追悼:坂見誠二〜ダンスの神様が伝えたかったこと#3「緒方先生&SHUVAN」

「ダンスの神様」こと故・坂見誠二氏の功績を追うため、ゆかりのダンサー/関係者たちにインタビューをしていくシリーズ「ダンスの神様が伝えたかったこと」

第3回目は、誠二が審査員長を務めた高校ダンス部大会「全日本高等学校チームダンス選手権」の主宰者・緒方浩先生と、ブレイキンの大きな可能性を伝え、継承したSHUVAN。同郷の2人に話を聞いた。

インタビュー&テキスト:石原ヒサヨシダンスク!

今日はダンスの記念日ですね

ストリートダンスの認知を広げるため、誠二が自身のダンサー活動以外に積極的に行なっていたのが、メディアでのコメンテーターや審査員、そしてエンターテインメント業界での振り付け指導だ。

特に『少年チャンプル』から『スーパーチャンプル』へ続いたダンス番組では、番組監修やキャスティング、コメンテーターを務め、筆者も何度も現場でご一緒させていただいた。

誠二と同じ福岡出身の緒方浩教諭は、「全日本高等学校チームダンス選手権」を主宰する、全日本高等学校ダンス連盟の代表理事。
Be Bop Crewをお手本にダンスを始めた、1973年生まれの世代である。

「誠二さんは当時から“ダンスの神様”と呼ばれていましたし、当時は恐れ多くて話しかけられない存在した。その後、私が北九州市立高校(当時は戸畑商業)でダンス部の顧問を始め、『少年チャンプル』の取材が来た時に、誠二さんに再会できたんですね」(緒方先生)

緒方先生は、2011年にチームダンス選手権をスタート、4年目に文部科学大臣杯が授与される大会に成長した前年から、誠二に審査員長を直談判したという。

「大会当日に誠二さんが“僕らの頃は不良しかダンスをやってなかったけど、今は国から賞状がもらえるようになった。今日はダンスの記念日ですね!”とコメントしていました。…感慨深いものがあったんだと思います。すごく偉大な人ですけど、全然偉そうにしないですし、誰からも好かれる人で、私ももちろんそう。全国に同じような人がたくさんいるんでしょうね。誰に対しても愛のある方で、それが誠二さんとしては素の状態なんでしょうけど、なかなか真似できない。素晴らしい人間性の方だと思います」(緒方先生)

そういえば『ダンスク!』とチームダンス選手権、緒方先生の関わりも、元々は誠二の紹介であった。
毎年チームダンス選手権に取材に行くたびに見れるあのとびきりの笑顔がもうないと思うと、やはり寂しい限りだ。

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