FOUNDNATION結成のきっかけとは?WING ZERO x SHUVAN × ISSEI 対談 [前編]

世界を舞台に戦うブレイクダンスチームFOUNDNATION。 チーム結成のきっかけから若手メンバーISSEI加入の流れまでをWING ZERO x SHUVAN × ISSEIの3名が語る。

特別対談企画としてWING ZERO、SHUVAN、ISSEIにDewsが独占インタビュー!
日本人初Red Bull BC Oneでの優勝が記憶に新しいのISSEIをはじめとし、その師匠として九州男児を育て上げたSHUVAN、さらに、ISSEIのRed Bull BC One優勝を間近で応援し誰よりも先に喜びを見せ、FOUNDNATIONを支えているWING ZERO。
そんな三人が集結し、それぞれの出会いや、ISSEIがFOUND NATIONにはいった経緯、さらには失恋トーク、Red Bull BC One優勝の感動裏話などDewsでしか聞くことのないコアなトークを[前編][後編]にわたり公開。


 
 

はじまりは安田ビル。WING ZEROとSHUVANの出会い

インタビュワー:
まず出会いから教えてください。WING ZEROとSHUVANはいつぐらいに知り合い、FOUND NATIONとして一緒になったのでしょうか?

WING ZERO:
自分が東京に上京したのが、高校を卒業して18歳の時。春に山梨から大学進学で上京してきたんですね。そのときにFOUND NATION自体はもうもちろんあって。

練習場所を探して行った場所が一番ダンサーの聖地と言われている安田ビル(現損保ジャパンビル)。そこで練習してたら色んな同じ境遇の上京してきたBBOY達がいて、流れで仲良くなったうちの一人がSHUVANだったというのが最初だと思います?

wing zero

SHUVAN:
はい、そうですね、流れ的には。

僕は福岡から上京して、安田火災っていう練習場所がすごい有名だったので、ちょいちょい練習に行っていってたら、WING ZEROとは話も合って、ああ、同じ歳なんだみたいな感じで。

僕が福岡にいた頃からFOUND NATIONのブログを実は見ててですね。ぼく的には「え、この人ブログの人?」って感じでした。

巡り合わせと言ったら巡り合わせですね。練習場所に昔から僕が情報を仕入れに行ってたBBOYのサイトの住人がいて、話してみたら話しが合うんですよね。特に海外の話が。

shuvan

WING ZERO:
そうそう。話は合った(笑) 同じくらいのタイミングでチームメイトのBUSTA BASH(小次郎)とも会ったんですよね。

インタビュワー:
それは2008年とか2009年とかですか?

SHUVAN:
いや、もっと前です2005年。それからの付き合いなんで、かれこれもう12年目だ。他にもFOUND NATIONにはリーダーにDRAGONがいて。何!?そのすごいやつ!みたいな感じでですね。さらにそのリーダーの上に創設者のBOUNCEっていう外人がいるって聞いて。すごい組織だなって。

dragon
※DRAGON

SHUVAN × ISSEI × WING ZERO
※BBOY BOUNCE

SHUVAN:
僕はFOUND NATIONは入りてー!と思ってですね。普通に。その後、山梨まで行ってお願いしてですね。

WING ZERO:
一緒に山梨に遊びに行ったんですよ。それで、SHUVANとBOUNCEとDRAGONとかみんな会って、練習したりして。

SHUVAN:
そう、自然の流れで。

WING ZERO:
入る、メーン?みたいな?

SHUVAN × ISSEI × WING ZERO

SHUVAN:
実際、俺の事好きならばぜひ、入りたければどうぞ的な。ほんとファミリー的な感じの要素が、すごく強くてですね。

WING ZERO:
そうですね、元々もっとファミリー嗜好が強いんです。クルーというかまあファミリーだったので、元々は。

SHUVAN:
WING とFREESTYLE SESSION JAPANで3人でクルーバトル出たりとかもしたよね。まあ、そう言う意味では、巡り合わせというか息が合う。俺がいじめっこでWINGがいじめられっ子だったんですけど。はは。

WING ZERO:はは…。

レッスン生同士からチームメンバーへ。SHUVANとISSEIの出会い

インタビュワー:
ISSEIは2人の10歳くらい歳下だと思うのですが。当時は小学生ですよね?。ダンスを始めたのは久留米のSTUDIO MJに入ったときですか?

ISSEI:
そうです。MJに入ったのはだいたい5歳。幼稚園年長さんの頃すっよ。

SHUVAN × ISSEI × WING ZEROインタビュー

インタビュワー:
14年前となると、WING ZEROとかが上京してきた頃と同時期ですね。

ISSEI:
ちょうどその頃にダンスをし始めました。

WING ZERO:
え、俺が東京に上京した頃なんだ?

SHUVAN:
うん。居た居た(スタジオに)。

インタビュワー:
SHUVANに聞くけど、入りたてのISSEIの印象はどうでしたか?

