムーブ動画を発信していっています。
特に話題になったのは、Naoのトレーニング動画ですね。シェアは約2000、再生回数は17万回を超えました。

STAFF
たくさんの方がシェアしてるので自分も拝見しました。
海外でも話題になってそうですね。

岡野先生
最近では、勝手に中国・台湾の人がコピーして自分達の動画みたくするので、左端に「Nishikasai CREW」って入れるようにしたんです。
昨年12月に台湾に行ったんですけど、Naoに行列ができてました。B-boyがモジモジして写真とってくださいって(笑)。

STAFF
もう有名になってるんですね!

岡野先生
台湾ではアイドル的な人気でした。

STAFF
へー。すごいですね!
確かにこんなヤバイムーブをする女子集団は世界にも見かけないですもんね。

岡野先生
そうですよねー。
だいたい会場でショーケースをやるととBBOYの心がへし折れますね(笑)。

STAFF
確かに(笑)。やり始めの男の子とかへこみますよね。
部活でじゃなくなってからは、先生が何をしてとかではなく自分たちで決めてやっているんですか?

岡野先生
今はもう何も言わなくても自分で技の練習、ショーケースがあればショーケースの練習をするし、バトルがあればバトルの練習をしています。

STAFF
ショーケース自体を作ってるのは自分たちで作ってるんですか?

岡野先生
ショーケースは僕が作ってます。
その中にこの子達が作ったバトルルーティーンを採用して膨らましていく。
最近のショーケースは、形だけ決めてもダメでバトルルーティーンみたいなものをすこしづつ入れていかないと結果が出なくて。その辺はこの子達の発想に任せている。どう組み込むか、どうアレンジするか聞いてみる。

STAFF
ディレクション的な立場にいるわけですね。

岡野先生
そうですね。大枠な全員の合わせとかそーゆーのは自分が作ります。

STAFF
何かメンタル的な部分でどーやってここまで意識を高めさせたっていうのはありますか?

岡野先生
やっぱり負ける事に、負けた理由を明確にして、足りないところを明確にして、なあなあにしない事ですね。
次の目標を具体的に決める。最終的には日本一になるとか、世界だったりとか、抽象的なものはもちろん大きく持ってるんですけど、じゃあこの大会でここまでっていう。
いつもショーケースもちょっと難しい技が入っていて、ギリギリ達成できる作品を作ります。
たまに失敗するぐらいレベル高い技を取り入れていますね。

なので、毎回大会ごとに作品を変えてます。持ちネタっていうのはありますけど、まぁやらないですね。昔のネタ。
だから九州男児は2-3年同じショーケースをやってるじゃないですか。飽きないのかなーって思います。
きっとみんなで集まって練習する時間がないので仕方のないことなのかもしれないですが。

それが間に合わない大会には出ないです。
次は4/30に「world of dance」というコンテストがあるのでそれに向けて練習しています。

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会場が「Battle of the Year」と同じ川崎CITTAなので出るっていうのもあります。それで勝てたら万々歳ですね。

STAFF
優勝したら海外にも繋がる大会ですもんね。
海外の大会にはもうすでに結構出てるんですか?

岡野先生
いえ、台湾のみです。5月に上海に行こうかなって思っています。どうしてもアジアしかいけないですね。遠くへは疲れちゃうので。

STAFF
みんな学校も普通にある子達ですし、先生もお仕事がありますもんね。

岡野先生
そうですね。もちろん定期テストには絶対イベント入れないですし、やっぱりなんだかんだお預かりしている身なので、そこは教育的にしっかりやっています。

STAFF
なんたって学校の先生ですもんね。

STAFF
そうなんですね。
多分トーマス→エルボーエアーができるBGIRLも世界にいないと思います。

岡野先生
多分、Yumeちょっとトーマス連発してみて。10ぐらいでいい。だいたいカメラ回ると失敗するんですよ。手が滑ったりして。

STAFF
すごい!ありがとうございます!(拍手)
そういえば、練習中ずっと立って待ってるのが印象的でしたがあれはなんなんですか?

岡野先生
練習中にお尻をつけて座ることを禁止しています。
一緒に踊るとぶつかっちゃうので次いつ踊るか待っているだけなのですが、やっぱりイメージする時間が大事なので、筋トレとか、逆上がりの練習みたいなただ回ってるだけとは違うので、次どうしようとか考える時間っていうのはこういう時間。
前なんかの取材が来た時も同じこと聞かれましたがやっぱり気になるんですね。

STAFF
お尻をつけて座ることを禁止!これはまた厳しいルールがあったんですね。

岡野先生
もちろん踊りの中でお尻をつく時もありますけど、基本的にお尻をつくのは休憩。もし座るんだったら膝をつけっていつもいっています。

STAFF
すぐ起き上がりまもんね。
私語厳禁とお尻をついてはいけないというルール以外に何かあったりしますか?

