RAB主催アニソンダンスバトル全国大会、今年はオンラインで開催!! 「スペシャルアキバストリート-オンラインアニソンダンスバトル-」 激闘トーナメントの末…優勝者に選ばれたのは!#アキスト #RAB

ストリートダンスシーンでは古くから根付いていたダンスバトルの文化。曲に乗せ、お互いのダンスパフォーマンスをぶつけ合い、勝敗を決する。そんなストリートカルチャーが、まさかヲタクカルチャーとの融合を果たすなど誰が予測できただろうか。”アニソン”でダンスパフォーマンスを行い、互いのアニメ愛とダンススキルを競い合う。二つの文化の融合によって生まれた、全く新しいこのカルチャー。この頂上決戦とも言える大会こそが「アキバ×ストリート~世界最強オタクダンサー決定戦~」である。

昨年は新宿BLAZEにて大々的に開催された当大会。今年は社会情勢を鑑みて、2020年10月10日にオンラインでの開催となった。これまでとは違ったスタイルでの開催となった当大会、賞金は20万円、そして豪華な副賞の中にはRABの動画出演権も。果たして優勝の栄光は誰の手に輝くのか。

オープニングアクトはやはり本大会の主催であるRABの面々。各々がこれから始まるバトルに対する一つの答えのあり方を提示するようにソロパートを華麗に魅せる。このパフォーマンスに今回バトル出場を決めた面々の身が改めて引き締まったのは言うまでもないだろう。そしてここから改めて、熱いバトルの火蓋が切って落とされたのだ。

今回のバトルの司会を務めたのはRABからマロン、そしてゾマやかじゃない!の二人。審査員はRABからオリジナルメンバーであるDRAGONと涼宮あつき、アキバ×ストリート5・6で2連覇を成し遂げたネスの3名。

これに加えて「ゴーとちびゆり」からGO、「CHANCY/IGNITE」からcalinの二人が追加され、合計5名が審査員として名を連ねた。

今回はオンラインバトルとのこともあり、既に録画されている指定楽曲でのムーブを見せ合う形式。審査員はバトル開始時に初めてムーブをみて、その場でジャッジを行う。

出場側も審査側も、これまでに経験したことのないバトル形式に緊張が走る中、ベスト8の試合がスタートした。

第一試合の組み合わせはりょ→とUKだ。二人がテレビ電話越しに意気込みを語った。

「お前の罪を数えろ!!」と叫ぶりょ→。これまでのアキストにおいてもかなり因縁があるUKに対して意気込みを見せた。対するUKは「みんなで腐ってくださーい」と余裕の表情。

一曲目に指定楽曲として流れたのは「めざせポケモンマスター」の二人目のジャイアンカバー。先攻となったのはUK。ファンク調にカバーされたこの曲に合わせ華麗なダンスを決めた動画を披露するUK。対するりょ→が披露したのは得意のディアボロを活用したパフォーマンス。言葉の反復に合わせた細やかな動きが非常に印象的。

一回戦から非常にハイレベルなバトル。この接戦をわずか一票差で制したのはりょ→だった。

続くベスト8第2試合目となったのは矢澤ないんとHIDEの勝負。指定曲はムーンライト伝説のカバー。先行となった矢澤ないんは全体をパワームーブで構成しながらも要所にヲタ芸を入れるなど身体全体を駆使したパフォーマンスで審査員を沸かせた。「自分が優勝したら一番面白いと思っている」と語ったHIDEが見せたのはパントマイムを取り入れたダンスパフォーマンス。スタイルの違うダンスパフォーマンスがぶつかりあい、純粋なかっこよさを競う。これぞアキストの面白さだと言えるだろう。この異種格闘技戦を制したのは矢澤ないん。

続いての対決はNico the NATURALとポイント侍の一戦。指定曲はCRAZY NOISY BIZARRE TOWNだ。互いにブレイクダンスを基調としたバトルとなった今戦。司会のマロンからは「完全に意識しあってたムーブでしたね」とのコメントが漏れたのが印象的だった。下地が同じでも大きくアプローチの異なる二人のパフォーマンスはダンスバトルならではの面白さをを提示してくれた。結果ベスト4に進出したのはポイント侍だ。