SHUVAN:
そうですね、色々他のインタビューでも言うんですけど、実際印象がなくてですね。あんまり覚えていないんですよね。

WING ZERO:
数ある中の生徒の一人。

SHUVAN:
そうなんですね。ある日練習が嫌なのか、スタジオのトイレに閉じこもっているISSEIがいたんですよね。代表(SHUVANの母)が言うには『なにこの美男子は!』…というような印象だったらしく。

SHUVAN × ISSEI × WING ZERO
※写真はイメージです。

こんな子うちのスタジオに居るの?っていう(笑)。当時はすごくセンスがいいって感じではなかったんですけど、アピールというか表現というか、自然と出てくる「主張」みたいなものがすごくて。

思うに、人に見られる事が好きで、とにかく努力を惜しまない子だったんですね。これは、僕が実際感じた事ではなくて、一番近くで見た代表がISSEIを見て思った事なんですけど。「この子は将来に化ける!確実に世界に行く器だ。」と言っていたので。

インタビュワー:
オーナーが?

SHUVAN:
はい。なんで、俺は実際自分にとってはISSEIはちょっと煙たい存在でですね。というのも、僕も当時18、9でして。下を育てるというか、まず自分中心の時期でやりたくて 「なんで俺が下を育てなきゃいけないの?」 みたいな気持ちでした。

なので、ISSEIに関しては印象というかですね、気がつけばいつの間にか頭角を現してきて、努力して来たって言うかたちですね。

インタビュワー:
逆にISSEIから見た時のSHUVANの印象はどうでしたか?

issei

ISSEI:
初めのきっかけは、ダンスイベントを見に行った時にSHUVANさん踊ってて、アクロバット上手い人だなーって思って。

なんかお兄ちゃんみたいな感じだったんですよ。すごい楽しい、一緒に居たら楽しいんだろうな?このお兄ちゃんみたいな。初めて会った時はそういう印象でした。「(SHUVANを)しゅうへいくん」って呼んでたんです、僕は。

SHUVAN:
懐かしいなー。確かに「しゅうへいくん」って呼んでた。

ISSEI:
で、SHUVANさんが九州男児の先生をし始めてから「先生」って。「さん」とか「先生」付けで呼ぶようになりましたね。

SHUVAN:
実は僕もISSEIもレッスン生同士スタートだから同僚なんですね、最初は。で、途中から先生とレッスン生という形になったんです。

インタビュワー:
SHUVANもスタジオのレッスン生だったんですね。

SHUVAN:
あまり知られてないんですけど「九州男児新鮮組」っていうチームは「九州男児」の初代のリーダーが僕でですね、ISSEIが「新鮮組」のリーダーなんですね。言うなれば、一緒になった「九州男児新鮮組」は言い方は悪いけど、ISSEIありきのチームだったんですね。

SHUVAN × ISSEI × WING ZERO

九州男児新鮮組にメンバーでの中で、最初にチームとしての基礎を作ったのはYU-KI、RYO、ISSEIの3人でした。その中でも、YU-KIが実はすごいピックアップされててですね。

記憶に残ってるスタードラフト会議の出演も、YU-KIのランドセルのCMの流れからなんですね実は。

実際にテレビのステージに立つとYU-KIよりもやっぱりISSEIが輝くんですよね。そこでどんどんISSEIが頭角を表していって。有名なチームってやっぱり、絶対的なエースが一人いるんですよね。

インタビュワー:
RYO、YU-KI、ISSEIっていう実力者が揃ってるって感じですが、育成するのは大変でしたか?

SHUVAN:
これ結構ジャッジコメントで言うんですけど、当時は僕もバトルオブザイヤーという世界大会に行って、自分らの世代では世界チャンピオンは出ないだろうなという正直感じてしまってたんですね。

やっぱり自分が世界に行った時に感じたものを伝えたいって、世界の風というか。世界ではこういう風にもうブレイクダンスが動いているっていうふうなのを、ISSEI、YU-KI、RYOには出来る限り力の限り伝えていたんですね。なので、コツというよりも行動ですかね。

インタビュワー:
例えばモチベーションの維持とかはどうしてましたか?

SHUVAN:
そうですね、まず自分がモチベーションの維持をしていかないといけないので。なんで、先生っていうのもあるので、本音をある程度隠してました。

で、今になってISSEIによく言われるんですけど、「僕の本当の姿が見えない。」って言うんですよね。今思うと仮面を被ってレッスンをしたんですかね。難しいですね、言葉にするの。

ISSEI:
まじで分かんなかったです(笑)。怒ってると思ったら3分後に笑ってるし、笑ってる冗談言ってると思ったら、30秒後にはキレているし。

SHUVAN先生が、すごい基礎を大事にしてくれていました。今になってなんですけど、僕らのことが好きだったんだろうなって、今は勝手に、俺、思っています(笑)。SHUVANさんって昔から、キッズといるイメージがあったんですよね。俺らみたいなちびっことかに、ものすごい優しくしてくれて。

インタビュワー:
ISSEIが大きくなるにつれて、「先生」とのつき合い方は変わってきましたか?

ISSEI:
変わって来ました。SHUVANさん自体もすごい僕に、本音を言ってくれますね。レッスン終わってごはんに行く時とかもあって、同じチーム(FOUND NATION)になったっていうのもあるし、接し方は変わった部分は結構ありますね。

SHUVAN:
いわば、スタートがレッスン生同士で、次はレッスン生と先生で、最後(現在)はチームメンバーっていうこの三段階。

SHUVAN × ISSEI × WING ZEROインタビュー

 

WING ZEROとISSEIの出会い。FOUNDNATIONへの参加

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