ベントオーバーローイングは広背筋に効く!背中や腰を痛めないやり方を解説

前傾姿勢のままバーベルを引き上げる動作を繰り返し、広背筋を鍛えるウエイトトレーニング種目「ベントオーバーローイング」。逆三角形ボディを目指している人や、筋トレ上級者におすすめの種目です。そこで今回は、ベントオーバーローイングの正しいやり方やコツを解説します。

前傾姿勢をキープし、バーベルをお腹の方に向かって引き上げる「ベントオーバーローイング」。効率よく広背筋を鍛えられる種目ですが、間違ったフォームで続けていると背中や腰に痛みが出ることも・・・。

そこで本記事では、背中や腰を痛めないベントオーバーローイングのやり方を解説します。

  1. ベントオーバーローイングは広背筋に効く!
  2. 背中や腰を痛める!?ベントオーバーローイングの間違ったやり方
  3. ベントオーバーローイングの正しいフォーム
  4. ベントオーバーローイングの効果を上げるコツ

ベントオーバーローイングは広背筋に効く!

ベントオーバーローイングとは、前傾姿勢をキープした状態でバーベルを引き上げるウエイトトレーニングです。ダンベルやスミスマシンを利用することもありますが、基本的にはバーベルを使用して行います。ベントオーバーローイングのフォームは一見シンプルに思えますが、前傾姿勢をキープしたままバーベルを上げるのは至難の業。正しいフォームで行えるようになるまで時間がかかるので、どちらかといえば筋トレ上級者向きのトレーニングと言われています。

ベントオーバーローイングで鍛えられるのは、背中の下部に位置する「広背筋」です。広背筋は上半身で最も大きい筋肉であり、鍛えることで基礎代謝アップが叶います。また、広背筋を鍛えると背中に厚みが増し、逆三角形ボディに近付くことができます。さらに肩こり解消や猫背・反り腰の解消など、嬉しい効果がたっぷり!

ベントオーバーローイングで鍛えられるのは、広背筋だけではありません。上腕二頭筋・三角筋・僧帽筋・菱形筋などに刺激を与えることもできるので、鍛えたい部位を意識しながらトレーニングに励みましょう。

背中や腰を痛める!?ベントオーバーローイングの間違ったやり方

ベントオーバーローイングで背中や腰が痛くなる原因は、下記の通りです。

①ヒップヒンジができていない

ヒップヒンジとは、骨盤を前傾させてお尻を奥に押し込むような動作のこと。このときにヒップヒンジできておらず、猫背になってしまうと背中や肩に負荷がかかりすぎてしまいます。その結果、背中や腰に痛みが出てしまうことも・・・。

ベントオーバーローイングを行う前は必ずハムストリングスのストレッチを行い、猫背や反り腰にならないようにヒップヒンジを心掛けましょう。

②バーが体から離れすぎている

ベントオーバーローイングはバーと体を密着させて行います。なぜならバーと体が離れてしまうと、腰に大きな負担がかかってしまうからです。バーは体に密着させ、腕ではなく背中で引き上げるイメージを持ちましょう。

③扱えない重量で無理やりトレーニングしている

重たすぎるバーベルを引き上げようとすると、肩甲骨の挙上(シュラッグ:肩をすくめる動き)がメインになってしまいます。この場合は重量を落とし、軽めのバーベルを使用することで背中や腰の痛みは軽減するはずです。

④腹圧が高まっていない

腹圧が高まっていないと、脊柱を支えることができずに腰を痛めてしまいます。腹圧が高まった状態、いわゆる“上半身がお腹に乗っている状態”が分からない人は、ベルトやコルセットを装着してベントオーバーローイングを行ってもOKです。

ベントオーバーローイングの正しいフォーム

1. 足を肩幅を目安に開き、肩幅程度の手幅でバーベルを持つ。
2. 骨盤を前傾させ、お尻を引くようにして前傾姿勢をとる。(体を倒す角度は45°を目安にする)
3. お腹の方に向かってバーベルを引き上げる。
4. 同じ軌道を通りながらバーベルを下ろす。
5. 3~4を繰り返す。

回数

筋力アップを狙う場合:1~6回×3セット
筋肥大を狙う場合:6~12回×3セット
筋持久力アップを狙う場合:15回以上×3セット

頻度

初心者は週1回、上級者は週2回を目安に行いましょう。

重量

女性は10kg以下、男性は30kg程度から始めてみてください。そこから徐々に重量を上げ、広背筋に効かせていきましょう。

ベントオーバーローイングの効果を上げるコツ

ベントオーバーローイングは手幅やバーの握り方を変えることで、鍛えられる部位を変えられるトレーニングです。以下のコツを参考に、鍛えたい部位によって手幅やグリップを変えてみましょう!

①手幅を狭めると広背筋下部に、手幅を広げると三角筋後部に効く

ベントオーバーローイングを行うときの手幅は、肩幅が目安だと解説しました。この手幅をもう少し狭めると、広背筋下部への負荷を高めることができます。逆に手幅を広げると、三角筋後部や僧帽筋に効かせることができます。

②順手より逆手の方が広背筋の収縮を感じやすい

ベントオーバーローイングを行う際、グリップは順手より逆手の方が広背筋の収縮を感じやすくなります。広背筋の収縮を実感できない人や、筋トレを始めたばかりの初心者は、逆手で試してみてもいいかもしれません。

③オーバーワークにならないように気をつける

ベントオーバーローイングは週1~2回で十分です。早く効果を出したいからとトレーニングをやりすぎてしまうと、疲労がたまってケガに繋がることも・・・。オーバーワークにならないように、適切な回数と頻度を守りましょう。

④バーベルを下ろすときに息を吸い、引き上げるときに息を吐く

筋トレにおいて、呼吸法は重要なポイントとなります。トレーニングの質を上げるために、効率よく体に酸素を取り入れなければなりません。

ベントオーバーローイングではバーベルを下ろすときに息を吸い、引き上げるときに息を吐くのが基本です。最初は呼吸に意識を向けるのは難しいかもしれませんが、正しいフォームに慣れてきたら呼吸法も意識してみてくださいね!

まとめ

筋トレ上級者向けのベントオーバーローイングは、比較的難易度の高いウエイトトレーニング種目です。猫背や反り腰にならないように、しっかりとヒップヒンジすることが重要になります。背中や腰に痛みが出た場合はただちにベントオーバーローイングを中止し、この記事を参考にフォームを見直してみてください!

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