ジェンダーフリーとは/Benefit one MONOLIZが掲げるテーマとは?④
いつもBenefit one MONOLIZを応援してくださりありがとうございます。
22-23SEASON開幕を目前に控え、よりDリーグやBenefit one MONOLIZのパフォーマンスをお楽しみいただけるようBenefit one MONOLIZがテーマに掲げるVOGUEやジェンダーについて、Labianna Joroeさん監修の元、Benefit one MONOLIZの楽曲製作にも携わりVOGUEやジェンダーについて自らも発信を行なっているWasaViさんに解説いただいております。
最終回となる第4弾は「ジェンダーフリー」について。
人間は誰しも「性」を持っています。そしてその「性」は私達の運命を左右するほどの力を持っています。その力は自分に活力をもたらすこともあるし、逆に自分の生活を制限してしまう時もある。その制限を減らそうと、近年「ジェンダーフリー」という言葉が浸透しつつあります。
では一体「ジェンダー」とは何なのか?
何を「フリー」にすればいいのか?
何がジェンダーフリーの障害になっているのか。
今日はそんなトピックについて触れていきます。
性を構成する4要素
そもそも「性」とは一体なんなのでしょうか?そこで自分の性を知るのにも役立つ「SOGIESC」という考えを紹介します。
私たちの性は下の4つの要素が掛け合わさって出来ています。
1. 身体の性
2. 自認する性(自分の性をどう認識するか)
3. 好きになる性
4. 表現する性(服装や言葉遣いなど)
例えば私はゲイですが、
1. 身体の性 :男
2. 自認する性 :男
3. 好きになる性:男
4. 表現する性 :男
です。
他にも
1. 身体の性 :女
2. 自認する性 :指定されたくない
3. 好きになる性:両方
4. 表現する性 :男
という人もいるし、この回答は人によってまちまちです。「日によって変わる」でもいいし、「そんなものは無い」でもいいです。
何が言いたいかというと、私達の性は私達のままで間違いなんてありません。
しかし社会的には
生まれた時の性=身体の性・自認する性・表現する性
好きになる性 =異なる性
が普通とされており、これを性的マジョリティ(多数派)といわれます。それ以外の性の組み合わせが性的マイノリティー(少数派)とされているわけですが、現在問題になっているのがマイノリティーの権利が守られていないことです。それが「差別」です。
性差別って何?
まず性差別とは何でしょうか?
それは性別によって選択肢が狭まることです。そしてそれを「正当だ」と考えることです。
実際日本では性によって、選択肢が異なるケースがあります。自分が男だったら、女だったら、と感じた事はありませんか?
・女性は家で家事・育児をすべきだ。
・男性は外で働き、家族を養うべきだ。
また性的マイノリティーにおいても、同性同士は結婚できなかったりなど社会制度に差があり、これが差別に繋がっています。
そしてこの性差に縛られず、各々が自由に意思決定ができることをジェンダーフリーと言います。そしてジェンダーフリーを実現するのは簡単ではありません。何故か。
我々が無意識に抱いている「当たり前」を壊させねばならないからです。
男女平等に対し時々「男女比が同じだからジェンダーフリーを実現している」という言葉を聞きます。大きな間違いです。
ジェンダーフリーの根本は人口比率の問題ではありません。現にこの社会は男女比がほぼ同じでありながら、権力のバランスは男性に傾いていて、男女平等ではない。日本には性の役割の「当たり前」が根強く残っています。ジェンダーフリーを実現するには、性に基づく差別を無くす必要があり、そのためには今までの当たり前を見つめ直す必要がある。この当たり前を壊すにはどうすればいいでしょうか。