フィジークってどんな競技?やボディビルとの違いを詳しく解説
「フィジークとは何?」ボディビルと似ているけれど、一体何が違うのかわかりませんよね。実は、同じ筋肉を対象としているのに、競技の中身は全くの別物です。フィジークではトータルパッケージと呼ばれる「あらゆる見た目」が重要視されます。記事ではフィジークの基本からボディビルとの違いまで解説していきます。ぜひ最後まで読んでください。
フィジークとは
フィジークとは「体格」という意味です。日本ではあまり知られていませんが、海外では人気の競技でプロ選手がいるほどです。
プロの大会で優勝すると1,000万円以上の賞金が出ることもあり、海外での競技人口が多くなっています。さらにはフィットネス関連のスポンサーもつくことがあります。
フィジークとボディビルは見た目が一緒に見えるため、素人にはわかりにくい競技かもしれません。簡単に違いをお伝えすると、筋肉以外の見た目、髪型や着用するパンツも評価対象となる競技です。
コンセプトの違いがあり、ボディビルの場合は「とにかく大きい筋肉」とされますが、フィジークの場合は「誰がみてもいい男」や「海が似合う体」とされています。
フィジークに参加している人のことを、「フィジーカー」と呼びます。基本的に自分で大会にエントリーします。
フィジーカーは出場する大会に向けて、体の仕上がりを調整しますが、食事にも気を使って大会に望みます。マクロ計算をするなど、大会に全力を注いでいます。
マクロ計算とは、マクロ栄養素である、「タンパク質・脂質・炭水貨物」をバランスよく摂取するために行う計算です。とても手間のかかる計算になります。
フィジークは格闘競技と同様に階級分けされます。フィジークの場合、男女共に身長で階級が決まります。
男性専用のフィジークを「メンズフィジーク」と呼び、女性専用のフィジークを「ウィメンズフィジーク」と呼びます。メンズフィジークの方が認知度が高いとされています。
日本で大会を開催している団体は3つあり、JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)FWJ(Fitness World Japan)SSA(サマースタイルアワード)が主な団体になります。
フィジークとボディビルの違いとは
フィジークとボディビルは見た目は似ているが、その審査基準や評価対象が大きく異なってきます。
ボディビルは筋肉の大きさを魅了する競技ですが、フィジークの場合は筋肉だけではない見た目の部分も大きく影響します。ボディビルに比べると、やや細身にみえる印象を受けます。
ボディビルでは筋肉の大きさや脂肪の少なさなど「全身の筋肉」を審査します。一方でフィジークでは基本的に「上半身」のみの審査を行います。
服装の違いが関係しており、ボディビルは「ブーメランパンツ」と専用のボディビルパンツを履きますが、フィジークは海が似合う男がコンセプトのため、サーフパンツを履きます。
そのためフィジークでは、下半身はほとんど評価されず、ボディビルのような極端な筋肉は求められません。逆に減点対象になってしまいます。
下半身が評価対象にならないのは、サーフパンツによって下半身周りの筋肉が隠れてしまうためです。フィジークでは、トータルパッケージが評価される競技となります。
トータルパッケージとは、身体や髪型、パンツのデザインも含めた審査になります。
フィジークの面白いポイントは、腹筋などに力を入れながら自然な笑顔でいることを要求されます。全身に力を入れすぎては評価が下がってしまうため、ボディビルのように全身に力を入れません。見た目は似ていますが正反対の競技とも言えるでしょう。
主な評価対象の違いを以下にまとめました。
【ボディビルの評価対象】
イメージ「とにかく大きい筋肉」
・筋肉量とバランスが重要
・筋肉が大きく脂肪が少ない
【フィジークの評価対象】
イメージ「誰がみてもいい男」「海が似合う体」
・腹筋と上半身のアウトライン(Vシェイプ)
・表情や髪型、パンツのデザイン
見た目は似ていますが、審査基準が異なる競技になります。