膝を痛めないフルスクワットのやり方!ハーフスクワットの違いも解説

お尻が膝より低くなるぐらいまで腰を深く落とし込む「フルスクワット」。一般的なスクワットより深くしゃがみ込むフルスクワットは、下半身全体を効率よく鍛えられるのでお尻や脚の引き締めに最適です。ということで今回は、フルスクワットで鍛えられる部位や正しいやり方、ハーフスクワットとの違いを解説します。

太ももが床と平行になったところでストップせず、もう少し深くしゃがみ込むスクワットのバリエーション「フルスクワット」。ハーフスクワットより膝に負担がかかりそうですが、じつはそうではないのだとか!?

さっそくフルスクワットのやり方や効果を上げるコツ、フルスクワットとハーフスクワットの違いをみていきましょう!

  1. フルスクワットとは
  2. 膝にかかる負担は?フルスクワットとハーフスクワットの違い
  3. フルスクワットの正しいやり方
  4. フルスクワットの効果を上げるコツ
  5. スクワット全20種類を紹介!

フルスクワットとは

フルスクワットとは、お尻が膝より低くなるぐらいまで腰を深く落とし込むスクワットを指します。パワーリフティングの大会等で行われるスクワットで、下半身全体の引き締めに効果的です。フルスクワットは自重で行う場合もありますが、バーベルを使用して行う場合が多いですね。

そんなフルスクワットで鍛えられる部位は、以下の3つです。

大腿四頭筋

大腿四頭筋とは、太ももの前側にある4つの筋肉(大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋)の総称です。大腿四頭筋は人体で最も強くて大きい筋肉といわれており、鍛えると脚力が向上するだけでなく、基礎代謝アップも期待できます。ダイエット中の人やスポーツをする人、とくに跳躍系の種目に取り組んでいる人は積極的に鍛えましょう。

ハムストリングス

ハムストリングスとは、太ももの裏側にある3つの筋肉(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)の総称です。ハムストリングスは骨盤(座骨)と膝下の裏側についており、走ったり跳んだりする動作に重要な役割を担っています。

大殿筋

大臀筋はお尻を覆っている筋肉です。大臀筋を鍛えることでヒップアップできるので、スタイルアップを目指す人は積極的に鍛えたいですね!

膝にかかる負担は?フルスクワットとハーフスクワットの違い

スクワットにはさまざまな種類がありますが、一般的に知られているスクワットは膝の角度が90°になるところまでしゃがみ込む「ハーフスクワット」でしょう。フルスクワットよりしゃがみ込む深さが浅いハーフスクワットは、フルスクワットより楽で体への負担が少ないと思われがちですが、それは正しいとはいえません。

お尻が膝より低くなるぐらいまで腰を深く落とし込むフルスクワットは、大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋に大きな負荷をかけることができるので、下半身の筋肉の筋肥大やヒップアップに効果的です。ここでハーフスクワットよりフルスクワットの方が膝に負担がかかると勘違いする人がいますが、じつは大腿四頭筋をはじめとする筋肉の関与が大きいので膝への負担は小さくなります。

一方で、フルスクワットより浅くしゃがみ込むハーフスクワットは、中途半端な位置から切り返すことになるので膝に負担がかかるといわれています。膝への負担をみると、フルスクワットよりハーフスクワットの方が負担が大きいといえるでしょう。

ただし、フルスクワットはハムストリングスの柔軟性がなければ腰を痛める可能性があるので要注意です。柔軟性や筋力に自信のない人は、ハーフスクワットの方がケガのリスクを抑えられるかもしれません。

【結論】
・フルスクワットよりハーフスクワットの方が膝にかかる負担は大きい。
・フルスクワットよりハーフスクワットの方がハムストリングスや腰のケガのリスクは小さい。
・フルスクワットとハーフスクワットのどちらを行うかは、目的や体のコンディションに合わせて決めるべき。

フルスクワットの正しいやり方

1. 足を肩幅程度に開いて、つま先をやや外側に向ける。
2. 胸を張り、お尻が膝より低くなるぐらいまで腰を深く落とし込む。
3. 重心がブレないようにゆっくりと立ち上がる。(バーベルを使用する場合は、バーベルよりお尻を先に上げないように注意する。)

回数

筋力アップを狙う場合:1~6回 × 1セット
筋肥大を狙う場合:8~10回 × 1セット
筋持久力アップを狙う場合:15回以上 × 3セット

頻度

初心者は週1回、中~上級者は週2回を目安に行いましょう。

フルスクワットの効果を上げるコツ

下半身全体を鍛えられるフルスクワットは、お尻や脚の引き締めに効果的なトレーニングです。そんなフルスクワットの効果をさらに上げるには、どのようなことを意識すべきでしょうか?

以下にフルスクワットの効果を上げるコツをまとめたので、筋トレ前に目を通しておきましょう。

フルスクワットのコツ①しゃがみ込む深さを守る

フルスクワットはしゃがみ込む深さが浅すぎても、深すぎても効果が薄くなってしまいます。しゃがむ深さが浅くなるとハーフスクワットになり、太もも裏とふくらはぎが当たるまでしゃがみ込むと、ウエイトリフターが取り組むフルボトムスクワットになります。

ハーフスクワットもフルボトムスクワットも、フルスクワットより膝や股関節に負担をかけることになるので、お尻が膝よりやや低くなるところを目がけて動作を行いましょう。

フルスクワットのコツ②腹圧をかける

息を吸い、腹筋にグッと力を込めて骨盤やお腹を固定し、どっしりとした状態を作りましょう。腹圧のかけ方が分からない場合は、ベルトやコルセットを巻いてもOKです。腹圧をかけると重量の大きいバーベルを扱えるようになるので、下半身への負荷を大きくできます。

フルスクワットのコツ③胸を張って背筋を伸ばす

胸を張って背筋を伸ばした状態で行うことで、フルスクワットの効果を最大限に引き出すことが可能になります。猫背になるとフォームが乱れてしまい、下半身への負荷が大きくなりすぎてしまうので要注意です。

フルスクワットのコツ④呼吸法を意識する

フルスクワットではしゃがむ時に息を吸い、立ち上がる時に息を吐くのが基本です。正しい呼吸を行うことで腹圧をかけやすくなるので、フォームが乱れにくくなり、結果としてケガのリスクを抑えることができます。また、呼吸と動作を組み合わせることで筋肉をスムーズに動かせるようになるので、フルスクワットの回数を増やすことが可能になるでしょう。

スクワット全20種類を紹介!

スクワットはフルスクワットとハーフスクワットの2種類だけではありません。じつは20種類ものスクワットが存在するんです!
こちらの記事ではスクワット全20種類を紹介しているので、挑戦したいスクワットを見つけてみてくださいね。

まとめ

意外なことに、ハーフスクワットより膝への負担が少ないフルスクワット。とはいえ負担の感じ方には個人差があり、必ずしもフルスクワットの方が負担が少ないとは言い切れません。また、フルスクワットはハムストリングスの柔軟性や、ある程度の下半身の筋力を必要とする種目なので、無理なく取り組めるスクワットを探してみてくださいね!

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