目的を共有して、現状を知り、課題を解決!ダンス部「セルフ」コーチングマニュアル#1
往々にしてダンス部の場合は体力不足と技術不足が課題になるはずだ。
さらに言えば、体力は特にどこが足りていないのか? スタミナ? 体幹? 柔軟性? 技術は特にどの部分が? 苦手な動きは?
「全部足りていない」として、通り一遍の基礎練をこなすのではなく、弱点と強化ポイントを絞って取り組むほうが、短い練習時間では効果的だ。
例えば今週は体幹強化、来週はグルーヴ強化などなど、ポイント決めとスケジュールを考慮して課題解決に取り組んでいこう。
体力強化も技術強化も「正しい形」で行なうことが重要。間違ったやり方は、意味がないどころか思わぬ怪我にもつながる。
【参考動画】三重高校の「地獄」トレーニング。きつい練習を楽しくやる工夫が。
07:優先順位をつける
練習スケジュールを長いスパンで考えた場合、体力→基礎→技術→実践という順番で強化していくのが妥当だ。
体力に関しては、大きい方・太い方から鍛えていくべきなので、足腰や体幹を鍛えるメニューをトレーニングの最初期では重点を置いていきたい。
ヒップホップでは走り込みによる下半身と心身のスタミナの強化、倒立などの体幹強化も有効だ。基礎はおろそかにならないよう、ペアで見合うなど、正確なチェック機能も備えたい。上級生になったからと言って基礎ができているわけではないし、一流のプロでも基礎の反復は怠らない。基礎の動きで違いを見せられることが一流の証なのだ。
実践練習は作品に向けた応用練習、または作品の振り付けそのものだ。「ダンスク!TV」の取材で感じるのだが、強いダンス部はこの「実践練習」が特徴的であり、真に実践的である。
たとえば、作品中の動きを強化する基礎練の考案や、表情やアクティングの練習、全力を出し切るための練習、本番での緊張感を想定した練習などなど。まさに、練習を本番のように、本番を練習のように考えられるメンタル強化メニューも実践練習の一つだろう。
【参考動画】力強いヒップホップが特徴の大阪府立柴島高校は、走り込みトレーニングで足腰を鍛える。
【参考動画】ジャズの基礎を作品のベースにしている山村国際は、ペアでの筋トレ・柔軟を重視している。
★ダンス部情報満載のYouTubeチャンネル『ダンスク!TV』
高校ダンス部専門フリーマガジン&ウェブ『ダンスク!』のチャンネル。独自番組、高校訪問ワークショップ動画、トレーニング動画、ダンス部紹介動画など更新中!