そしてベスト8最後の試合となったのが片手ラビットのギネス記録保持者であるASHITAKAとベスト16にてジャイアントキリングを成し会場を沸かせたMOEKAチキチータの一戦だ。指定楽曲となったのはSHINY DAYSのカバー。

ASHITAKAはもちろん得意とする片手ラビットを中心とした演技構成で圧巻のパフォーマンスを見せ、最後にはゆるキャンへの愛を語るというアニメ愛をも見せた。対するMOEKAチキチータはベスト8唯一の女性ダンサー。ストリートのダンススタイルの中に女性的な可憐さも織り交ぜたパフォーマンスで見るものを引きつけた。ここも接戦となり、制したのはASHITAKA。こうしてベスト4が出揃ったのであった。

ここで一度バトルは一度ブレイク。アキストアワードのコーナーに移った。これまでのアキストを振り返り、思い出深かったバトルを振り返るコーナーだ。語るのはRABのオリジナルメンバーの4名。1本目に思い出のバトルとして語られたのはアキバストリート3の前日予選。ストリートダンスシーンとA-POPダンスシーンのまさにぶつかり合いとなった一戦。「ダンスのテクニックじゃなくてアニソン愛で勝る」と涼宮あつきが熱く語った。

2本目に選ばれたのは同じくアキバストリート3の福岡予選。ゾマやかじゃない!の開口一番「情報量が過多ですね!!」がこの動画の全てを物語っていただろう。「一番ジャッジとして嫌でしたね。どうさばけばいいんだ!」と語ったDRAGON。シーン黎明期ならではのゴッタ煮の中で生まれた奇跡の一戦と言えるのだろう。

その後も数々の名バトルが振り返った。全体を通じて言えることは、このダンスバトルは本当に自由なものであり、それぞれの愛の表現方法が強かったものが勝利を手にするということだろう。

そしてゲストライブへのコーナーへ。一人目はhalca。非常に可愛らしい衣装に身を包んだ彼女が一曲目に披露したのがセンチメンタルクライシス。そして告白バンジージャンプ。その後に披露したRide on Music!ではマロンとネスが舞台上に現れ、スペシャルコラボパフォーマンスも披露した。最後には「ぼくたちは勉強ができない!」の放課後リバティでライブを締め括り大好評の中ライブを終えた。

この後に行われたのが超生命体エキシビションバトル。RABメンバーが二手に分かれてダンスバトルを行う、今回唯一の対面式のダンスバトルだ。チームはRABのオリジナルメンバーであるDRAGON、ムラトミ、マロンのチーム。対するはアキストの歴代チャンピオンであるゾマやかじゃない!ネスそして超妖怪弾頭ネオたんの3名。果たしてどのようなバトルとなるのか。

最初に仕掛けたのは超妖怪弾頭ネオたん。オリジナルメンバーチームのDRAGONを挑発し、お互いの技と技のぶつかり合いを見せた。そして二番目に登場したのがネス、得意のタットムーブを見せるとそれに応えるように登場したのはムラトミ。華麗なるコークスクリューを見せて歴代チャンピオンチームを迎え撃った。

最後に登場したのは歴代チャンピオンチームからゾマやかじゃない!そしてオリジナルメンバーからはマロン。互いに重心を低く持っていった技の応酬、この呼応したお互いのパフォーマンスこそがバトルならではの醍醐味だと言えるだろう。その後もお互いが熱い技の応酬を見せ合い、往年のRABムーブが炸裂するなどの瞬間も見せて白熱の10分間は一瞬のうちに完結した。

そしてついにスタートした準決勝、最初の試合は矢澤ないんとりょ→の試合。指定曲はココロオドル。ブレイクダンスを基調としたパフォーマンスを魅せる矢澤ないん、対するはディアボロを活用したパフォーマンスを魅せるりょ→。まさに異種格闘技戦だ。軍配が上がったのはりょ→。サビ後の曲調転換に合わせた緩急をつけた演技が非常に華麗だった。

