ダンサーと協会の論争が話題!ストリートダンスの資格を一覧で比較
ダンスに資格が必要なのか? ダンスシーンでは度々そんな議論が繰り広げられている。 先日も協会とダンサーでの言い合いがSNS上で行われ、話題となっていた。 そこで、今回は、ダンスの資格を比較しながら話題となっている議論の一連の流れをまとめた。
皆様は、ダンスに資格というものが存在するのはご存知だろうか?
現在、日本には様々なダンス協会が存在し、ダンスシーンの向上やインストラクターの育成を目的にダンサー、インストラクターの資格や検定などを創設している。
各協会のオフィシャルサイト上では、目的や理念などが掲載されていたので、いくつかをまとめてみた。
JSDA(日本ストリートダンス協会)
JSDAの理念 JSDAが目指すダンスの未来
1、ダンサーの社会的信用・地位の向上を目指します。
2、活躍・表現の場を創出し、世界に羽ばたくダンサーの活動を支援します。
3、ストリートダンスの普及・発展を促進し、ダンスビジネスの確立・マーケットの拡大に貢献します。
引用 : http://jsda.info/about/
JDAC(一般社団法人ダンス教育振興連盟)
一般社団法人 ダンス教育振興連盟JDAC(ジェイダック) は、学校教育に取り入れられたダンス(創作ダンス・フォークダンス・現代的なリズムのダンス)の普及・振興のため、文部科学省の後援を受け、全国各地で指導者、インストラクター育成の研修会を実施し、指導者のレベルに応じた資格(ライセンス)を発行しています。
研修会は、学習指導要領に基づいた内容で、ダンスの指導方法に重点を置いて実技と講義を実施し、生徒とのコミュニケーションの取り方や、ダンス理論、指導マナー、安全対策など、「ダンスが上手く踊れなくてもダンスの指導ができる」講習を行っております
引用 : https://www.jdac.jp/information
社団法人ストリートダンス協会認定
世界中のストリートから数多くの芸術・文化が生まれてきました。自己表現の一つであった作品が人の共感を呼び、やがて多くの人の心を動かす感動となり、世界中の人々に知られるまでになった作品が沢山生まれています。その様な夢に生きることを目指すダンサーたちにとって確固たる目標を作り夢に向かえる環境づくりを目指します。
引用 : http://www.streetdancekentei.com/mokuteki.html
NSSA(公益社団法人日本ストリートダンススタジオ協会)
NSSAはストリートダンスやリズムダンスを安全・安心で、青少年から中高年までが楽しめる芸術・スポーツとして発展させ、さらに大きく飛躍させることを目指し、ストリートダンスやリズムダンスの素晴らしさをあらゆる人々が享受できるよう取り組んで参ります。
引用 : http://nssa.or.jp/about/about.html
JDSAC(日本ダンス技能向上委員会)
小学生から中学校及び高校、大学、成人(生涯)におけるダンス及び、チアダンスの指導者ならびに一般のダンサーの技能の向上と、ダンス及び、チアダンスの更なる普及に寄与し、指導員対象技能認定プログラムの開発・普及、ダンス及び、チアダンスに関する選手権大会・イベント並びにダンス及び、チアダンスに関する情報収集及び発信を通じて、コミュニケーション豊かな社会、楽しさや喜びを共有する社会を目指し、社会に貢献することを目的として設立されました。
※本委員会は非営利団体であり、利益を追求する団体ではありません。各協賛企業の協力のもと、活動しております。
引用 : http://jdsac.jp/about/
驚いた方も少なくはないと思うが、ダンスの協会、ストリートダンスよりのものだけでもこんなにも種類があるのである。
それぞれ若干の差異はあるものの基本的には、ダンサーの社会的地位の向上やインストラクター、指導者としての技能向上などを主として目的に掲げている様子。
そんな中、ここ数日SNS上では、ストリートダンスの資格について様々な論争が起きている。
発端となったのは、ダンサーとして様々な実績を残し、現在ダンス指導に熱をいれ、SNS上でも様々な哲学を発信するダンサーBROTHER BOMB氏のツイート。
こんなに価値の無いペラペラな資格取ろうとする奴はバカだし根っこがリアルじゃない。手っ取り早く証明するザコダンサー証明書。文科省?そいつらダンサーなの?ダンス経験無くても1日で取れる?💢本当にダンサーを思うなら指導者に海外からオリジネーター呼べ
ダサい金の稼ぎ方すんな
実力が資格だ https://t.co/cSMBKOHQA0— BROTHER BOMB (@bro_bomb) 2016年12月26日
Dewsのお問い合わせから記事として上がったJDACによるダンス検定の情報に対してのコメントである。
このツイートは多くのダンサーが拡散し、物議を醸していた。
そして、先日、対象となったJDACの代表理事である久岡和也氏からBROTHER BOMB氏の投稿へリプライが届いた。
@bro_bomb JDACの久岡と申します。ご意見ありがとうございます。誤解されている部分もあるかと思いますので、ぜひ私のツイートやHPもご覧下さい。ダンス技術やスキルの資格ではなく多くの方にダンスの素晴らしさを広めるためのものでもあります。また1日で取れるのも初級のみです。
— JDAC久岡和也 (@kazjdac) 2017年1月27日
久岡和也氏のツイートを辿ってみるとその数日ほど前に、JDACの資格についての説明を投稿していた様子。
まず1日で取れる資格というのはいくつかあるJDACの資格の中であくまで入り口となる「初級資格」です。初級の定義は「ダンスの素晴らしさ、楽しさを広く伝えていく」もの。上級の資格には試験もあります。そして研修内容もダンスのスキルやセンスを上達させる事ではなく指導方法に特化しています。
— JDAC久岡和也 (@kazjdac) 2017年1月16日
ですのでJDACの資格はダンサーの方々のスキルやセンスを証明したり、また評価するようなものではありません。検定とも違います。例えば、主に学校などでダンスが苦手な子や好きではない子に対して、どうやったら楽しく教えることができるか、といったような指導のコツを研修ではお伝えしています。
— JDAC久岡和也 (@kazjdac) 2017年1月16日
ましてやダンサーの方々を否定するものでは全くありません。むしろJDACはダンサーの方々の素晴らしいダンスを、今まで触れたことのなかった層へ届ける橋渡しの役目も果たしたいと思っています。学校の先生や子ども達にも目の当たりにしてもらい、ダンスの素晴らしさを直に感じて欲しいと思います。
— JDAC久岡和也 (@kazjdac) 2017年1月16日
またJDACの資格を取って下さったダンサーの方には、例えば家庭教師のトライさんと連携した「ダンスの家庭教師」としての活躍、スマートコーチによるオンラインレッスン開講、企業や自治体のイベント出演、学校や地域での指導など、新たなお仕事や活躍の場をご提供できるよう活動しています。
— JDAC久岡和也 (@kazjdac) 2017年1月16日
しかし、このリプライに対しBROTHER BOMB氏が更に反論。