「クラウド・ラッパー」の先駆けとなったポスト・マローンのエピソードを紹介

SoundCloudからメジャーヒット曲を輩出し「クラウド・ラッパー」の先駆けとも言われる彼のプロフィールや、自由奔放なエピソードを紹介します。

2019年9月6日に発売された『Hollywood’s Bleeding』が2019年にアメリカで最も売れたアルバムとなり、若干24歳という若さで大成功を収めたポスト・マローン。一体彼はどんな人物なのでしょうか?

  1. ポスト・マローンのプロフィール
    1. ポスト・マローンの経歴
  2. これまでのポスト・マローン
  3. ポスト・マローンの今すぐ聞くべき名曲10選

ポスト・マローンのプロフィール

ポスト・マローン(Post Malone)はアメリカのラッパー。彼は作詞や楽曲製作も手掛けており、彼の歌声が放つ独特な雰囲気や様々な音楽ジャンルを融合させた彼の楽曲は世界中で人気を呼びました。

彼は1995年7月4日にニューヨーク州シラキュースで生まれテキサス州グレープバインで育ちました。父親がDJで、幼いころからヒップホップを始め様々なジャンルの音楽に触れ合っていました。9歳の時に、テキサス州グレイプバインに引っ越し、本格的にギターを始めました。
16歳の時にAudacityを使って、初めてのmixである「Young and After Them Riches」を作成しました。
大学を退学した後はカリフォルニア州ロサンゼルスに引っ越し、自身のラストネーム「ポスト」と、 ラップネームジェネレータに変換された「マローン」組み合わせた「ポスト・マローン」という名で活動し始めました。

ラッパーとしてのキャリアをスタートさせたのは2015年にデビューシングル「White Iverson」をリリースしたときでした。
初シングル「White Iverson」の成功によりリパブリック・レコードとの契約が成立。
それ以降もポスト・マローンはアルバム『Stoney』で4位を、アルバム『Beerbongs&Bentleys』と『Hollywood’s Bleeding』では1位を獲得し、
異例の大ヒットを放っていきました。

ポスト・マローンの経歴

大学を退学しロサンゼルスに引っ越したポスト・マローンは、何人かのプロデューサーとアーティストで結成されたグループ「BLCKVRD」で音楽制作を行いました。その後、メンバーと共にサンフェルナンド・バレーに引っ越し、有名音楽制作チームやプロデューサーに出会い、デビュー曲「White Iverson」のレコーディングが行われました。2015年の2月にSoundCloudを通じて発表され、7月19日にミュージックビデオが解禁されました。

「White Iverson」は1か月以内に100万回もの再生を誇る大ヒットとなり、この成功により2015年8月、リパブリック・レコードとの契約が成立しました。その後ポスト・マローンは、50セントなど有名なラッパーと仕事をしたり、カニエ・ウェストと「Fade」でコラボレーションを果たしたりしました。その後も更に活動の幅を広げ、2016年12月9日、新アルバム『Stoney』がリリースされました。『Stoney』は2017年10月にRIAAによってダブルプラチナ認定されました。

2017年9月に次のアルバムからのシングルとなる『Rockstar』をリリース。この曲はBillboard Hot 100で1位を獲得し、8週間連続で1位となりました。

2018年4月、Spotifyで『Beerbongs&Bentleys』リリース。初日から全世界で7,870万回再生を達成し、歴代1位となりました。
このアルバムは第61回グラミー賞の最優秀アルバム賞や最優秀レコード賞など4部門にノミネートされました。

2018年7月にはフジロックフェスティバル’18の出演で初来日。

2018年10月、『スパイダーマン: スパイダーバース』の主題歌「Sunflower」をリリース。2019年1月にBillboard Hot 100で1位を獲得しました。

2018年12月24日、シングル「Wow.」を告知なしにリリース。ファンへのクリスマスプレゼントとしてMVにはサンタ姿をしたマローンが登場しています。

2019年7月5日にアトランタ出身のラッパー、ヤング・サグとの共同作「Goodbyes」をリリース。Billboard Hot 100で最高3位を記録しました。

9月6日、3rdアルバム『Hollywoods’s Bleeding』をリリース。8月30日にリリースされた先行シングル「Circles」は、全米1位を獲得。
アルバムもBillboard 200で初登場1位を記録し、5週連続で1位を記録しました。
そして第62回グラミー賞では、「Sunflower」で年間最優秀レコードと最優秀ポップ・パフォーマンスにノミネートされた。

2020年4月24日に新型コロナウイルス救済のため、ニルヴァーナ・トリビュートコンサートの生配信を行い寄付金は500万ドルを集めました。

2020年6月にスウェイ・リーとの共作で「Tommy Lee」をリリースしました。

これまでのポスト・マローン

ポスト・マローンは音楽性だけでなく、様々な場面でとる行動などでも注目を浴びています。ここではそんな彼のエピソードを紹介。

SoundCloud出身のラッパー

ポスト・マローンはSoundCloudを使って音源を広める「クラウド・ラッパー」の先駆けとして知られています。
2015年2月4日にSoundcloudに「White Iverson」をアップしたことがきっかけで、彼は有名になりました。「White Iverson」では破天荒なライフスタイルで知られるNBAプレイヤーアレン・アイバーソンをリスペクトし、セックスやドラッグ、金儲けなど激しい内容についてラップしたことから多くの注目や批判が集まり、結果的に1か月以内に100万回もの再生を誇る大ヒットとなりました。

自身ブランドのワイン、サンダル、マリファナを作る

ポスト・マローンは、タバコやお酒が大好きで、アルバム『Hollywood’s Bleeding』の取材を受けるためにいたのは南フランスのワイナリー。そこで自身のブランドワインを醸造したり、愛用するサンダル、クロックスのコラボモデルを作成したり、現地で合法化されているマリファナのブランド「Shaboink」を公表したり、従来のラッパーとは違った路線のグッズ作成にも注目が集まっています。

ネットの動きに敏感

クラウド・ラッパーとしてネット上で成功を掴んだポスト・マローン。ネット上で話題になったことはいち早く自分の楽曲にも取り込み、話題性を高めています。「Wow」の楽曲内で激しく踊る中年男性の動画がバズった時は、その中年男性を起用したオフィシャルMVとメイキングをすぐに作成し公開。流行りを見逃さずチャンスをつかむ速さは、ネット世代ならではと言えます。

アンチに死を願われる

2018年、プライベートジェットにトラブルが発生したという報道がされました。激しい内容のラップや奇想天外な行動でアンチも多いポスト・マローン。その報道を受けて、彼の死を願う声でネット上が溢れかえりました。しかし、プライベートジェットは無事に着陸し、ポスト・マローンはアンチの発言は気にも留めず、「ファック・ユー」とツイートしたと言います。

音楽がジャンルレス

ポスト・マローンの音楽的魅力は、楽曲にちりばめられた音楽の多様性と言えます。
従来のヒップホップサウンドとは違う、ラップでもロックでもない、ジャンルの垣根を超えたような作品が多くリリースされています。

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