もう一つの準決勝はポイント侍とASHITAKA。指定曲は創世のアクエリオン。こちらは打って変わってお互いがストリートダンスに軸足をおいている、アニソンを使った正当なストリートダンスバトルだ。華麗なダンスを見せながら最後には独自の世界観も見せたポイント侍らしいパフォーマンスだ。対するASHITAKAは得意とする片手ラビットを中心に演技を構成し最後に命がけのチャレンジ・・・がまさかの!!共にパフォーマンスを笑いで締めくくるという異様な戦いとなったが、接戦を制したのはASHITAKA。

決勝はりょ→VS ASHITAKA。互いに初の決勝というまさかの展開となった。

そこから展開されたのが空耳・音ハメコンテスト。アニソンに音ハメした動画、面白ければなんでもオーケーなスタイルで一般公募した視聴者参加コーナーだ。ここにはライフガードガールの二人も審査員として参加する。爆笑必須の投稿に加えて、各審査員が掲出する個性剥き出しの賞品も注目だ。

そして人気コンテンツ、ジャッジムーブのコーナーへ。楽曲は千本桜の二人目のジャイアンカバー。参加するのはRABから涼宮あつきと今回審査員を務めているGOとcalinの二人。

曲が流れ始めて最初に動いたのは涼宮あつき。各々別のグループを代表してパフォーマンスを行う3人。それぞれ異なる持ち味を持った各人が、同じ曲の中で、全く別のアプローチを見せていく。そして、その中で3人が一つの作品として一本のジャッジムーブを創る。まさにこの瞬間にしか見ることのできない圧巻の内容だ。

そして、決勝戦を前に、ライブ映像を届けたのが亜咲花。一曲目に披露したのがこの世の果てで恋を唄う少女。そこから披露されたSHINY DAYSではRABのマロン、ネスとのコラボも見せ、最後はテレビアニメISLANDのエンディング、Eternal starで締めくくった。

そして、遂に迎えた決勝戦。りょ→とASHITAKAの一騎打ち。最後の指定曲となったのはRABの踊ってみた動画においても絶大な人気を誇るGet Wildの二人目のジャイアンカバー。得意のディアボロを使った大胆の演目に加え、最後には大技を決めたりょ→。

最後には大技を決めた喜びからかガッツポーズも見られた。対するASHITAKAも得意の片手ラビットをふんだんに使った演目から最後には大技を連発するムーブ、今回は一切のギャグなしの演目を実力だけで踊り切った。まさに最終決戦にふさわしい、必殺技同士のぶつかり合いだと言えただろう。

優勝者の発表を前に、ムラトミととぅーしが今回のイベント中に完成させたライブペインティングの完成品が公開された。完成した作品に込めた想いたとぅーしから語られ、今回の全ての大会出場者への労いを伝える瞬間も見られた。

そして優勝者発表。優勝者に選ばれたのはASHITAKA。優勝賞金20万円と副賞として協賛「超生命体飲料ライフガード」よりライフガード5ケース、協賛「R4G」よりハイキュー!!コラボアパレル、特製法被、そして主催「RAB(リアルアキバボーイズ)」よりYouTube動画出演権が授与され、準優勝のりょ→にも副賞ライフガード3ケースが授与された。

最後には涼宮あつきから今回の大会の総評と、今回の高いが開催できたことへの感謝が述べられ、最後に改めて優勝者であるASHITAKAの勝ち名乗りを持って本イベントは締めくくられた。

ダンスバトルの文化に、新しい風を送り続けている「アキバ×ストリート~世界最強オタクダンサー決定戦~」。アニメソングでダンスをするという試みに、全国のアニメを愛するダンサーたちが呼応し、時に温かく、時に激しく、一瞬の火花のために全力を尽くす姿は、まさに「新時代」を作る、世界に誇れるダンス文化となっていくであろうと、我々は確信できるのではないだろうか。

また次年度も開催されるであろう当イベント、このような情勢の中どのような形態での開催になるかはまだわからない。それでも、今後ともこのイベントから目が離せない。

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