バーレスクとは?歴史から日本の「バーレスク東京」まで解説
「バーレスク」というと、クリスティーナ・アギレラ主演のミュージカル映画や六本木にあるショーパブを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、実際は映画のタイトルでできたワケではないのです……。そこで今回は、そもそもバーレスクとは何なのか、歴史的背景や特徴を解説したいと思います!
バーレスクという言葉が登場したのは、16世紀初めのこと。それを知るだけでも驚いている人もいるのではないでしょうか?
ということで今回は、そもそもバーレスクとは何なのかを解説します。バーレスクの歴史を知ることで、映画をより楽しめること間違いなしです!
バーレスクとは
「バーレスク(Burlesque)」とは、有名な作品を風刺したり、その作品のテーマをこっけいに描いたりする文学・戯曲・音楽のジャンルです。しばしばパロディやパスティーシュと言い換えられ、読み手(あるいは聞き手)に高い教養が求められるジャンルといえるでしょう。文学や戯曲ジャンルとしての「バーレスク」という言葉は17世紀後半から用いられ、その後アメリカにおいてバラエティ・ショーの形式による見世物を指すようになりました。
バーレスクというと、クリスティーナ・アギレラが映画初主演を務めた『バーレスク』をイメージする人が多いでしょう。映画『バーレスク』のような華やかなショーガールが出演するアメリカ式のバーレスクは、1860年代から1940年代にかけて人気を博しました。
バーレスクの歴史
16世紀の初め、バーレスクという言葉はフランチェスコ・ベルニ『Opere burlesche』のタイトルにおいて初めて登場しました。その後、1830年代から1890年代にかけてロンドンの劇場においてパロディミュージカルの形で人気を博し、有名なオペラ・戯曲・バレエ作品がより間口の広いミュージカル劇に翻案されました。この時代のバーレスクは「ヴィクトリア朝のバーレスク」と呼ばれ、イギリスの伝統芸であるパントマイムとも結びつけられることもありました。
ヴィクトリア朝のバーレスクの流れを汲む形で登場したのが「アメリカン・バーレスク」です。この時代になると、出し物は伝統的な路線からストリップショーへと移行され、1932年までには少なくとも150人のストリップをこなすパフォーマーがいたのだとか。しかし、開放的なアメリカン・バーレスクの時代は禁酒法の施行により壊滅的なダメージを受け、衰退します。
このままバーレスクはみじめな末路をたどるかと思いきや、1990年代に入るとヨーロッパやアメリカでバーレスクへの再評価が進みます。この時代は「ニュー・バーレスク」または「ネオ・バーレスク」と呼ばれ、伝統的なバーレスクの芸能に基づきながらも幅広いスタイルのパフォーマンスが登場しました。バーレスク復興、新世代の到来、リバイバルともいえます。