岡野先生
特にはないですけど、やっぱりなりたい自分を想像しろといつも言っていますね。
部活の標語にしてたのは、「昨日の自分に負けない」ってという昨日の自分に負けるなっていうのはいい続けてきた時期があります。
今は言わなくても勝手に1日ごとにすごくなっていっています。
やっぱり台湾に行ったり、ボティで5位になったり自分たちもで世界が視野に入ってきたし、実際、台湾は行ってみたら動画に出てこない有名じゃないのにすごいのがたくさんいて、それを見て自分たちもまだまだ知らないだけで、頑張らなきゃいけないんだなというのを肌で感じたみたいです。
台湾から帰ってきてから意識がもう一段階上がりましたね。

STAFF
なるほど。
そういえばCLILともコラボしていましたね。

岡野先生
はい。
年末きてくれて、直接エアーの体を支えて教えてくたりして。彼すごい優しい人でした。
世界クラスの人が三日間普通に教えてくれるっていう貴重な体験でしたね。

この間台湾の「Reformerz Crew」が、Naoの事が大好きで西葛西に行きたいといって実際にきてくれたんです。
その時の動画も話題になっていましたね。

STAFF
海外ダンサーとの交流はすごくいい経験になりそうですね。
例えば友達と予定があるので今日はいけませんていうのはないんですか?

岡野先生
絶対ないですね。
みんなこっちを優先するために高校を選んだりしていました。もう高校に行ってダンスを続ける、「Nishikasai CREW」として活動を続けると決断した時点でそういったことはもう諦めていますね。

STAFF
逆にそういうことをしたい子は途中でやめていくんですかね?

岡野先生
そうですね。普通の女の子に戻りたいっていう子達はもちろん辞めていきますね。

STAFF
いわばトップアスリートの子達と同じ感覚ということですね。

岡野先生
多分うちのスタイルは日本では普通やらないスタイルだと思います。
アメリカの西海岸のBBOYのような、一昔前の頭に足かけたりとかそういうのが主流だった頃のスタイルなので時代と逆行しているとは思います。
やっててそっちの方が面白い。自分たちの身体能力でネタが決まり、得意技が決まるんですよね。

別に批判するわけではく、THE FLOORRIORZのような影響力のあるチームが登場すると、シーン全体が影響をうけるじゃないですか?
その右にならえ感が僕は嫌いなんですよ。ショーケースのフットワークも評価が低くて、グルーブ感がないとかBBOYINGしてないとかいわれますがそーゆーのはどうでもいい。
自分達のスタイルをただやっています。

STAFF
先生が学校の先生だからこそ、シーンに縛られず、ブレずに指導できるのかもしれないですね。
とはいえ、生徒と先生の信頼関係はすごいですよね。実際に踊っているカッコいいチームとかを見たら憧れそうじゃないですか。

岡野先生
憧れというより敵対意識のが強いかもしれません。
そういう相手にいつも負け続けていると、だんだん嫌いになってきて(笑)。

STAFF
本当に負けず嫌いな子たちなんですね。
しかしそこまで真剣に向き合って、学校の先生をやりながら大変ですよね。
そういえば、活動費とかはどうしてるんですか?

岡野先生
はい、大変です(笑)。
まあ楽しいからいいんですけどね。
活動費は、基本的には僕が払っています。
もちろん親御さんが交通費を出してくれたり、僕の慰労会を開いてくれたりします。
けど、勝てない大会に連れて行って、これで出たいんでお金出してくださいよ。とはなかなか言いづらいのですし、連れて行く以上大会参加費とか、そのくらいはご奉仕させしていただく。

STAFF
えー!それはまた驚きです。
それダンススタジオのコンテストクラスをやってるインストラクターはそんなこというなよー!とか思うかもしれません(笑)。
では月会費とかはどうしてるんですか>

岡野先生
月会費はとらないです。
いないからわからないですけど、結局自分の子供がいたら出演代も衣装代も出すわけじゃないですか。それと気分的には一緒ですね、きっと。
もう子供みたいなもんです。親戚というか家族というか。
だからお金をかけることに抵抗はないですね。これだけ頑張っているので、こういったサポートはしてあげたいんです。

STAFF
素晴らしい考えですね。
部活で毎日切磋琢磨して作り上げてできたからその特殊な関係ですね。
最後に先生としての目標はございますか?

岡野先生
部活でもなくなってこの関係はなんだろうと思いますが、この特別な環境で生まれた関係性が他にはない特殊な団体を作り上げたのかもしれません。
お互いよくわからないけど繋がっているという感じですね。
今後の目標は、もちろん「Nishikasai CREW」を世界に連れていくことです。
あとは、私立の学校の教員として部活をやってみたい思いがあります。

STAFF
私立の学校の教員!
そうなったらまた新たな◯◯CREWが生まれるんですかね!
今後も、「Nishikasai CREW」、そして岡野先生のご活躍を楽しみにしています!
ありがとうございました。

「Nishikasai CREW」の最新動画はこちらから!
オフィシャルFacebookページ : https://www.facebook.com/nishikasaicrew/